レイモンド・ウェイルのオーバーホール料金は?修理工房と正規の値段の価格差は?

カテゴリ:お役立ち・サポートケア

スイスの機械式時計の名門ブランド、レイモンド・ウェイル。時計職人ウェイル氏が立ち上げて以来家族経営を貫き、伝統的な機械式時計の系譜を守り続けている独立系時計メーカーです。

レイモンド・ウェイルのインスピレーションの源は「ミュージック&アート」。創業者一族はすぐれた芸術、とりわけ音楽を愛し、音楽に由来するコレクションや、ザ・ビートルズやデヴィッド・ボウイ、AC/DCなどの著名アーティストとのコラボレーションモデルを次々と発表してきました。

機械式時計の威風堂々たる風格、音楽をモチーフにした洗練されたデザインを兼ね備えている一方、誰にでも手の届きやすい価格帯を目指して時計を製造し続けているところも多くの層から支持を集めています。そんなレイモンド・ウェイルですが、創業当時は、時計業界に起きた革命的な出来事によって機械式時計が逆風を受けている只中でした。

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「クォーツショック」に揺れるスイス時計業界に現れたレイモンド・ウェイル

レイモンドウェイルのロゴ

レイモンド・ウェイルが誕生したのは1976年。1926年にスイスのジュネーヴで生まれた時計職人レイモンド・ウェイル氏が、有名時計メーカーでキャリアを積んだのちに独立しました。

実はこれに先立つ1960年代、水晶を動力に電池を入れるクォーツ時計が登場し、正確な精度と耐久性、ぜんまいを巻かなくても動き続ける便利さ、製造コストの低さ(時計の低価格化)といった数多くのメリットによって機械式時計の需要が一気に下がる「クォーツショック」が起こっていました。

ブランパンやIWC、ランゲ&ゾーネなど世界に名だたる有名時計ブランドが、一時期は存続の危機に陥るほどに大打撃を受けます。こうした影響は1980年代後半まで続くのですが、その中でレイモンド・ウェイルはあえて機械式時計ブランドとして歩むことを決意します。機械式時計の内部機構を製造する部品メーカーや職人たちを守るため、スイスの時計産業を支えていくという信念を掲げました。

現在は機械式、クォーツのキャリバーどちらも取り扱い、腕時計に求められるさまざまなニーズやシーンに応えられるような多彩なコレクションを展開しています。

「アート&ミュージック」にインスピレーションを得たコレクション

レイモンド・ウェイルの創業者一族は音楽を深く愛しています。創業者はとりわけクラシック音楽を好み、何十人もの奏者が一糸乱れず珠玉のハーモニーを奏でるオーケストラの世界観に、一つひとつのパーツが精巧に組み合わさり正確性と審美性を生み出す時計を重ね合わせたといいます。

1983年には、クラシック作曲家のモーツァルトを題材にしたミロス・フォアマンの映画の公開にあわせて「アマデウス」コレクションを発表。以降、ベートーヴェンのオペラ作品をモチーフにした「フィデリオ」、「トラヴィアータ(椿姫)」などを次々と打ち出しました。

近年になると著名なアーティスト、音楽レーベルとのコラボレーションにも注力します。創業40周年にあたる2016年に発売されたザ・ビートルズとのコラボモデルは、名盤「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」から着想を得たディテールがファン心をくすぐり、話題を集めました。デヴィッド・ボウイの世界初となるコラボレーションモデル、フランク・シナトラ生誕100年を祝うスペシャルエディションや、米国が誇るギターメーカー、ギブソンとのパートナーシップで誕生したモデルなど、他に類を見ないウォッチの製造には枚挙にいとまがありません。

自ら選び、ファッションのコーディネートを考えながら身に着ける時計は、いずれも自己らしさを表現することのできるツールでもあります。それは演奏者や解釈によってまったく異なる世界観を構築することができる音楽と近しいものでもあるのでしょう。

レイモンド・ウェイルを長く愛用するために大切なのがオーバーホール

レイモンド・ウェイルの時計は、スタイリッシュで洗練された趣、自社製機械式ムーブメントに代表される確かな品質と実用性を持っています。個性的でありつつもどのような服装にも合わせやすく、心地よいデザインで毎日身に付けたくなるのではないでしょうか。

レイモンド・ウェイルの腕時計を長く使い続けるためにも、内部機構・ムーブメントのケアを丁寧に行うことはとても大切です。

腕時計の定期的なケア方法としては、オーバーホールが適切です。

オーバーホールとは、時計本来の機能を回復し、ケースやブレスレットなどの輝きを取り戻す重要な作業です。時計を時計を分解し、細かなパーツを1つひとつ点検して、精度の調整や洗浄、注油、磨き、組み立てなどを行っていく作業です。オーバーホールでは不具合の点検も行うので、故障につながるリスクが見つかれば修理・部品交換なども行います。

