タグホイヤーのオーバーホールの価格って高いですよね。
タグ・ホイヤーを正規販売店で購入した場合、エドワードクラブに入れますが並行輸入品の場合、見積もりをだしてビックリした人も多いと思います。
ちなみにエドワードクラブの会員の場合オーバーホール価格の通常の30%割引になります。
また、オーバーホールの際に摩耗や劣化した部品があった場合は交換部品代の20%が割り引かれるようになります。
ムーブメント | タイプ | エドワードクラブ | 通常料金 |
---|---|---|---|
機械式 | 3針 | 32,400円 | 48,600円 |
機械式 | クロノグラフ | 43,200円 | 64,800円 |
キャリバーRS(カレラ) | 3針 | 42,120円 | 63,180円 |
キャリバーRS(カレラ) | クロノグラフ | 56,160円 | 84,240円 |
キャリバー36/360 | クロノグラフ | 75,600円 | 113,400円 |
タグホイヤーはメーカーが決めた正規のルートで輸入された物ではないものや、国外で購入されたものに対してメンテナンス料金を割高に設定しています。
この事を並行差別とよぶことがあります。
タグホイヤーの他にも、ブライトリング、ウブロ、ブルガリ、ゼニスは並行輸入品のメンテンス料金は高く設定されています。
フランクミュラーに関してはメンテンスさえしてもらえません。
どのブランドも並行差別があるというわけではなく、ロレックスやIWC、オメガなどは並行輸入品の時計でも正規品と同じ価格でメンテンスを行ってもらえます。
ざっくり分けるとタグ・ホイヤーを含むLVMHグループは並行差別があります。逆にスウォッチグループとリシュモン傘下ブランドは並行差別がありません。
メーカーや輸入代理店の考え方にもよりますが、基本的には並行差別を設けないと、国内の正規品が売れなくなってしまうからだと言われています。並行輸入品の方が圧倒的に安く購入できますよね。
LVMHウォッチ・ジュエリージャパンはイメージキャラクターにテニスプレイヤーの錦織圭さんや、サッカー選手山口蛍さんを使いブランドイメージを高めています。
それらの広告を目にしてタグホイヤーを購入する人の大半が並行輸入を購入してしまったらLVMHウォッチ・ジュエリージャパンの利益に繋がりません。
そのため並行差別を設け正規購入してもらえれば、メンテナンス料金は安いですよ。とオーバーホールや修理の料金で差別かをとっています。
LVMHウォッチ・ジュエリージャパン視点になり考えると、並行差別は当然といえば当然の事なんですが、こうも価格が異なると考え深いものがあります。
タグホイヤーのオーバーホール期間は時計を預けてから3週間から4週間と他のブランドと比べて、大差はありません。
ただオールドピースや複雑機構のモデルは一部スイス本国に送られ見積れる事になり費用も時間もかかります。
また、新型ムーブメント搭載モデルにかんしても、発売から1年間はスイスでの対応になるの時間が掛かります。
当然ですが時計のオーバーホールや修理はメーカーのカスタマーサービスで行なうのが一番安心できます。
メーカーは自社製品なので知識が深く的確な判断でメンテンスをしています。
料金が高いと感じなければ、正規のカスタマーサービスセンターへ依頼しない理由はありません。
古い時計の場合、メーカーでは修理やオーバーホールを断られてしまう事があります。
タグホイヤーだけでなく、セイコー、オメガやロレックスでも同じ事なんですが、メーカーでは部品保有期間が決められています。
タグホイヤーの場合、生産終了になってから10年から15年になります。
古い時計はパーツがメーカーで作られていないため修理はもちろんオーバーホールも断られてしまいます。
こういったヴィンテージやアンティークの時計は修理専門店で修理を行う事になります。
メーカーで修理パーツを製造していないわけですが修理専門店では古いパーツをデットストックとして保有している事があります。また技量が高い時計職人であればデットストックとしてパーツが無い場合でも、旋盤という機会を使い1から必要パーツ製作し時計を修理します。
修理専門店では、メーカーより安くオーバーホールの金額設定をしている所が多いですが、金額だけではなくメンテナンスを行う人間の技量が最も大切です。
未熟な人間が時計のオーバーホールを行なうと、工具の使い方が悪いせいで細かい文字盤や針などに傷を付けられたり、ネジ山を潰されるなんて事があります。
また、その場では動いていたが、しばらくしてから遅れや進みが現れるなんて事もあります。
外部にオーバーホールの依頼をする際は、タグホイヤーの分解掃除の知識や経験が豊富な技術者なのかを判断する必要があります。
車やバイクの修理やエンジンのオーバーホールは国家試験を取得をする必要がありますが、時計の修理やオーバーホールどんな人間が行なっても法律に触れる事はありません。
その為、技術が十分ではない人間が時計の分解を行ったり、趣味から独学で時計修理店を始める人もいます。
メンテナンス後のトラブルを避ける為にも、依頼先を見極めるのは最も重要な事になります。
自動車整備士のように、時計修理技能士という国家試験があります。
技能検定制度の一種で、都道府県職業能力開発協会が実施する、時計修理に関する学科及び実技試験です。
時計修理技能士は1級~3級まであり、上級技能者、中級技能者、初級技能者と位置づけられています。
時計修理技能士でないと時計の分解を行なえないのであれば、分かりやすく依頼しやすいですが、時計修理技能士は任意なので、取得していない方も大勢います。
国家試験を取得していと、優れた分解掃除や修理ができないのか?といわれると必ずしもそうではありませんが、私たち依頼側はどんな人に時計を預けてよいのかわかりません。その為、一定の技術や知識を取得しています。という国家試験の合格者を一つの目安にするのは良い選択方法だと言えます。
LVMHウォッチ・ジュエリージャパンのタグホイヤーメンテナンス部門は2018年時点では25名です。25名の技術者ではとてもじゃないですが、タグホイヤーのメンテナンスをこなす事はできません。
そのため、外部の修理専門店へ委託メンテナンスを行っています。このことはLVMHウォッチ・ジュエリージャパンが自社で伝えています。
タグホイヤーに限った事ではありませんが、メーカーによっては外部の時計修理専門店と提携してメンテンスを行なっています。
時計修理専門店と聞くとデパートやメーカーの裏方のように感じますが、個人からでも修理やオーバーホールの依頼する事ができます。
メーカーと提携している修理工房には熟練した職人が在籍しており適切なメンテナンスを安く行ってもらえるのでおすすめです。
下の記事ではおすすめの修理専門を紹介しています。
とくにおすすめなのが、記事一番下で紹介しているクラフトワーカーズです。
クラフトワーカーズでは複数の時計修理専門会社から優秀な技術者を紹介しており技術者の修理担当暦や取得資格、所属会社まで公開していて技術者本人に直接依頼ができます。
また、どの人間に依頼するか迷った場合でも複数の技術者に時計を送らずに纏めて見積りを頼むことができ、見積もり金額や納期に納得した技能士にオーバーホールを依頼することでき非常に便利です。
全ての職人がタグホイヤーの純正部品を使って頂けますし、メンテナンス終了時から1年間の動作保証もつくところもおすすめです。
料金も正規のタグホイヤーに比べ3〜4万円安いのも魅力です。
見積もりは無料ですので、4,5年くらいオーバーホールしていない場合パッキンや潤滑油が劣化している事も考えられるので、いちど見積もりを取ってみても良いと思います。
纏めてみつもりは、住所や電話番号を伝える事なく見積もりしてもらえます。予算や納期に合うか複数の職人へ見積もり依頼してみてはどうでしょうか。
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