自動巻き時計でも手巻き時計でも金属疲労のためゼンマイが切れる事があります。
安価な時計でも高級時計でも同じように切れてしまいます。初めてゼンマイが切れると、ショックで何処か不具合があるのではないか?と悩んでしまう気持ちもわかりますが、(ゼンマイは消耗品)と割り切ったほうが気持ち的に楽かもしれませんね。
あまり不安になるとストレスになるので気持ちよく修理に出してゼンマイを交換してもらうのが良いと思います。
こちらの修理工房は品質保証1年でメーカーより価格が安くおすすめです。
アンティークなどの手巻きの場合は巻きすぎで力がかかりすぎるてと切れてしまう事があります。その為リューズを巻く時は優しくゆっくりと巻いて、手応えが重く感じたら止めましょう。
手巻き時計のゼンマイを最後まで巻ききった方が良いって方もいますが、ゼンマイを限界まで巻いてしまうと香箱側に固定されたゼンマイの先が毎回強く引っ張られ、いずれ金属疲労によりゼンマイ切れに繋がってしまいます。
言葉で伝えるのが難しいのですがゼンマイは円状をかいた物です。ゼンマイを巻くとその円はだんだんと小さくなっていきます。巻ききった状態にすると先端ゼンマイが固定された部分がピンっと張った状態に毎回変形します。いずれその部分が金属疲労により切れてしまいます。
スリップ機構が付いていない手巻き時計は最後まで巻ききらない方が良いと言えます。
この記事では自動巻き時計を含めゼンマイが切れたらどんな症状になるのか、どうしてゼンマイは切れるのか、安全に修理を依頼できる修理工房など、纏めて紹介しますので参考にしてください。
ゼンマイは機械式時計の動力源となる物です。自動車でいうならガソリンにのような物です。
ゼンマイの発明されたのは何と1500年代と言われています。
クォーツ時計はわずか50年前後で電池からソーラーや充電バッテリーと動力源が進化していますが、機械式時計は500年以上たった今でもゼンマイを使っています。
500年経つと大抵の物は新たな物へ進化しますが機械式時計にとってゼンマイは最適な為、現在も使われていると言う事です。
ゼンマイは地味なパーツですが世紀の発明という事です。
機械式時計のゼンマイはリューズやローターの回転によって巻かれたゼンマイがほどける力によって動いています。
機械式時計の全てのパーツの動きがゼンマイの力が元になっています。
機械式時計を長く使っている方でしたら経験ある方もいると思いますが、ロレックスやオメガの高級時計でもゼンマイ切れます。
ゼンマイの切れは使い方や個体差によっても変わります。20年使っているが一度も切れた事は無いって方もいれば、数年使っただけ切れてしまったというケースもあります。
ゼンマイが切れる理由はいくつかありますのでまとめます。
ゼンマイはできるだけヘタりにくい強い耐久性が求められます。
その為、熱処理という作業をおこなうのですが、その際に均等に熱の処理がされない部分が稀にあります。
この部分を熱ムラと呼びます。
昔のゼンマイは特にそうなのですが熱ムラがある物と無いもの差があります。熱ムラの部分は耐久性が弱くもろいため、その部分から切れてしまいます。
ゼンマイは香箱という箱に収納されています。香箱にゼンマイの外側の先端が固定されていますが、ぜんまいを最大限一杯に巻き上げると、最後固定されている部分がピーンと引っ張られた状態になります。毎回最大限一杯に巻く事で、そこの部分が金属疲労をおこして切れてしまう事があります。
金属は繰り返し力を加えた場合、金属疲労をお越します。
例えば、下敷きのような平たい金属の板でも折り曲げを繰り返し戻すと金属疲労がおこり割れてしまいます。
現在のゼンマイは特殊合金でできていてヘタリには強いとはいえ金属でできているので性質上いつか金属疲労をおこし切れてしまいます。
ゼンマイの切れる理由は金属疲労と熱処理の時の熱ムラが原因の場合が多いです。
リューズを回しても手応えがなく空回りしたり、ゼンマイがいつものように正常に巻けない場合は何か問題があります。
