アンティークのオリエントは何処でオーバーホールや修理をするの?壊れたらどうするの?

カテゴリ:お役立ち・サポートケア

オリエント時計株式会社が初めて製造した腕時計は、1950年誕生の「ニューオリエント」。そして、1951年に「輝ける星」をイメージして立ち上げたウォッチブランドがオリエントスターです。以来、本格的機械式腕時計をつくり続けています。

70年の歴史の中で、オリエントは独創的なモデルを数多く発表してきました。豆電球で文字盤を照らす「フラッシュ」、触っただけで時間を表示する「タッチトロン」、「万年カレンダー」など、その後のブランドの発展にも寄与したさまざまな意欲作は、長くファンを魅了しています。

すでに製造終了しているモデルを所有していたり、時計専門店で見つけて購入したりする方もいるでしょう。オリエントのアンティークやヴィンテージの時計を長く愛用していきたい場合、定期的な点検・メンテナンスであるオーバーホールを行うことが何よりも重要になります。

ここからは、オリエントのアンティーク・ヴィンテージウォッチのオーバーホールや修理はどのようにすればいいのかをご説明します。おすすめの時計修理専門店も紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

アンティークやヴィンテージ時計との付き合い方

ロレックスのアンティーク時計18k

アンティークやヴィンテージの時計は、これまでどのように使用・保管されてきたか、最近おこなったオーバーホールはいつかなどの諸条件によって大きく状態が変わります。

また、古い時計であるぶん、磁気に対する保護能力も現行品と比較すると強くありません。長時間パソコンやスマホを使うときなどは、こうした時計は外しておくほうが安心です。特にケースウォッチが薄いタイプの時計は気をつけましょう

磁気だけでなく、アンティークの時計は防水性能もそれほど高くなく、水や湿気に弱い傾向があります。雨の日や湿気の多い日には着用しないことをおすすめします。「雨の日にお気に入りのヴィンテージウォッチを着けて出かけたら、風防(ガラス)やリューズの隙間から湿気が中に入り込んでしまい、時計が壊れてしまった」というのはよくあるトラブルです。

アンティークやヴィンテージといった古い腕時計は、現行品に比べ細やかなケアが必要になることを覚えておきましょう。

アンティークやヴィンテージの時計は現行品よりオーバーホールの回数を多く行う

機会式と時計のピンクの石 分解

手巻であれ自動巻であれ、機械式時計は定期的なオーバーホールが必要となります。時計の分解、掃除、点検、調整などを行い、摩耗した箇所や劣化した部品があれば新しい部品に交換して、ムーブメント(内部機構)を良好な状態にキープすることができます。

現行品であれば4,5年に一度のぺースで行えばいいでしょう。一方、アンティークやヴィンテージなどの古いモデルは3年に一度のように、オーバーホールの頻度を多めにすることが強く推奨されています。

オーバーホールの頻度を多くする理由は、使用期間が長いために時計のあちこちが摩耗している可能性が高いためです。長く使っていれば耐久性も自然と落ちていきますので、定期点検をこまめに行うことで、不具合があればなるべく早く見つけるようにします。

オリエントの公式アフターサービスでアンティーク時計の修理やオーバーホールをしてもらう方法

オリエントのロゴ

オリエントは20年以上にわたり、セイコーエプソンと協力して時計製造事業を推進してきました。そして2017年に両社は統合。真摯な時計づくりの姿勢とオリエントスターのブランドは、昔と変わらずそのまま継承しています。

オリエントは自社製ムーブメントの開発にこだわる希少な時計メーカーです。ムーブメントを製造しているのでオーバーホールや修理なども自社で受けられます。現在、メーカーにオーバーホールや修理を依頼すると、セイコーエプソンのカスタマーサービスが対応してくれる流れになっています。

ただし注意点として、アンティークやヴィンテージの時計の場合、交換用の部品など必要なパーツの製造がすでに終了してしまっているためにメーカーでは修理できないケースがあることです。

オリエントに限らず、時計メーカー各社では部品の保有期間が決まっています。

例えばロレックスは25年、グランドセイコーとブライトリングは10年、セイコーは7年というように、ブランドによって保有期間の長さは異なります。オリエントは「補修用部品(製品の機能を維持するための部品)」については製造終了後から7年間を基準としています。

そのため、オリエントは製造終了後でも7年間は修理やオーバーホールができると考えて良いでしょう。なお、ケース、ガラス、文字盤、針、バンド、リューズなどは補修用部品に含まれていません。これらの部品は代替部品を使用することになります。

交換部品の保有期限が切れてしまい、メーカーで修理ができなくなった場合の対応は?

