バウハウス調の時計にユンハンスとユンカースがあります。名前もデザインも似ていますよね。
購入を考えて調べている時に、新たにドチラかの存在を知ってしまうと似ているので迷ってしまいますよね。
ちなみにユンカースもユンハンスも企業名ですが元々は人の名前です(エアハルト・ユンハンス)と(ヒューゴ・ユンカース)というドイツ人からとられています。日本でいうと(だだし)と(たかし)みたいなものかもしれませんね。
この記事では、どちらがどういった時計かお伝えします。
現在販売されているユンカースの時計はドイツの時計工場ポインテック社のライセンスウォッチブランドで、1997年に販売されたものです。
ユンカースとは時計メーカーではなく、もともとは飛行機技術者の「ヒューゴ・ユンカース」が1919年創業したドイツの飛行機エンジンメーカー及び製造会社の名前です。
ユンカースは旅客機や輸送機も作っていましたが、戦闘機、爆撃機も多く製造していました。その為、時計好きの方だけではなく航空ファンの方からも一目おかれるドイツの時計です。
ユンカース航空機製作株式会社では戦闘機、爆撃機の製造も行なっていましたが、ヒューゴ・ユンカース本人は、戦争やナチ党に批判的だった為、1934年自宅軟禁にあいます。その翌年死去します。
一見ユンカースはバウハウスとは関係なさそうですが、実は深い関係があったとされています。
バウハウスは1919年ヴァイマル地区に国立学校として創業されましたが、その後閉鎖され1925年にデッサウ地区に移動し「バウハウス・デッサウ」となります。このとき、国立学校から市立学校になります。
その移動したデッサウにてバウハウスとユンカースは協力関係になったといわれています。資金面でユンカースはバウハウスに多くの援助していいたようです。
しかし残念ながら1933年にナチスによってバウハウス・デッサウが閉校にされます。同じ年1933年にナチスによりユンカースも半強制的に株式51%と特許を奪われます。その翌年1934年自宅軟禁されます。
ユンカースの時計にバウハウスという名前がついているシリーズがありますが、単純にバウハウス調というわけではなく、協力関係でありナチ党を批判し戦いつづけたという敬意をもった事なのかもしれませんね。
ユンハンスはドイツ最大の時計メーカーです。
ユンハンスと聞くとあの湾曲したドーム方の風防(上のガラス)の時計を思い浮かべますが大きな時計会社なので、その他にも多くの時計を作っています。世界で初めて電波腕時計を作ったとして有名な会社です。
イメージと全く違うと思いますが、この時計もユンハンスです。
ですのでユンハンス=バウハウス調のデザインって分けではないですよね。
ユンハンスがバウハウス調と言われるのには、マックスビルというクリエーターがデザインした時計を作っているからです。
マックスビルは1908年に生まれたスイス人です。チューリッヒの美術工芸学校にて彫金を学んだ後、ドイツに渡りバウハウス・デッサウにて、バウハウスの創立者のヴァルターグロピウスのもとデザインを学びました。
ちなみにバウハウスの創立者のヴァルターグロピウスも腕時計のデザインをされていて復元されています。
こちらが、その時計です。DUFA GROPIUSの時計は楽天でも売っているので気になる方はコチラをどうぞ 【GROPIUS】と、本人の名前付けらていますね。
少し話がそれましたが、マックスビルはバウハウスの全盛期でプロダクトデザイン、グラフィック、建築、インテリアなど幅広い分野を学び活躍しました。さらに彫刻家、画家ともしられ理論家、評論家としても名前を残しています。
バウハウスデッサウの最初の校長も務めています。
若いアーティスト、工業デザイナーへの影響は大きく、世界のデザイン界にとって重要な人物です。
1993年には、高松宮殿下記念世界文化賞を彫刻部門で受賞していて日本にも来日しています。
1962年にユンハス社の為にマックスビルが腕時計のデザインをしました。その時計がこの時計です。
文字盤も現在復元されているモデルとほとんど一緒ですよね。
文字盤の焼けや汚れがありアンティークのような古い印象はうけますがデザインだけ見ると今でも古く感じないです。
Photo credit: originalmaxbilljunghans
ユンハスのマックスビルにはカレンダー窓が付いたものや、クロノグラフの時計もありますが、マックスビル本人がデザインした物は3針時計のみです。
この3針のモデルは近代デザインの傑作とされニューヨークMOMA近代美術館に永久展示されています。
ユンカース(バウハウス)とユンハンス(マックスビル)は、ぱっと見似ていますが細かい所は違いますよね。
ユンカース(バウハウス)の特徴としては
ユンハンス(マックスビル)の特徴としては
防水性にかんしては、
ユンカース(バウハウス)ゼンマイ式:生活防水
ユンカース(バウハウス)クォーツ式:3気圧防水
ユンハンス(マックスビル)ゼンマイ式:生活防水
ユンハンス(マックスビル)クォーツ式:3気圧防水
とどちらも一緒です。
私はどちらの時計も触った事がありますが、風防がドーム型をしているユンハンス(マックスビル)のほうがデザイン的には好みです。ドーム型の風防に合わせて針のも曲げてあり。スッキリしているが細かい作り込みが印象的な時計でした。
ユンカース(バウハウス)も奇麗な時計ですが、ドーム型の風防ではないです。またロゴの主張が強いイメージを私はうけました。航空会社時代のユンカースファンの方でしたら、バウハウスのデザインだけでなくドイツ航空業界の伝統を引き継ぐ、こちらの時計のほうが良いかもしれませんね。
職場で使える時計をさがしている方はコチラの記事20代から40代まで社会人におすすめの腕時計1万から30万円まで!を参考にしてみてください。
またゼンマイ式の機械式時計を探している人は、コチラの記事10万以下で安くておすすめの自動巻き機械式時計ランキングも参考になるかと思うます。
長く愛用できる素敵な時計をみつけて下さい。
この記事が役にたてばシェアして下さいpublic
Comment