スルスルと巻いてる感触がなく空回りしてる場合はゼンマイを巻くための角穴車の歯が破損しているか、ゼンマイが切れているかになります。
またリューズを巻くのが硬い重いという場合ははリューズ自体が芯が曲がっている事が考えられます。
ゼンマイが切れる部分は中心部が最も多いですす。ゼンマイの途中できれる時は熱ムラが原因の事が多いです。
ゼンマイが円状の中心部分で切れた場合はゼンマイが巻けません。ゼンマイが巻けないので時計は動かなくなってしまいます。
しかしゼンマイが香箱に引っかかる外側で切れた場合、ゼンマイを少しだけ巻くことができ動きます。
香箱の中に収まっているゼンマイは円状のに巻かれ外に向かって広がろうとする力が働いています。
外に向かって広がろうとする力とゼンマイを巻く力が摩擦をおこし若干ですがゼンマイを巻く事がでいます。
長さは30〜40cmほどのゼンマイが直径1㎝ほどの香箱のなかに巻かれて収納されています。
香箱の開け方が間違えるとゼンマイが勢いよく飛び出してくる分けですが、ゼンマイを巻いた状態で突然の切れてしまうと、その衝撃によりゼンマイが入っている香箱を始めとして、歯車や軸部分にある小さなカナの破損という重大な故障へ繋がる事があります。
ゼンマイは劣化や金属疲労で切れるのため何時おきるか予想が出来ないのです。
ハミルトン、オメガ、セイコーの古い懐中時計やロレックスやカルティエのアンティーク腕時計を目にする事がありますが、ゼンマイが切れてしまったらメーカーでは基本的に修理をしてもらえません。
一般的にメーカーでは部品保有期間が10年前後ときめられます。(ロレックスの場合は25年)
ロレックスでもオメガでもセイコーでも製造終了となって一定の期間を過ぎた時計の交換パーツは処分されてしまいます。
古い懐中時計は100年以上昔の物が多いですし、アンティークノ腕時計も製造中止になってから大分時間が経っています。
その為メーカーでは修理してもらう事ができません。
時計修理専門店の中ではゼンマイを製作している所や業者に依頼している所があります。
またサイズがあえば他のモデルに使われていた部品を加工して修理をしているところもあります。
長年時計修理を行なっている専門店では、古い時計のパーツのストックも豊富に用意があるので、懐中時計やアンティーク時計の修理をしている所も多いです。
メーカーで修理を断られれてしまった古い時計は、修理工房に持っていってみましょう。
こちらの記事時計のオーバーホール本当におすすめの2つの修理店を参考にしてみて下さい。
手巻き式の時計は毎日同じ時間に同じくらい巻くのが良いです。使わない日でも同じ時間に巻いた方がよいって思ってる方もいるようですがそうではありません。
説明書にも、「毎日決められた時間にゼンマイを巻いて下さい」と書いてあります。
この理由は時間の遅れや進みをできるだけ配慮する為です。ゼンマイはいっぱいに巻いた時はほどける力が強く、ほどけるに従って力が弱まっていきます。
このゼンマイの力の差で時計の動きが一定では無く誤差が生まれます。
ゼンマイのほどける力は歯車を伝わり時計の精度を決めるテンプという部分に伝わります。テンプは右左と振幅運動を繰り返します。
テンプ部分が活動的に動いていていれば、時計の針は正確に動きますがゼンマイが、ほどけてきて力が弱まってくるとテンプの動きも弱くなってきます。テンプの動きが弱いと時計が遅れがちになり狂います。
つまり24時間おきにゼンマイを巻くと同じ間隔で時計を巻く事ができるので遅れの狂いのばらつきを毎日一定にできると言う事です。
ゼンマイの巻き方や、巻く際の力を加減、どのくらいの頻度でまいてるか、などで金属疲労の具合はかわります。
ゼンマイは色々な要素が、かさなり切れてしまいますが消耗品と割り切ったほうが気持ち的に楽かもしれませんね。
この記事が役にたてばシェアして下さいpublic
Comment