アンティークセイコーとオメガクォーツ

もし摩耗したり劣化してしまったりした部品をそのまま使い続けてしまうと、時計の針の停止・遅れ・進みすぎや、カレンダー機能が使えなくなるなど、実用面で困ったことになります。オーバーホールはそうした不具合を早期発見できる大事なメンテナンスなのです。

しかし、補修用部品が製造終了になっていたら、せっかくメーカーにオーバーホールや修理の依頼を出しても対応してもらうことができません。

アンティークやヴィンテージのオリエントの時計はどこで修理やオーバーホールをするの?

時計職人指サックをしてBERGEONベルジョンの機械代で油の注油

補修用部品の保有期間が過ぎてしまった場合、オリエントのアンティークやヴィンテージの時計はもう修理することはできないのでしょうか?

実は、時計修理の専門店の中には、自社で旋盤を用いて部品を新たに製作することができるところがあります。

あるいは、オリエント公式では保有期間が過ぎている部品を、まだ店に在庫として持っている老舗のお店もあるでしょう。

こうした専門店であれば、オリエントのアンティークやヴィンテージの時計が壊れてしまっても、元通りに修理できる可能性があるわけです。

部品を制作できない修理専門店も数多くある

腕時計のパーツ

ここで注意しなくてはいけないポイントは、「すべての時計修理専門店が交換用の部品を製造できるわけではない」ということです。

一般的に、時計修理専門店でできる修理の内容は、部品の交換です。ある程度部品が市場に出回っていれば、取り寄せるなどして交換作業を行うことは可能です。しかし、生産終了になっている時計は部品の流通量も少ないため、対応できないといわれてしまうかもしれません。

部品を自社で製作できるお店をあらかじめ見つけることができれば、心配ありませんよね。次の章では、そうした時計修理専門店を見つける方法をご紹介します。

オリエントのアンティーク・ヴィンテージ時計の修理またはオーバーホールを行なっている、おすすめの専門店

こちらの記事に、おすすめの時計修理専門店をまとめています。

時計のオーバーホール本当におすすめの3つの修理店

その中でも特におすすめなのは、一番最後に登場する「クラフトワーカーズ」です。オーバーホールの依頼を出したあとに、「交換が必要なパーツがメーカーではすでに製造終了になっていた」と判明することがあったとしても、「自社で旋盤で必要なパーツを製造しているので、部品の交換を含む大がかりな修理ができます!」という凄腕の職人さんもいれば修理が可能になります。クラフトワーカーズにはそうした職人さんもいるのです。

纏めて見積もりをとり、比較できる

「クラフトワーカーズ」は、全国の腕利きの時計職人さんを紹介する総合サイトです。一人一人と直接交渉し、技能とサービスのレベルの高い職人さんを選りすぐっているところが特徴です。

利用方法はとても簡単。時計のモデルなどの詳細、針の状態や購入年数、オーバーホールを最後に行ったのはいつか、そして故障の内容は何か、という基本的な情報をクラフトワーカーズのサイトに入力します。

すると、時計修理の職人さんたちから値段や納期の連絡が届きます。見積金額や過去のお客さんからのレビューなど、諸条件を一気に比較して、自分の希望に合った職人さんを自分で選ぶことができます。

クラフトワーカーズ職人

依頼したい職人さんが決まったら連絡をとりましょう。時計を送るための梱包キットを送ってもらえるので、職人さんのもとへ時計を配送(※送料無料)。

職人さんが実際に時計の現物を手に取ってから、正確な納期や金額が出されます。内容に納得が行ったら正式な依頼を出しましょう。修理後の時計の返送は代金引換です。

また、クラフトワーカーズでは、修理やオーバーホール後に1年間の品質保証がついています。安心して時計を修理に出せますね。

sendクラフトワーカーズ公式ページ

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