腕時計にくらべ懐中時計は需要が少ないですが必要として使っている人はいます。
懐中時計にロマンを感じて使ってる人や、他の人とは違う時計を持ちたいと、好んで選んでいる人もいますが、金属アレルギーのため腕時計をつける事ができず懐中時計を持ち歩いてるって方もいます。
その他にも仕事上懐中時計を使ってる方もいます。看護師の方は腕周りを清潔に保つ為にナースウォッチや懐中時計を使っていますし、水を触る事が多い料理人の方でも懐中時計を利用している人はいます。腕時計だと料理中の水蒸気で時計のケースの中が蒸れた状態になる心配も考えられますよね。
その他にも懐中時計を外に持ち歩く事はしないで部屋のなかに飾ったり、コレクションとして観賞用に購入する人もいます。
懐中時計のなかでも2つの種類に分かれていて、ソーラーや電池のエネルギーを力として動いているクォーツ時計と、ゼンマイを動力として動いている機械式時計の2つに分かれます。
仕事用としての鉄道時計や看護師の使う懐中時計は精度が高いクォーツ時計の物が多いですが、懐中時計全体の割合では機械式の手巻き懐中時計の方が多い印象です。
クォーツの懐中時計や2、3千円の機械式の懐中時計でしたらオーバーホールをする人は、ほとんど居ないと思いますが、エポスやTISSOT、ラポートなど10万円前後する本格的な懐中時計やアンティークの物は定期的に分解掃除をする人は多いですよね。
手巻き式の懐中時計を10年20年、長く使うと考えるのであれば定期的なオーバーホールは必要になります。
TISSOT、エポス、オリエントといったメーカーでは現在も手巻き懐中時計を作っていてす。
少し前のモデルや現行品であればメーカーのカスタマーサビースセンターや輸入代理店にて、オーバーホールを受ける事ができます。
しかし廃盤になってから10年20年経ったものはメーカーで修理やメンテンスができなくなってしまいます。
古いのセイコーの国鉄懐中時計や、銀や金のケースのアンティーク懐中時計をヤフーオークションや骨董屋で見かける事がありますが、それらほとんどの時計はメーカーで修理部品を廃棄していてメンテンスを行う事はできません。
ちなみにセイコーの場合は廃盤になってから通常7年、上位機種の場合10年、TISSOTの場合は7年を過ぎるとメンテンス部品が破棄されてしまいます。
アンティークやヴィンテージの懐中時計は廃盤になってから7〜10年以上過ぎているのでオーバーホールはメーカーではなく外部で行う事になります。
一部パテックフィリップや、ゼニスなど修理不可能なモデルや時期は無く創業時からのモデル全てメンテンスを行う所もありますが、基本的には、ある一定の期間が過ぎるとメーカーでメンテンスができなくなってしまいます。
Photo credit: tim ellis
車も同じですが、クラシックカーは古いぶん耐久性が強いとは言えません、そのためメンテナンスが大切になってくる訳ですが、どの修理工場でもメンテンスを受付けてもらえるわけではないですよね。
機械式時計のメンテンスも同じで知識や技術があるお店でないと、修理やオーバーホールを受けてもらえません。
現行品や少し前の時計であれば4、5年に一度くらいのオーバーホールで問題ないと言われていますが、アンティークの時計はもっと頻繁にメンテンスする必要があり3年に一度のオーバーホールが推奨されています。
その理由は時計本体やムーブメントが今ほど精密で耐久性が高くないという事もありますが、中にのパーツが摩耗して破損したり錆びたりした場合、アンティーク時計は交換パーツがメーカーでも無いので点検を多めするって意味もあります。
上で説明したとおり古い時計の修理に必要な部品はメーカーでは破棄されているため時計店でも修理専門店でも直す為の部品が用意できません。
時計の修理の多くは破損や劣化した部品を新しい物と交換します。古い時計は、その部品が廃棄されていて仕入れられないので修理やメンテンスを受ける事ができないわけです。
いま現在動いてるから、オーバーホール(分解掃除)だけで問題無いんじゃない?新しく部品交換は不要では?と思う方も多いと思います。
定期的にオーバーホールしていたら別ですがメンテンスを怠っていた古い懐中時計は分解掃除だけで済む事はほとんどなく、今は奇跡的に動いていても内部に危険な要素があり部品の交換が必要な事のほうが多いです。
修理専門店はオーバーホールを受ける以上は、ある程度の品質保証を明示しなければいけません。分解掃除はしたけど危険な要素をそのままにして、お客さんに完了しましたとは言えませんよね。
いつ何が起こるか分からない状態なので店の信頼に関わる事になります。
こういった時に部品が破棄されて新しいものと交換ができないのでアンティーク懐中時計のメンテンスを断る所は多いです。
しかし一部、技量や知識がある修理工房では必要な部品を、できる限り自社の工房で制作をして交換してくれます。
古い時計のオーバーホールを断る所は多いですが、中には自社の工房で必要な部品を制作して品質保証をつけてくれる所もあります。
アンティークやヴィンテージの懐中時計は稀少な文化的価値を感じますが、それらをメンテンスができる修理専門店を探す必要もあります。
アンティークの時計の場合オーバーホールや修理あとの品質保証は半年というところが一般的です。
現行品や後期型19セイコー、最近のETAムーブメントなど、比較的新しい懐中時計であれば、交換パーツが今も残っているので一般的な修理工房でオーバーホールを行う事ができます。場所によってはメーカーより安い金額でメンテンスできます。
しかしアンティークやヴィンテージの懐中時計はメンテンスができる所は限られています。
状況によってはパーツを制作する必要があるので一般的なオーバーホールより料金が高いと思っておいて良いです。
個人的にはこちらの記事に纏めてある修理専門店はおすすめです。
現行品や最近の懐中時計であれば世紀より2、3万円安くオーバーホールを行ってくれますし、品質保証もつけています。
アンティークのメンテンスも行っている専門店なので是非参考にしてみてください。
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