ノモス グラスヒュッテは並行差別があるので金額的にオーバーホールや修理を正規のカスタマーサービスに出せないって方は多いですよね。
日本にあるロレックスや、オメガのカスタマーサービスの場合は完全に子会社でになるので並行差別がなく、ロレックスジャパンやスウォッチグループジャパンでメンテンスを行っていますがノモスグラスヒュッテの場合は輸入代理店である大沢商会がオーバホールを行なっていて金額も設定もしています。
ちなみに大沢商会は平成12年(2000年)からノモスの輸入代理店として取り扱いを初めています。
正規のカスタマーサービスでなくてもオーバーホールは可能ですので、この記事を参考にしてみてください。
大沢商会は過去にゼニス、ジャガー・ルクルト、ブライトリングの輸入代理店も行なってたのでカスタマーサービスセンターは充実していると思いますが少し気になるのが、時計師に対する検定基準が無い所です。
ノモスだけではなく現在大沢商会が輸入しているルイエラールに関しても時計師に対する検定基準はありません。
例えば
ブライトリングの場合、ブライトリング独自のトレーニング制度
ロンジンの場合、スイス本社が定めるトレーニング、プログラム
ゼニスの場合、スイス本国の基準に沿った専用トレーナーによるトレーニングと検定が必要
オメガの場合、スイス本社が定めるトレーニングおよび認定プログラム
と時計師に対する検定基準が決められているのですが、大沢商会は検定基準が無いんですよね。
検定基準が無いからって正直そこまできになりませんが、基準が無いならメーカー以外の修理工房でも良いんじゃないかなって思ってしまいます。
ノモス グラスヒュッテの場合、並行輸入と正規品の差額は40%から30%に引き下げられます。
目安の金額になりますが。
タイプ | 並行輸入品 | 正規品 |
---|---|---|
手巻き(3針およびデイト付き) | 33,000円 | 22,050円 |
手巻き(パワーリザーブ付き) | 43,000円 | 29,400円 |
自動巻き(3針およびデイト付き) | 40,000円 | 29,400円 |
自動巻(GMTおよびワールドタイマー付き) | 55,000円 | 36,750円 |
部品代は別途見積もりです。
ブライトリングやタグホイヤーなどメーカーによっては、自社以外の時計修理工房を下請けに使いオーバーホールなり修理を行なっている所があります。
個人の感覚もあると思いますが、私の場合は下請け会社を使ってメンテンスを行なっているなら、自分で何処か料金が安くオーバーホール後の保証も付いていて安心して頼める所を探しますが、ノモスの場合は下請けを使わず自社内で全てメンテナンスを行なっています。
ちなみにメンテナンス人数は15名ほどで行なっています。
上で説明したようにブランドによっては下請けとして社外でオーバーホールを行なっている所もありますので、メーカー以外でメンテンスを行なっても全く問題ないです。
ただしメーカー以外の場合、修理工房や時計店、時計技師を見抜かないといけません。
オーバーホールをしたばっかりなのに、3ヶ月ほどで進みや遅れが酷くなったり、手元に帰ってきたら針に細かい傷が付いていた。なんて記事を目にする事もありますよね。
こういった事は未熟な時計修理技士が作業を行っていたり、時計修理技士では無い人間が時計の分解をおこなっている為です。
オーバーホールは、時計のムーブメントを一度分解し、分解されたパーツを洗浄し、注油をしながら調整し組み立てる、とても細かい作業です。
調整しやすく一般にでまわっているムーブメントでしたら心配ないですが、ノモスの様にETA社のPeseux7001を改造したリファインムーブメントや自社製ムーブメントであるNOMOSαやDUW3001など高精度な機械は技量が確かな人に依頼した方が良いでしょう。
メーカー以外でノモスのオーバーホールを行う際は、どういった修理工房に依頼するかをしっかり考えてからにしましょう。
ホームページや店舗が綺麗でも技術は無い事や、アパートの一室なのに熟練した技師がいて人気がある工房もあります。
初めて外部にオーバーホールを依頼する時どんな所に依頼すれば良いかわかないですよね。
メーカー以外でオーバーホールを行う際には、こんな所を意識すると良いです。
一般的な時計店や修理工房の保証期間は1年、アンティークの場合は半年と決めている所が多いですが場所によっては3ヶ月と短い所もありますので、保証期間が長い所を選ぶ事をおすすめします。
ノモスの代理店である大沢商会でオーバーホールを行った際も修理完了日を開始日として、1年間の保証になります。
自動車のオーバーホールは命に関わる事なので、自動車整備士という国家試験が必ず必要になります。
時計の修理やオーバーホールを行う人の為にも時計修理技師という国家試験が用意されているのですが任意なので取得しないで時計の分解を行っている人が大勢います。
誤解を生むとよくないので書いておきますが時計修理技師以外に依頼すると危ないって事ではありません。国家試験を持っていなくても技量の高い人もいます。しかしノモスのような高額な時計を初めてメーカー以外でメンテンスする場合は学科及び実技試験に合格した人を選ぶ事をおすすめします。
信頼ある修理工房でしたら問題ないですが、どこに依頼していいか分からない場合は選ぶ基準として国家資格を視野にいれると選びやすいと思います。
時計修理技師には3級、2級、1級と用意されていて、それぞれ初級技能者、中級技能者、上級技能者、と分かれています。
中でも1級の取得は難しく、実務経験7年以上、又は3級合格後4年、2級合格後2年の実務経験が無いと取得が出来ません。
ちなみに時計の修理を行っている方で国家試験を持っていない方は時計修理技師と称することは禁じられています。
気にしない人は気にしないのですが、オーバーホールや修理の場合、交換パーツが必要の事があります。この時ノモスの純正パーツを使い修理を行うのか、代用品やジェリックパーツを仕様するか気になる方は確認してうえで依頼した方が良いですね。
正規のオーバーホール料金より安く、時計修理技士1級の方がメーカー純正パーツでメンテンスを行っています。保証期間も一般的な1年です。
コチラの記事時計のオーバーホール本当におすすめの2つの修理店で詳しく紹介していますので参考にしてください。
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