腕時計は着用しているかどうかにかかわらず、針、そして内部機構は24時間365日休まず動き続けるものです。腕から外して保管しているだけの時でも、気温や湿度の変化はもちろん、スマホやタブレット端末、パソコン、電子レンジやスピーカーなどの家電が発している電磁波の影響を受けて、内部機構の動きが乱れることがあります。また、水気にさらされたことで生じるサビ、ケースやリュウズのゆるみ、経年劣化もありますし、腕に着けているときは腕の振りによる重力の影響、どこかにぶつけたことによる衝撃やダメージも受けます。

腕時計になんとなく不具合があるように感じたり、針の進み方がいつもと違うように感じたりしたときは、なるべく早くオーバーホールを受けることをおすすめします。もし、実用面ではそれほど不便を感じないからといって安易に放置してしまうと、いよいよ修理に出してみたら「直せないほど悪化しています」と修理依頼先から断られてしまうことがあります。

なお、時計のオーバーホールは時計修理のプロフェッショナルに依頼することを徹底してください。機械の扱いに慣れていると思っている素人の人が時計を分解する話を聞くことがりますが、非常に繊細な精密機器なので、予想もできない故障につながる恐れがあります。

オーバーホールをこまめに受けて、時計の良好なコンディションをキープするようにしましょう。この記事では、レイモンド・ウェイルの時計のオーバーホールはどこに依頼すると良いのか、日本に正規サービスセンターは存在するのかなどを解説します。また、レイモンド・ウェイルの時計のオーバーホールをできるだけ低価格で受ける方法はあるのか、といった疑問にもお答えしますので、参考にしていただけたら幸いです。

レイモンド・ウェイルは正規サービスセンターでオーバーホールを受けられる?

レイモンドウェイルのマエストロ

レイモンド・ウェイルは日本に正規輸入代理店があり、修理の受付窓口も開設しています。代理店を務めるのはGMインターナショナルで、修理や分解掃除、電池交換、ストラップ・バックルの交換なども料金表を設定しています。

正規販売店で購入したレイモンド・ウェイルで、購入店舗の店印、購入年月、シリアルナンバー、型番が記載されている国際保証カードがある場合は、24カ月間の国際保証が適用されます(※インターネットで購入した時計については、保証カードと購入時の納品書または購入証明書をご用意ください)。

ご参考までに、正規サービスセンターにてオーバーホールを受けた場合のおおよその費用感を次にご紹介します。修理の際に部品交換が必要になった場合は、部品代が別途かかりますので、ご留意ください。

【参考】レイモンド・ウェイルのオーバーホールを正規サービスセンターで受けた場合の費用

<レイモンド・ウェイルの正規の料金目安>

タイプ・仕様 オーバーホール料金
マエストロ 自動巻き55,000円、機械式55,000円
フリーランサー 自動巻き55,000円、機械式77,000円
タンゴ クォーツ/2針・3針38,500円、クォーツ/クロノグラフ66,000円
トッカータ クォーツ/2針・3針38,500円
タイプ・仕様 分解掃除料金
クォーツ/2針・3針 標準価格/38,500円、日本正規品特別価格/19,250円
クォーツ/多機能 標準価格/38,500円、日本正規品特別価格/19,250円
クォーツ/クロノグラフ 標準価格/66,000円、日本正規品特別価格/33,000円
機械式/手巻き 標準価格/55,000円、日本正規品特別価格/27,500円
機械式/自動巻き 標準価格/55,000円、日本正規品特別価格/27,500円
機械式/クロノグラフ・多機能 標準価格/77,000円、日本正規品特別価格/38,500円
タイプ・仕様 電池交換料金
基本料金 標準価格/7,700円、日本正規品特別価格/3,850円

※「日本正規品特別価格」は国内正規販売店でご購入された方のみ対象になります。

修理期間は、外装修理でしたら2週間前後、内装修理は3週間前後で戻ってくることになっています。なお、海外から部品を取り寄せた場合は別途に期間がかかることがあります。

レイモンド・ウェイル正規サービスセンターよりも安くオーバーホールできるところはある?

時計本来の美しさ・機能性をできるだけ長く維持するためにも、定期的なオーバーホールは大切です。

レイモンド・ウェイルの正規サービスセンターでは、日本正規品特別価格であれば比較的安価にオーバーホールを受けられます。しかし、正規販売店で購入したことが証明できない場合もありますし、部品交換が必要になった場合は追加費用がいろいろと加算されます。もっとお得にオーバーホールを受けられるお店はないのでしょうか。

正規サービスセンター以外でお得にオーバーホールを受けられるお店はどこか、当サイトでは時計修理専門店をご紹介したいと思います。

時計修理専門店は、その名の通り、時計の修理やオーバーホールに関する技術を専門的に提供するお店です。大手チェーン店から地元密着型の個人店まで、全国各地にさまざまなタイプのお店があり、価格設定や提供するサービスの内容はお店によって千差万別です。

一般的に、時計修理専門店でオーバーホールを受けると、正規サービスセンターよりも低価格におさえることができるメリットがあります。

腕時計修理専門店でオーバーホールを受けると費用はどのくらいになる?

