東京と大阪に2店舗を構える時計修理専門店シエン(CIEN)が良さそうなので、どんな特徴があるのか纏めました。
株式会社CIENは時計業界で正規代理店、並行輸入店のドチラともを経験してきた山口さんが、立ち上げた時計の修理専門店です。
オーバーホールの際、劣化した部品は交換対象になります。
特に長年メンテンスを行っていなかった時計は循環オイルが劣化や乾いた状態で時計を動かし続けているのでムーブメント内のパーツが摩耗を起こしている交換する事があります。
古い扉って開け閉めしすると、ギーギーと変な音がなりますよね。あれは扉を動かしている金属の蝶番のオイルが乾いたり劣化していて動かすたび金属同士が強く擦れ合っている音です。
時計でも同じ事が言えます。時計は小さいのでギーギーといった音は聞こえないですが、循環オイルが乾いていると歯車同士が強く擦れてしまい2番車、3番車などが、すり減ってしまい摩耗をお越します。こうして傷んでしまったパーツは交換する事になるのです。
修理工房の中には、この交換パーツを価格の安い代用品やジェネリックパーツを使う所もありますが、シエンの場合はロレックスやオメガの純正パーツを使い取り替えてくれます。
動くなら、ジェネリックパーツでも純正パーツでも良いって方もいますが、拘りがある人の中には純正パーツの方が良いって方も多いです。
全てのブランドではありませんが、実はメーカーや輸入代理店公認のもと、一般の修理工房にもパーツ業者を介して純正パーツの共有が行われいます。
もちろん全てのパーツではないです、針、文字盤、ブレスレットやリューズなとのブランドロゴが入ったローターなどは各ブランドが独自に製造している場合が多く入手は難しいです。
こういった入手は難しい外装部分の交換の場合は修理工房でも仕入れ値が高額なため修理料金が高くなる事が多いです。
外装部品を交換しない一般的なオーバーホールの場合はメーカーよりシエンの用な修理工房の方が、あっとうてきに価格は安いです。
シエンではメーカーより最大60%安くメンテンスを行っています。
ブライトリング、タグホイヤーといったメーカーでも、実は外部メンテンス委託を修理工房に頼んでいます。
セイコーや、ロレックスはメンテンス部門に100名を超える修理技師を配備しているので自社内で全てのメンテンスを行えますが、有名なブランドでも10〜20人の所は意外と多いです。
こういったメーカーは外部の修理工房と提携して時計のメンテンスを行っています。
メーカーと同じだけの技術があるので、外部に委託できるわけです。
信頼できる技術と、メンテンス後の品質保証があるのであれば外部委託は価格が安くおすすめです。
時計修理工房でオーバーホールを行う場合、忘れてはいけないのが品質保証です。
オーバーホールから、1ヶ月前後してか経っていないので日差が酷くなったなんてトラブルもよく目にしますよね。品質保証が長ければこういったトラブルが起きた時でも対応してもらえます。
メーカーでは一般的にオーバーホールや修理終了後、2年〜1年に設定されています。
シエンに関してはメンテンス終了後から1年で一部アンティークウォッチは6ヶ月になります。
2年までは無いものの、この長さに関しては一般的な修理工房の品質保証と同じだといえます。特別長くもなく短くもありません。
まれに現行の商品であっても3ヶ月や6ヶ月の所もありますが、品質保証は長い方が良いですし、あまりに短いと技術に自信が無いようにに感じてしまいますよね。
当然ですがオーバーホールや修理で最も大事になるのが、分解掃除を行う人間の技量です。
初めてオーバーホールを依頼する時は、その修理工房に熟練した知識や技量が高い人間がいるかが重要になります。
私がおすすめしているのは、1級時計技能士に分解修理を行ってもらう事です。
1級時計技能士とは時計の修理に関した国家試験の一つで学科及び実技試験に合格した者が取得できます。
時計技能士には1級~3級まであって、1級時計技能士は上級技能者と位置づけられています。
小さい工房の中には、上級技能者やCMW公認高級時計師など技量の高い職人だけが集まっている所もありますが、シエンの場合は工房というより、もっと大きな会社で修理業者といったような規模です。
時計学校卒の新人の方も大勢いるかと思います。とはいえ元ロレックスの技術者や修理部門出身者、1級時計技能士、技術暦20年以上ある方も配備しているので、何かあったとしても対応できるし問題はない修理業者だと言えます。
修理業者の中には、分解掃除する人間と磨きを行う人間が一緒な所があります。
しかし、磨きは磨き部門、分解は分解部門と分けてる所もあります。オーデマピゲやブルガリなどのメーカーも別にしています。
シエンに関しても磨きと分解が別で、ポリッシュやヘアライン仕上げはオーバーホールを行う時計技術者とは別に磨きのみを行う専任者が担当します。
時計の磨きを行ってる職人はジュエリー作りから転職された方なんかもいます。磨きのみを行う専任者がいると何が良いかというと、無駄な磨きをしない事と面出しが綺麗という2点があります。
時計の磨きは磨けば磨くほど、ケースが痩せ細ってしまいます。防水製を考えると、せいぜい5回が限度といわれています。
傷が深いものは、粗い紙ヤスリでゴリゴリ削りますし、軽い擦り傷でもバッファーやリューターといった高速回転機具を使って磨き上げます。
磨きも分解同様、技術が必要な作業で、専門に行っている担当者は無駄に金属を削りませんし、角や面の出し方も上手です。
磨きが上手いって言われてもあまりイメージが付かないかも知れませんがグランドセイコーやシチズンの高級ラインは磨きだけなのに、医療機器製造を手掛ける磨き専門の会社に委託して仕上げてもらってます。
磨きの技量が低い人間が時計のケースを磨くとシャープな磨きができないので、角が丸くボテッとした印象に仕上がったりします。
磨きと分解を分けて、それぞれ職人がいるのは良い環境と言えます。
新品磨きの料金はオーバーホールと一緒に依頼すると7000円で半額以上お安く設定されています。
ロレックス手巻き、自動巻、23,000円デイデイトであっても26,000円とシエンはオーバーホール価格がかなり安いです。
価格が安い所では品質保証が短かったり亭主が一人で行っている所が多いですが、シエン保証は1年と一般的ですし会社が規模が大きいので 工具や環境も整っていると言えます。
交換パーツがあったさいも純正パーツを使っていて、おすすめできる修理工房です。
この記事が役にたてばシェアして下さいpublic
Comment