機械式腕時計を落下した時まず確認することは、「時計が動くかどうか」という動作確認です。
最近の機械式時計は衝撃にも強く、耐久性も向上しています。だからといって、「落下しても故障する心配は不要!」という訳にはいきません。
まず動作確認は必ず行ってください。
この時点で、時計が停止していれば即座に業者へ修理に出しましょう。
さて、仮に動いていても精度が大幅に低下している可能性があります。簡単な「精度チェック」は手持ちのスマホにあるストップウォッチ機能で、チェックできます。まず最低1分間以上、時計を計測してみましょう。
ここで明らかに数秒以上のズレがあれば、1時間で60秒以上のズレがあることになります。
これが1日24時間だと1440秒以上、約24分のズレが生じていることになります。ムーブメント元々の精度にもよりますが、1日に数十分以上のズレが生じている場合、機械内部に明らかな異常があると考えられます。そうなった場合、専門業者による点検と時計自体の修理が必要です。
引用元:https://quillandpad.com/
さて外装破損は落下させた時ほとんどの人は無意識に行っている行為で、セルフチェック時に緊急性の高い物ではありません。
しかし万が一外装破損あった場合はどんな点に注意すれば良いのでしょう?ケースのキズは使用には影響無いので、確認するだけ良いと思います。
しかし風防の割れはそこから水や湿気が入る危険があるので注意が必要です。最近の風防の多くはサファイアクリスタルと呼ばれる素材のため、割れる心配はほとんどありません。
サファイアクリスタルは硬い素材のため大きな衝撃が加わるとヒビが入らないで粉々に割れることが特徴です。
それ以外の特にアンティークウォッチにはプラスチック(アクリル)風防が使用されています。
そういった風防ではキズが入り、ヒビ割れが生じます。
リューズやプッシュボタンから落下した場合、ボタンが変形してねじ込みが回らなくなったり、ボタンが押せなくなる事もあるのでチェックしてみてください。
ガラスが割れたり、リューズの動作に以上がある場合は放置しないで修理業者で交換した方が良いですね。
大手ブランドの三針時計は、自身の身長程度の高さから落とした程度で故障することはそう多くは無いでしょう。
しかしクロノグラフやコンプリケーションウォッチと呼ばれる時計を落とした場合は注意が必要です。
仮に動いていても、精度はもちろんストップウォッチ機能やカレンダー、ムーンフェイズ機能などが多岐にわたるため、セルフチェックのみで全て確認するには大変な労力が必要です。
特にコンプリケーションウォッチは構造ゆえ、落下した場合即修理業者でチェックしてもらうべきでしょう。
理由はまず、部品点数が他の機械式腕時計より倍以上の点数になるからです。さらに複雑時計は部品構造が多層に渡ります。
ムーブメントの構造が文字通り「複雑」ゆえ、衝撃で歯車が外れることもあります。
そもそもコンプリケーションウォッチはスポーツタイプの時計と異なり、耐久性よりも機能最優先に考えて製造している時計です。
落としたり強い衝撃を与えた場合は即座に修理業者へ持ち込み検査してもらうことをおすすめします。
最新の機械式時計はスポーツタイプの時計が人気です。そのため以前の物より落下や衝撃に強い時計が増えています。
しかし耐久性がアップしているからといって、落下による破損や故障から免れる可能性は稀です。
運良く柔らかく衝撃を吸収する材質の上に落ちれば問題はありません。
しかし、硬いコンクリートの上に落ちると、機械式時計は時計自体の重量もあるため、かなり確率でキズ又は故障が発生します。
外観に目立ったキズが無くても、ヒゲ絡みなど内部ムーブメントに異常をきたすことも充分に考えられます。
耐久性が良くなったとはいえ、機械式時計は元来衝撃に弱いことが特徴です。
落下を安易に考えないで、多少なりとも落下後に不安点あれば、専門業者のチェックを受けることをおすすめします。
下の記事では私のおすすめの修理工房をまとめています。
中でも記事一番下で紹介しているクラフトワーカーズはおすすめです。
クラフトワーカーズでは、職人として何年勤めているのか、国家試験に合格しているのか、過去のお客さんからのレビューなど職人のプロフィールや実績を確認してうえで本人にオーバーホールの依頼や相談ができます。
また、職人全員へ一括見積もりもできるので、非常に便利です。
メンテナンス終了日から1年の品質保証もつくのもおすすめの理由です。
時計を落としてしまい不具合がある方は一度みてもらう事をおすすめします。
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