ココ・シャネルと呼んだほうが一般的に有名な本名ガブリエル・シャネルが1919年に当時のパトロンから資金援助を受けてパリに女性用帽子店を開業したことからシャネルの歴史は始まります。
開業当初からシャネルはその非凡な才能を発揮し、1921年にはオートクチュールコレクションの世界に進出し、ファッションアイコンとしてシャネルの名は世界中に知れ渡ることになります。
第2次世界大戦の荒波を乗り越え、シャネルはブティックを再開し、1971年にシャネルがこの世を去るまで事業拡張は進んでいきます。
シャネルの死後長くスランプの時期が続きますが、1980年代に入り組織を刷新、再びシャネルは世界の脚光を浴びることになります。
そのさなか1987年に入ってシャネルは腕時計の世界に参入し、現在も人気の高い銘品プルミエールを発表します。
プルミエールは世界中の女性の憧れの的となる大ヒットを記録し、腕時計のシャネルは世界的に一流ブランドとして認知されることになります。
そして2000年代に入ると機械式ムーブメントの本格的な導入に踏み切り、クォーツ式、機械式ともに品質の高いムーブメントを採用できるようになり、シャネルは腕時計としての品質の高さでも一流の称号を手に入れるのです。
シャネルの腕時計の魅力は他には絶対真似のできないオリジナルなデザインとムーブメントの品質の高さ、そして徹底したアフターサービスの充実が挙げられます。
世界中のブティックを通して販売からメンテナンスまでトータルとしてのサービスの提供がシャネルの全製品に生きているといってよいでしょう。
宝石や服飾の世界には必要ない事柄ですが、こと腕時計に関してはクォーツ式も機械式に関しても定期的な手入れをしなくては長い期間愛用することはできません。
もちろんデザインのよさも腕時計の魅力ではありますが、腕時計には時刻を刻むという使命があるため、そのまま放っておいてはいけない理由があるのです。
シャネルの腕時計に関しても例外ではなく定期的なオーバーホールというのが必ず必要になってきます。
正規代理店では3~5年に一度はオーバーホールすることを推奨しています。特にシャネルの腕時計に関してはデザインが凝ったものが多いためクォーツ式ムーブメントを使用しているモデルが多数ありますので、多くの方はオーバーホールの必要性をあまり感じていない人も見かけられますが、たとえクォーツ式であっても高級腕時計の場合はオーバーホールは是非行っておいたほうが結果としてお得により長く腕時計を愛用することができます。
大きな理由はクォ-ツ式は確かに機械式ムーブメントに比べると手間のかからない機構ではあります。
しかし複雑で精巧な歯車で時刻を刻んでいることに変わりは無く、安価な時計であればまだしも、高級腕時計であれば定期的にオーバーホールをしておいたほうが結果的に安定した動作で買い換えることなく愛用の時計を使い続けることができます。
逆に機械式よりもIC回路を使用しているクォーツ式のほうが潤滑油の減りや歯車などの精密部品に負担が大きいので、定期的な点検はより大切なものになってきます。ではシャネルの腕時計を正規サービスセンターに依頼した場合、オーバーホール料金はどのくらいになるのでしょうか。
駆動方式 | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ式 | 38,500円~ |
自動巻き | 49,500円~ |
自動巻きクロノグラフ | 71,500円~ |
これらの料金はあくまでオーバーホールのみの料金であり、仮に部品交換や修理が必要になった場合などは別途料金がかかってきます。
正規サービスセンターでオーバーホールをしてもらうメリットとしては熟練したシャネル専門スタッフの手によって作業が行われるので信頼度が高いこと、また部品交換などの際に使用される部品は全て純正品が使われること、そして何より大きいのは作業後のアフターケアが整っていることにあります。
万一の事態に備えて世界中にサービス受付があることは海外ブランド腕時計を愛用しているものにとっては大きな安心感につながります。
逆にデメリットとしては修理料金の割引などが無いのでかなり高額な料金になっていること、また海外送りの修理などが生ずる場合があるので納期がある程度国産ブランド等に比べると長くかかること、などが挙げられます。
またシャネルの腕時計の場合、デザインが独特なモデルで、ブレスレットやケース形状が特殊なものが多く、正規サービスセンターでなくてはブレスレットやケースの修理ができないものがほとんどですので、そういったサービスを受付してくれるのも製造元ならではのサービス内容といえます。
修理やオーバーホール料金を安く上げたい場合、正規サービスセンター以外の腕時計修理専門店に依頼するという方法がありますが、これは並行輸入でシャネルの腕時計を購入した人や海外で購入した人などにも当てはまる方法です。
基本、正規サービスセンターではシャネルブティックつまり正規代理店から購入したものでないとアフターサービスを受け付けてくれないので他の修理専門店に依頼するしか選択肢が無いという事情もあります。
では腕時計修理専門店にシャネルのオーバーホールを依頼した場合、料金はどのくらいかかるのでしょうか。
修理専門店によって若干のズレは生じますが平均料金がクォーツ式で16,000円~、自動巻き25,000円~、自動巻きクロノグラフが35,000円~となっており、正規サービスセンターと比較すると格安になっています。
価格的には大きなメリットがありますが、デメリットもあり、まず修理などが生じた場合に純正部品を使用する確立が下がってしまうこと、またオーバーホールの仕上がりは担当する修理技士の実力しだいで開きが生じてしまうこと、そして修理後のアフターケアに不安が残ることなどが挙げられます。
特に修理やオーバーホールの仕上がりに関してはたとえ1級時計修理技能士の有資格者であっても100%信頼することは危険といえます。
なぜならば資格を有していることが技術力の証という事実には決してつながらないためです。資格を有していることはもちろんですが、それよりも修理担当暦や今までの修理してきた腕時計の種類の多さや経験値、内容のほうが大切になってきます。
オーバーホールを腕時計修理専門店に依頼するときには有資格者が在籍していることはもちろん、その技術者の本当の実力を確認してから依頼することが重要です。
一番確実な方法は直接修理店を訪れ職人と直接話して見積りを取ってもらうのが安全といえますが、なかなか個人でそういった職人を探すのは難しいことでしょう。
そんなときに便利なサイトがクラフトワーカーズというインターネットサイトで、このサイトでは修理技術士の修理担当暦や取得資格、所属会社等の情報をあらかじめ載せているので、自分が一番信頼できる職人を選んでオーバーホールを依頼することができるので、安心して時計を預けることができます。
また在籍している職人全員に一括見積もりも可能です。こちらの記事の最後で紹介していますので、是非参考にしてみてください。
腕時計のオーバーホールを正規サービスセンター意外に預ける時には信頼の置ける技術者に預けるのがおすすめですので、この機会に是非優秀な腕時計修理職人との出会いを見つけてください。
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