優秀な腕時計を生産しているブランドには100年、200年と古くからの歴史を守り続けている老舗ブランドが多く見られますが、一方で新興ブランドと呼ばれる創業から歴史の浅い腕時計ブランドに関しても、高い評価を獲得している会社が近年目立ってきています。ベル&ロスもその一つで、創業は1991年と新しいですが、先進的なデザインと優秀なムーブメント技術で上質のパイロットウォッチを輩出している事で知られる、フランスでは貴重な存在といえるマニュファクチュールブランドです。
ベル&ロスは高校時代の友人であったブルーノ・ベラミッシュとカルロス・ロシロの2人が理想の時計を求めてフランスのパリで創業した業界の新星といわれるブランドで、時計に必ず4つの基本理念、視認性・機能性・防水性・高精度が盛り込まれることを前提とし、職業軍人やプロフェッショナル向けの腕時計をブランドのコンセプトにしています。
創業当初はドイツのマニュファクチュール・SINN(ジン)をリスペクトしており、共同製造で腕時計を生み出していました。
後に共同製造から独立しましたが、SINN(ジン)から吸収した時計作りのノウハウを生かしながらフランスらしい洗練されたフレンチスタイルでマニアの心を捉えています。
ベル&ロスの一番の魅力と言えるのが航空機や宇宙船に使用されている計測機器のデザインを腕時計に取り入れた、プロフェッショナルが使用するにふさわしい完璧なメカニズムをフレンチスタイルのデザインに落とし込む独自の腕時計を開発した点が腕時計愛好家を捉えて離さない魅力になっています。
さらにムーブメントやケースなど全ての部品をスイスで完全マニュファクチュール生産を行い、4つの基本理念を忠実に実現し、各分野のプロフェッショナルたちから絶大な支持を受けています。
現在では、わが国日本でも目の肥えた腕時計マニアの注目を集め、徐々にですが人気が上昇しています。
どんなに性能が高く高精度な機械でも長年使用していくうちに定期的な検査や、オーバーホール、修理部品交換などをしていかないと必ずトラブルが発生し、故障や最悪の場合動かなくなり機能しなくなってしまいます。
これは機械というものに与えられた宿命といっても良い物です。高級で精巧にできた腕時計にも同じことが言え、どんな名品でも長く使っていく過程でメンテナンス等を行わないと精度や動きにおかしなことが起き、最悪の場合動かなくなってしまって一生使いこめる折角の性能が台無しになり、時計の寿命を縮めることになってしまいます。
そういったことにならないように、高級輸入腕時計の場合、正規取扱代理店では3~5年の期間に一度の割合で必ずオーバーホールに出すことをアナウンスしています。
その際には正規サービスセンターに依頼することが一番適切で賢明な方法です。ではベル&ロスの腕時計を正規サービスセンターにオーバーホールを依頼するとどのくらいの金額になるのでしょうか。
ベル&ロス正規サービスセンターオーバーホール料金
ケース形状/駆動方式 | オーバーホール料金 |
---|---|
角型・丸型/自動巻き式 | 57,200円~ |
角型・丸型/自動巻き式クロノグラフ | 85,800円~ |
この料金はあくまでオーバーホールのみの料金で、部品交換や修理が必要になった場合、別途料金がかかってきます。
正規サービスセンターでオーバーホールを受けるにあたってのメリットはベル&ロス専門の技術士が修理を担当するので修理に対して安心感が大きいこと、さらには部品交換が必要になった場合には100%純正部品が使用されること、そしてオーバーホール完了後のアフターサービスが優れていることなどです。
逆にデメリットは納期がある程度かかることは想定しておかなくてはならないこと、オーバーホール料金がかなり高額であることなどです。
また良く言われる職人気質が高いブランドに多く見られる並行差別はベル&ロスに関しては無いので、並行輸入品でも中古品でも隔たり無く、上記の料金でオーバーホールを受け付けてくれるので親切なサービス体制になっています。
ですが、正規輸入代理店で購入した人に関しては会員価格が存在し、保証書の提示でオーバーホールを半額で受け付けてくれるので、正規代理店で購入するメリットは大きいといえます。
ではコスト少しでも下げるためにベル&ロスの腕時計を正規サービスセンター以外の腕時計修理専門店に依頼した場合、どのくらいの料金がかかるのでしょうか。
日本国内の腕時計修理専門店の数は多数あり、修理専門店によって開きはありますが、平均料金の相場を見てみることにしましょう。
ベル&ロスの場合は自動巻きノーマルで25,300円~、自動巻きクロノグラフで37,400円~とやはり正規サービスセンターと比較するとかなり割安になっています。特に並行輸入品や中古品を持っている人にはかなりメリットが高いです。
しかし、デメリットとして高いのは、ベル&ロス専門の技術士が担当する訳ではないので安心感の面で違いが出ること、さらに部品交換が生じた場合には純正部品を使用する確率が非常に下がる事、そして最も需要な点になるのですが担当する技術士次第でオーバーホールの仕上がりに大きな差が出てしまうことです。
そのために少しでも優秀な修理技術士にオーバーホールを依頼することがとても重要な問題になってきます。
大切なことは有資格者が在籍している修理専門店を見つけることは最初に重要な点になります。有資格者であることは一見で修理店のレベルを見る要素になります。しかし有資格者であることが優秀な技術士であることの証明には決してならないことが実際には問題となってきます。
腕時計修理技術士の本当の実力は資格で語れる物ではなく、その修理技能士が担当した修理歴やこれまでにどのくらいの数の腕時計と向き合ってきたかという経験値のほうが実際の仕上がりにはとても大切になってくるのです。
では一番効率よく信頼のできる腕時計修理専門店に出会えるかということになりますが、一番良い方法は実際に腕時計修理店を訪れて実際にも見積もりを取ってもらい、担当する技術士と直接面談することです。
見積もりを取ることで他店との相場を見ることもできますし、直接面談することで本当の技術士の実力も伺い知る事ができます。
しかし個人で多くの修理専門店を廻って技能士と面談することは現実的に困難です。インターネットでも情報は得られますが、不確かな情報が多いのも事実です。そんなときに役に立つ良いサイトがあり、名前をクラフトワーカーズといいます。このサイトでは優秀な腕時計修理技師をピックアップして技術士の修理担当暦や取得資格、在籍している会社名を公表しているので依頼する方が本当に納得した技術士にオーバーホールを依頼することができるため、非常に安心度が高いので、興味のある方は一度覗いて見ると良いでしょう。
また動作保証も1年間あり、時計を送らずに在籍している職人全員へまとめて見積もりが可能な点もおすすめの理由です。
詳しくはこちらの記事の一番下で紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。
ベル&ロスのような精巧な構造で複雑な機能を持った優秀な腕時計ほど、正規サービスセンター以外にオーバーホールを依頼するのであれば、優秀な修理技術士に依頼するのがおすすめになります。
是非この機会に優秀な腕時計修理技能士との出会いを見つけてください。
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