1946年、フランスのパリに初めてのオートクチュールハウスを開いて以来、ファッション業界を震撼させる新たなデザインによってオートクチュールデザイナーのトップに昇り詰めたクリスチャン・ディオールが腕時計の創造に着手したのは1970年代に入ってからで、それまでに培ったハイジュエリーの巧みな技術とパリのエスプリが効いた刺激的なデザイン、そしてスイスの一流の時計製造技術が融合した作品群は腕に巻く芸術品と称され、瞬く間に世界中のセレブに愛用される名腕時計となります。
2001年にはクォーツ式ムーブメント中心のラインアップに加えて機械式ムーブメントにも力を入れており、スイスの一流時計ブランドが集まるラ・ショー・ド・フォンに自社工房を開き2003年に発表した自動巻きクロノグラフ・シフル ルージュは現在もメインブランドとして高い評価を得ています。
ディオールの腕時計の魅力はなんといってもオートクチュールの世界で培った類稀なるセンスで造形されたデザインの美しさと、スイス製の高いムーブメント技術が融合した腕時計としての完成度に他なりません。
そしてクォーツ中心だったラインアップに機械式ムーブメントを2000年代に入って加え、腕時計としての魅力をさらに高みに引き上げている点が大きな評価を得ています。そして現在もディオールは革新的なデザインとムーブメントの高性能が融合した腕時計作りに挑戦し続けています。
私達の周りには様々な精密機械があり、その恩恵を受けて現在の便利な生活が成り立っているわけですが、その精密な機械たちも定期的な点検をせずにそのまま使い続けると故障を起こしていまい、果てには動かなくなってしまいその役割を果たさなくなります。
精巧にできている腕時計にも同じことが言え、どんなに高性能に出来上がった高級腕時計でもオーバーホールなどの点検を怠ると故障の原因になり、最悪の場合には止まってしまうことになり、折角生涯に渡って使い込める品質も落ちてしまい、時計の寿命を縮めることになります。
ですので高級腕時計ブランドでは機械式時計に関して3~5年の目安でオーバーホールを行い点検することを進めています。
また一見メンテナンスの必要性が低いと見られがちなクォーツ式ムーブメントに関しても、実際の高精度を維持するためには遅くとも7~8年に一度はオーバーホールが必要との見解がなされています。
またオーバーホールを依頼する際に正規販売店では正規サービスセンターへ依頼するようにとのアナウンスがされています。ではディオールの腕時計を正規サービスセンターにオーバーホールを依頼したら料金はどのくらいになるのでしょうか。
駆動方式 | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ式電池交換 | 交換料金 13,200円 |
クォーツ式ノーマル | 22,000円~ |
クォーツ式クロノグラフ | 33,000円~ |
自動巻きノーマル | 33,000円~ |
自動巻きクロノグラフ | 44,000円~ |
その他特殊機能 | 要見積り |
これらの料金は全てオーバーホールのみの料金になっていて、修理作業や部品交換が必要になった場合には別途料金がかかってきます。
正規サービスセンターにオーバーホールを依頼するメリットとしてはディオール専門の熟練した技能士が作業を担当するので安心感が高いこと、修理や部品交換の際には100%純正部品が使用されること、作業完了後のアフターサービスが行き届いていることが挙げられます。
デメリットとしては作業納品期間が意外とかかるので納期に関して余裕を持って依頼しなくてはいけないこと、あと高額な料金が挙げられます。
正規サービスセンターでのオーバーホール受付は購入店舗、または正規サービスセンターのクリスチャン・ディオールウォッチが受付窓口になっています。
さらにディオールの腕時計に関してはよく言われる並行差別はありませんので、並行輸入品や海外購入品でも上記の料金で受付してくれますので、良心的なサービスになっています。
並行輸入品や海外購入のディオール腕時計を、予算や他の理由で正規サービスセンター以外にオーバーホールを依頼したい場合、一体どういった方法をとったらよいのでしょうか。
幸いなことにわが国日本には多数の腕時計修理専門店が存在しており、そちらにお願いする方法になりますが、あまりにも修理専門店の数が多いために一体どこに依頼したらよいのか分からない人も多いでしょう。
そこで修理専門店によって差はありますが、オーバーホール料金の相場を調べてみました。クォーツ式ノーマルで12,000円~、クォーツ式クロノグラフで18,000円~、自動巻きモデルで18,000円~、自動巻きクロノグラフで24,000円~とかなり格安になっています。
腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼する大きなメリットとしては、正規サービスセンターよりも納期が早く迅速な点とやはりオーバーホール料金が圧倒的にお得な点でしょう。
逆にデメリットになってしまうところはディオール専門の技能士が作業を手がけるわけではないので依頼に不安が残る点や、万一修理作業や部品交換が生じた際に純正部品を使用する確率が低いところ、そして一番重要な点になりますが、オーバーホールの仕上がりが担当する技能士の技量しだいで開きとバラつきが生ずる点が挙げられます。
現在では日本のほとんどの腕時計修理専門店では1級腕時計修理技能士在籍と謳っていますが、資格取得がそのまま技能士の技量とはいえないのが現状で、資格取得以上に求められる点はその技能士の修理担当暦や現場で実際にどのぐらいの種類と数の腕時計を手がけてきたかという実際の経験値の高さが重要視されることになります。
では本当に技術の高い腕時計修理技能士の在籍する修理専門店はどうやって見つけたらよいのでしょうか。
一番賢明で確実な方法は依頼する本人が実際に腕時計修理専門店に出向いて見積りを取ってもらい、要望を担当する技能士に直接伝えるのがベターです。
見積りを取ってもらうことでどんな作業を行うのかわかりますし、技能士と直接対話することで技能士の本当の実力も知ることができます。
しかし、一個人が実際に複数の腕時計修理専門店に出向いて見積りを取ったり直接技能士と対話することは、時間も手間もかかりますので現実的には難しいです。インターネットで情報を得る方法もありますが情報の数が多すぎて、また不確かな情報もあるのでかえって混乱してしまうでしょう。
こういったときに頼ると便利なサイトがあり名前をクラフトワーカーズといい、このサイトでは技量の高い腕時計技能士を複数ピックアップして紹介しておりその技能士の修理担当暦や取得資格、さらに所属会社まで公開しており、オーバーホールを依頼する側が複数の技能士に見積りを依頼することができるので、本当に納得のいった技能士にオーバーホールを頼むことが可能です。現在困っている人や興味のある人は一度覗いてみると良いでしょう。
純正部品を使ってメンテナンスをしてくれますし、修理終了後から1年間の動作保証がつくとろもおすすめの理由です。
ここちらの記事の1番下で紹介していますので参考にしてください。
ディオールの腕時計のようなデザインが複雑で精巧なムーブメントを採用している腕時計を、正規サービスセンター以外の腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼するには、本当に信頼の置ける技能士が在籍する修理専門店に預けるのがおすすめです。この機会に優秀な技能士との出会いで質の良いオーバーホールを体験してみてください。
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