1929年、スイス腕時計の歴史発祥の地といわれるジュウ渓谷に工房を構えたルイエラールは、創業当初は他社ブランドへの機械式ムーブメントの提供を主な生業とし、1980年代まで時計業界では知る人ぞ知る優秀なムーブメント製作ブランドとしての名声を獲得していました。
そして2009年、満を持して高級腕時計にインスパイアを受けた高品質で手頃な価格の機械式腕時計で新たな一歩を踏み出し、2011年にはオリジナルコレクション・エクセレンスを発表しその名は世界中に広まりました。
さらにルイエラールは伝統的なデザインと現代感覚の融合を目指して、常に新しい発想に取り組んでいます。
それ以来、ルイエラールは新たな未来へ向けた機械式腕時計の創造に乗り出し、現代性を感じさせるウォッチの製作で高い評価を獲得します。2019年には有名フランス人デザイナーのアラン・シルベスタインとコラボレーションを組み、ロゴマークを一新し、さらに上のステージを目指しています。
ルイエラールの大きな魅力は巧みの技が光る熟練した職人によって創造された機械式ムーブメントの高い品質と、クラシックな要素と現代性を融合しさせた独自のデザインが秀逸です。
また優れたデザイナーたちと積極的に交流し上質なデザイナーズウォッチを多数生み出していることでも知られており、ドイツのバウハウスを連想させる幾何学的なデザインはルイエラールの新たな特徴になっています。
そして高品質でありながら、リーズナブルな価格設定がなされていることもルイエラールのもう一つの魅力です。生産工程やマーケティングを徹底することで、他の海外一流ブランドに引けを取らない品質とデザインで驚くほどの低価格を実現し、コレクターたちの絶大な信頼を獲得しています。
どんなに精巧な機械でもそのまま手入れをしなければ故障してしまうように、腕時計も例外ではなく、特に高級機械式腕時計に関してはその構造や作りが精密を極めるために、どんな名機であっても定期的にメンテナンスをしなければ故障やアクシデントの原因を作ってしまう事になり、生涯使い込むことが難しくなってしまいます。
特にルイエラールのような複雑な構造を持ったマニュファクチュールなどは定期的にオーバーホールを依頼し、整備点検することで生涯使い込める本来の実力が発揮できるようになります。
この作業を怠ってしまうと結果として使用しているうちに不具合や故障が起きる事態を作る原因になり、一生使い込める品質であるべき腕時計の寿命を縮めることになってしまいます。
ではルイエラールの腕時計を正規サービスセンターにオーバーホールに出した場合、一体どのくらいの料金がかかるのでしょうか。
日本ではルイエラールの公式代理店を勤めているのが大沢商会になっており、修理に関しては正規代理店経由で購入したものに関しては大沢商会の修理サービスセンターへ依頼することになっています。
では大沢商会を経由して正規サービスセンターへ依頼した際のオーバーホール料金について見てみましょう。
駆動方式 | オーバーホール料金 |
---|---|
手巻き式 | 50,400円~ |
自動巻き | 63,000円~ |
自動巻きクロノグラフ | 77,000円~ |
この料金に関してはあくまでオーバーホールのみの料金で、別途部品交換が必要ななった場合や修理作業が入ると別途上乗せ料金がかかります。
正規サービスセンターに依頼するメリットとしてはルイエラール専門の熟練した技術者がオーバーホールを担当するので安心感が非常に大きい事、また部品交換が必要になった際は100%純正部品を使用した修理になる事、さらにオーバーホール後のサービスケアが充実していることが挙げられます。
特に日本においては大沢商会が一貫してルイエラールの修理正規窓口になっているので安心度が非常に高いです。
さらに大沢商会の正規サービスセンターではルイエラールに関しては、職人気質の強いメーカーに多く見られる並行差別が無いので、並行輸入品や海外で購入したものでも上記の料金であれば修理が可能なので非常に親切な対応です。
ただ正規代理店で購入したユーザーには特典があり、保証書を提示すれば会員価格でオーバーホールが受けられるようになっていて、通常料金の半額になる会員特典がありますので、正規代理店で購入した人が、正規サービスセンターにオーバーホールを依頼するメリットは非常に大きいです。
では修理コストを安く上げたい人や会員サービス特典の受けられない並行輸入品や海外で購入した人が、正規サービスセンター以外の腕時計修理専門店にルイエラールの腕時計をオーバーホールに出した場合、一体どのくらいの料金になるのでしょうか。
これに関しては修理専門店によっても開きがありますが、平均相場は手巻き・自動巻きノーマルで29,000円~、自動巻きクロノグラフで39,000円~とやはり正規料金と比較するとかなりお得な料金になっています。
しかしデメリットとしては修理が生じた際に純正部品を使用してくれる確率が非常に下がってしまう事、さらにオーバーホールの仕上がりに関しては修理担当技術士の腕によって大きな差が生じてしまう事、オーバーホール後のアフターサービスの低下などが懸念されます。
日本国内にはかなりの数の腕時計修理専門店が存在するので、どの修理専門店に依頼するかでオーバーホールの出来が大きく変わってしまうのは大きな不安要素になります。
その際参考になるのが1級時計修理技能士の資格を所有しているかどうかというのがありますが、これは本当の技能士の実力とは必ずしも一致しないことが問題になります。
一番大切なのは1級時計修理技能士の資格よりもその技能士の修理担当暦や、現在までどれだけの種類の時計を手がけてきたかという経験値の方が大事なことになります。
では本当に技術の高い腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼するには、どういった方法を取ればよいのでしょうか。
一番確実な方法としては実際に腕時計修理専門店に何件か足を運んで見積もりを取ってもらい、直接技術士と面談するのが確実な方法です。面談することによって本当の技術士の力量というものも推し量ることができるので効果的です。
しかし、個人が限られた時間で何件も修理専門店を廻ることは現実的には難しいです。
そういった場合におすすめのインターネットサイトがあり、名前をクラフトワーカーズといいます。このサイトは技術士をリストアップしてその技術士の修理担当暦や取得資格、所属会社まで公開しているので、自分で本当に納得のいった技術士にオーバーホールを預けることができるおすすめのサイトですので、また時計情報を入れるだけで在籍している技術士全員にまとめて見積もりも可能です。一度覗いてみると良いでしょう。
こちらの記事の一番下で紹介しています。
ルイエラールのような複雑で精巧な構造をした高級腕時計を正規サービスセンター以外でオーバーホールに預けるには、本当に信頼の置ける技術の高い職人に依頼することがおすすめですので、この機会に本当の良い職人との出会いを見つけてください。
この記事が役にたてばシェアして下さいpublic
Comment