時計のオーバーホールや修理って頻繁に行うわけではないので、いざと言う時に何処に依頼したらよいか分からないですよね。
福島県には三越いわきや、うすい百貨店、中合などの大きなデパートもあり、その中で運営している時計店でも依頼できます。
しかし、時計店によっては自社には時計修理技師や工房の配備がなく、預かった時計を別のところへ委託している場合が多いです。私の働いていた時計店もそういった形でした。
この場合、中間手数料が取られてしまう事があるので個人的には、あまりおすすめしていません。
時計修理技師や工房の配備がない時計店の場合は預かった時計を修理専門業者へ送り委託します。
時計修理専門業者と聞くと一般のお客さんの修理やオーバーホールの依頼は受けてもらえなさそうな気がしますが、そんな事はありません。
修理専門業者でも一般のお客さんの修理は受けてもらえます。
時計のメンテンスを行う場合一番安心なのはメーカーのテクニカルサポートセンターになります。
オメガならスウォッチグループジャパン、ロレックスならロレッスクジャパン、など、どのメーカーも修理やオーバーホールの窓口を用意していますよね。
メーカーではその時計に特化した技術者が在籍しているので安全にオーバーホールを行なってもらえます。
しかし、メーカーだと料金が高く依頼できないって方も大勢いますよね。
修理専門業者であれば、メーカーより価格が3,4割やすく設定されている事が多いです。技術や知識が豊富な場所に依頼すれば安全にメンテンスも行なってくれます。
また多くのメーカーの場合、古いアンティークやヴィンテージの時計だとメンテンスを断られてしまいますが、修理専門店の場合は古い時計であってもオーバーホールや修理を受けてもらえます。
時計に限った事ではありまんが、メーカーでは補修用性能部品の保有期間を決めています。
一部パテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタン、IWCといったメーカーでは部品の保有期間を決めていませんが、一般的には生産終了になった時期から、ある程度期間が過ぎると修理用のパーツは廃棄してしまいます。
古い時計の場合は修理用のパーツがメーカーでは無いので単純に修理ができないわけです。
オーバーホールの断れれるのも同様の理由です。オーバーホール最中に劣化した部品が見つかったとします。劣化した部品は新しい部品へと交換しなければなりませんが、アンティークやヴィンテージだと交換部品が無いのでオーバーホール自体受ける事ができません。
メーカーではオーバーホール後に品質保証期間を1年前後用意していますが、劣化した部品を、そのまま使ってしまうと、いつ何が起こるかわからないので品質保証期間を用意する事もできませんよね。
メーカーでメンテンスを断られた古い時計でも、技量が高い修理専門店の場合は部品を制作してくれます。上の写真は旋盤といって時計のパーツを加工する道具です。
メーカーは時計を売る所で私たちは直す所と以前、時計修理技師の人が言ってたました。動かなくなった時計を直したいという気持ちはメーカーより修理専門店のほうがあると思います。
福島県で修理技師が在籍している時計店や修理工房を紹介します
みぞい時計店は福島県の岩瀬郡にある小さな時計店です。設立から67年と小さいながらも老舗になります。
80年代や90年代前半には、どんな商店街にも小さな時計屋がありましたが、ショッピングモールやデパートが次々とオープンして時計屋で時計を購入する人は少なくなりました、最近では楽天やアマゾンなどインターネットを通して購入する人も多く、変わった時計でない限り小さな時計店で時計を販売していても、ほとんど売れません。
そういった状況の中でも残っている時計店は、時計の販売から修理や電池交換ななどのメンテンスへ仕事を変えてる所が多いです。
みぞい時計店もそういった時計店になります。
国産自動巻き時計13,000円〜外国製18,000円〜
国産自動巻きクロノグラフ20,000円~外国製30,000円~
みぞい時計店
〒969-0404 福島県岩瀬郡鏡石町中央119
TEL:0248-62-2301
営業時間9:00~18:00
精計堂時計店は福島県石川郡にある時計店です。あまり関係ない事ですがホームページの紹介写真に(ごはんですよ)の瓶が写っていた事からネットの掲示板では、ごはんですよ、と呼ばれています。
精計堂時計店にはCMW(公認高級時計師)の称号をもった時計修理技師の曲山昭一さんが時計のメンテンスを行なっています。
CMWはCertified Master Watchmakerの略で1954年から1981年の27年間に渡り開催されていた資格認定試験です。
当時クォーツ時計が広まり機械式時計の需要が減ったという背景もありますが、1981年以降1人の合格者もでなく、制度自体が自然消滅してしまいました。その27年間の期間で合格者は800人ほどとされています。
現在時計職人として残ってる方は、その中の20人前後と言われています。
ちなみに近年機械式時計が見直され購入する人が増えた事から、2014年にCMWの試験が再度開催されました。2014年から現在2019年までの合格者は、わずか5人です。
精計堂時計店は、数少ないCMW(公認高級時計師)の肩書きを持つ時計修理技師がいる時計店です。
オーバーホールの料金も安く評判が良いです。電話が通じない事があります。
精計堂時計店
〒963-7859福島県石川郡石川町南町76
TEL:0247-26-2375
営業時間8:00~18:00
キクヤ時計店は昭和43年創業に福島市創業した小さな時計店です。
現在は時計の販売より修理や電池交換の仕事の方が多いようです。また時計のメンテンスの他にもジュエリーの修理やリペアをおこなっています。
地方の時計店では時計のメンテンスとジュエリーのメンテンスを一緒に行なっているお店が結構多いです。
時計とジュエリーを一緒に販売していたり、時計職人は手先用が起用だからなど、理由は様々あるようですが、同じ工具を使い分けれるという所が一番大きい理由になります。
時計を分解した後のな超音波洗浄機や、ゴールドの酸化膜をむく電解研磨機、金属磨きの為に使うバッファーなどは、時計のメンテンスにもジュエリーのメンテンスにも使えます。
時計学校のヒコ水野も一つの学校の中にジュエリーコースと時計コースがあります。キクヤ時計店の様にジュエリーメンテンスを行なっている所は時計のケース磨きがうまい事が多いです。
キクヤ時計店
〒960-8112福島県福島市花園町7−24
TEL:024-534-6243
営業時間10:00~18:30
修理専門店といっても店舗毎に、その技量は様々です。
技量が低い所へ依頼してしまうと、工具の手入れや使い方が悪かったせいで時計に傷を付けられてしまったり、オーバーホールを行なったに2、3ヶ月したら日差が激しく、また狂ってしまっりとトラブルに繋がります。
個人的におすすめなのは、CMWはもちろんですが、時計修理技師という国家試験の合格者へ依頼する事をおすすめします。
私達依頼側は店舗の技量を知る事はできませんが、時計修理に関する資格や称号を持っているのかは確認する事ができます。
国家試験の資格を持っていなくても優れた技量の持ち主はいると思いますが、何処に依頼して良いかわからない場合は資格や称号を一つの目安にする事は良い事だと思います。
こちらの記事で紹介している時計修理専門店では上級技能者である時計修理技師1級の方が時計のメンテンスを丁寧に行なってくれます。
価格もメーカーより2、3万円安く受けてもらえますし、オーバーホールや修理終了後の品質保証も1年間ついてきます。
これから、時計のメンテンスをする方は、こちらの記事も是非参考にしてみてください。
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