フレデリック・コンスタントは1988年にジュネーブで創設された、マニュファクチュールです。
2020年時点で創設から約30年と歴史浅いブランドですが、高い品質の製品造りが特徴になります。もともとこのブランドは文字盤メーカーとして実績を重ね、時計本体に進出してきた歴史があります。
引用元:https://frederiqueconstant.jp/
そのため、クラシックな外観とムーブメントの仕上げの良さはいかにも「ジュネーブ・ブランド」らしい、気品溢れるモデルを多く輩出しています。
最近流行のラグスポモデルでは無く、伝統的な正統派ドレスウォッチに彼らの真髄が現れているブランドです。
さらに価格を抑え購入しやすい事も同社の魅力を高めています。他社よりも10%以上安い価格設定ですが、彼らは敢えてマニュファクチュールを選択、品質を高める努力を日々自社工場のあるプラレワットで行っています。
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フレデリック・コンスタントは同社の“ウリ”、オープンハート(文字盤の小窓)のモデルが多い事でも分かるように、メンテナンスにおいて高い技術を持った時計師の修理が必要です。
2016年から同社はシチズン時計によって買収されてそれ以降、日本国内の正規メンテナンスはシチズンのメンテナンス部門での受付となっています。シチズンは海外の機械式時計ブランドをグループ傘下に加えるグループ化を積極的に行っています。
フレデリック・コンスタントには正規品以外のメンテナンスで「並行差別」が存在します。フレデリック・コンスタントの並行品のメンテナンスはいわゆる、並行品の修理費用が割高になる並行差別とは異なり、純正パーツを使用させない「受付拒否」となる並行差別です。
フレデリック・コンスタントの正規店のHPにも注意書きがあり、同社「並行品の正規メンテナンスは受付ない」と明記されています。
それによると、シチズンではフレデリック・コンスタントの正規品以外は、純正パーツを使用したメンテナンスを行わない「指示」が来ているとしています。そのため並行品で購入した人は正規メンテナンス以外のメンテナンス業者を探す必要があります。
さて、並行差別があるブランド、特にこのような並行品を「受付拒否」するブランドがあっても全てのブランドを取り扱ってくれるメンテナンス業者を知っていれば解決します。
要はメーカーから独立したメンテナンス業者を見つければ、良いのです。では具体的にはどんなメンテナンス業者を見つければよいのでしょうか?僕は時計師が保有している「資格」を調べます。
しかし街中で見かける一般的な修理業者で在籍者の資格を公開している店舗はごく一部です。また実際に作業を行う時計師の顔が見えないことも不安だという声もあります。
さらに僕のメンテナンス業者を探した経験から言えば、業者まで時計を持込む事が、意外に大変な作業です。メンテナンス業者が決まっていれば、問題ないですが、複数の業者を比較見積もりするのは時間を要して、骨が折れます。
そこで最近はネットで受付できる、メンテナンス業者も出てきています。その中でも僕は「クラフトワーカーズ」というメンテナンス業者をお勧めしています。理由は時計師を指名できる事に魅力を感じています。
クラフトワーカーズは時計メンテナンス業者の受付サイトです。
別の言い方をすると「クラフトワーカーズ」は登録された「時計師」と利用者をつなぐマッチングサイトでもあります。利用者は自ら時計師を選び直接作業を依頼できるため、誰が自身の時計を作業するかが分かる利点があります。
時計師が習得している資格は彼らの「プロフィール」で見ることが可能です。時計師の資格はいくつかあり、代表的な資格を以下に示します。
日本では国家資格「時計修理師技能士 1級」が有名です。他には日本時計師会が発行する「CMW」=「公認上級時計師」や、スイスが発行している「WOSTEP」があります。
これらの資格プラス、経験も重要です。これまでどのような所で、修理経験を積んできたか。メーカーか、修理専門業者で経験を積んできたのかでも時計師のスキルを測る事ができます。
例えばデパートや修理専門業者でキャリアを積んだ時計師はさまざまな時計ブランドや種類、三針時計からクロノグラフに至るまで幅広い時計の修理経験を持っている、と考える事ができます。
また特定のブランドでメンテナンス経験を持つ時計師は、勤務経験あるブランドへの高い技術スキルを持っているはずです。時計ブランドによっては複雑時計やクロノグラフを多く製造しているメーカーもあり、それらのスキルがある時計師を見つけることもクラフト・ワーカーズでは簡単です。
街中では「ロレックス」のような人気ブランドだけ高い作業料金設定になっているメンテナンス業者さんを多く見かけます。そもそも、ロレックスだけ高い料金設定、僕は理解できません。
”ロレックスは素晴らしい時計だから、高いことは仕方がない”、いいえ、実はロレックスは流通数も多い時計ゆえ、時計師目線では「最も修理実績」があるブランドなのです。また他の時計ブランドより部品数が少なく、作業的にも大変だとは言えないと僕は思います。
腕時計のメンテナンス業者がロレックスだけ高い料金設定になっているのは、「料金を取れるブランド」だからです。これは僕が以前利用した「近所のメガネ屋さん」のご主人もそう言っていました。
フレデリック・コンスタントの正規メンテナンス料金はかつては比較的安い料金設定でした。
少し前の2014年時点で三針時計で24,500円からクロノグラフで35,000円からという低価格でした。
しかし2014年はシチズン傘下では無い時期です。そして現在加盟しているシチズングループは公式HP上でメンテナンス料金を公開していません。
そこでシチズンの機械式時計の正規料金をある修理業者さんのHPから調べた所、機械式ムーブメントは21,000円から60,000円でした。
フレデリック・コンスタントは並行品を受付停止する明確な並行差別が以前よりありました。その後2016年に買収したシチズングループも「数ある買収候補のひとつ」であった事から、並行差別はフレデリック・コンスタントの意向と思われます。
さらに買収の前後よりフレデリック・コンスタントはマニュファクチュール化とモデルの「複雑化」を進行中です。それに伴い正規メンテナンス料金もかつてより、アップしていると予想されます。
また、総代理店が2016年に変わった直後で、正規品も「2種類」あり正規・並行で混乱しやすいブランドです。市場にはシチズン以前の時計が多く流通しており、「クラフトワーカーズ」であれば正規・並行の悩みは不要です。
時計を送らず在籍している職人全員に、無料でまとめて見積もりも可能なので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
優秀な職人との素晴らしい出会いを見つけてください。
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