オーバーホールイメージ

<レイモンド・ウェイルを時計修理専門店でオーバーホールを受けた場合の料金目安>

タイプ・仕様 オーバーホール料金
マエストロ 自動巻き25,000円、機械式25,000円
フリーランサー 自動巻き25,000円、機械式35,000円
タンゴ クォーツ/2針・3針20,000円、クォーツ/クロノグラフ30,000円
トッカータ クォーツ/2針・3針20,000円

時計修理専門店の中には、自社で旋盤を保有していて、それぞれの腕時計に合うパーツをイチから製造できるというお店があります。修理依頼先で効果可能なパーツが保有しているかどうかは気になるところ。こうした自社製造を行っているお店を見つけることができたら安心ですよね。

また、時計修理専門店の中には、世界的に名の知れた時計ブランドから修理業務を委託されているところがあります。また、百貨店のウォッチフロアなど、一流販売店を顧客としていることもあります。 そうした優良店を見つけることができれば、大切な時計が新品同然に整備されて手元に帰ってくるはず。時計修理専門店とは一生の付き合いになることもあるので、慎重に選びぬきたいところです。

腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼する場合には店舗の見極めが必要になる

オーバーホールのイメージ

腕時計修理専門店に依頼すれば、レイモンド・ウェイルの時計を低価格でオーバーホールしてもらえるでしょう。それでは、どのような時計修理専門店に依頼すればいいのでしょうか?

先に述べた通り、時計修理専門店は金額やサービスのクオリティを統一されているわけではありません。ご自分の希望に沿ったオーバーホールを受けられるかどうかは、最初にどんなお店を選ぶかどうかにかかっていると言ってもいいでしょう。お店のサービスクオリティや職人の技術力がそれくらいなのかどうかお店のサービスクオリティや職人の技術力がそれくらいなのかどうか、事前に見極めたいものですよね。お店の時計修理の技術がどれくらいなのか、依頼するよりも前に知る方法はあるのでしょうか?

あくまで判断基準の目安となりますが、そのお店に国家資格の「1級時計修理技能士」を保有している時計修理職人さんが在籍しているかどうかで見極める方法があります。

「時計修理技能士」資格は3級から1級まであります。1級は実務経験7年以上がある人が取得できるものです。あるいは、3級取得後の実務経験が4年、2級取得後の実務経験が2年あるという人も取得可能です。

1級時計修理技能士の職人さんは、オーバーホールの技術力が確かなものだと考えて差し支えありません。依頼候補のお店があったら、まずは1級時計修理技能士の資格を有している職人さんが在籍しているかを調べてみると良いでしょう。

資格保有者の職人さんがいれば、技術面においては一安心です。次に、お店の設定しているサービス価格・納期がご自分の希望とあっているかを確認してみるといいですよ。

レイモンド・ウェイルのオーバーホールを行なっている、おすすめの専門店

ここまで、時計修理専門店の選び方を解説してまいりました。そこで、読者の方々の中には「そもそもお店の候補はどうやって見つけたらいいのか?」「そもそもお店の候補はどうやって見つけたらいいのか?」と疑問を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。全国に数多ある時計修理専門店のうち、ひとつひとつを自力でリサーチするのは大変ですよね。

本記事の最後に、自信をもっておすすめできる時計修理専門店をご紹介いたします。まずは、次のページをご参考になさってください。

時計のオーバーホール本当におすすめの3つの修理店

この中でご紹介しているお店でもとくに、「クラフトワーカーズ」という総合サイトをおすすめしたいと思います。」

「クラフトワーカーズ」は、日本各地の技術力の高い時計職人さんたちを選び抜いて紹介している、いわば時計修理を受けたい人と時計職人のマッチングサイトです。

サイトの特徴としては、時計職人さんたちと直接交渉し、技術・価格・納期それぞれに自信があり、さらに掲載OKを出している人だけを掲載している点があります。つまり、時計修理の現場において実力とサービスの質が確かな職人さんたちだけが揃っているということです。

サイトの便利な点は、複数の時計職人さんたちの見積もりを一斉に比較できるところです。インターネットなどを使って地道に探している、遠方のお店なども候補としてあがってくるので、予算や納期などを比べて、納得してからお店に依頼を出すことができます。

レイモンド・ウェイルは、ビジネスもオフタイムも、幅広いシーンで活躍できる洗練されたデザインと確かな実用性・品質を誇る時計です。長く愛用したくなる時計だからこそ、日頃のメンテナンス作業であるオーバーホールを正しく受ける方法を知っておくことは大事です。オーバーホールのお店選びに本記事をお役立ていただけたら幸いです。

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