ティファニー「アトラス」のオーバーホール料金は?修理工房と正規の値段の価格差は?

カテゴリ:お役立ち・サポートケア

ニューヨークの五番街に構えるティファニー本店は、ギリシャ神話の巨神アトラスが時計を支えている銅像をエントランスに置いています。ティファニーを象徴するこの「アトラスクロック」をモチーフに誕生した腕時計コレクションが、ティファニーの「アトラス」です。

直線的なローマ数字のインデックスを持つ「アトラス」は、身にまとうジュエリーのように優美な佇まいを見せ、マスキュリンとフェミニンが最頂点で融合したデザインになっています。ダイヤモンドをあしらった一本を男性が身に着けても美しく、硬質な印象をはなつブラックフェイスの一本を女性が身に着けても、持ち主の自立した美しい個性を引き出してくれます。

ティファニーといえば世界5大ジュエラーのひとつ。実はウォッチメーカーとしても長い歴史を持っていることをご存知でしょうか。

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ティファニーは1870年代にスイス・ジュネーブに時計製造の自社工場を所有

ティファニーのロゴ

1837年にニューヨークで創業。ティファニーはアメリカを代表する世界的なメゾンジュエラーです。美しいジュエリーを次々と発表して注目を集めるかたわら、1847年にはすでに時計の取り扱いも始めていました。

さらに、かのスイス時計業界の雄、パテックフィリップとパートナーシップを締結し、1874年にジュネーブに時計製造の自社工場を建設。スイスメイドでありながら、ニューヨークの感性が現れている。それがティファニーウォッチの真髄です。

ティファニーの「アトラス」はどのような時計か

ニューヨーク・ユニオンスクエアにあった店舗のファサードに設置された、ティファニーの「アトラスクロック」。この堅牢で大きな時計は、ニューヨーカーたちにとって標準時を示す存在であり続けました。

ティファニーの時計を象徴するこの「アトラスクロック」が着想のもととなって、1983年に「アトラス」コレクションが誕生します。すっきりとそぎ落とされたシンプルなデザインながら力強さが漂うローマ数字のインデックスに、針の直線とケースフォルムの曲線とが組み合わさり、ティファニーの洗練されたニューヨーク・スタイルを伝えています。

また、ハイジュエラーの矜持が光る素材遣いや繊細な装飾に触れないわけにはいかないでしょう。虹色の照りを見せる天然のマザー・オブ・パールの文字盤のモデルや、ベゼルに豪奢なパヴェダイヤモンドをあしらったモデルなど、ブランドのシグネチャーが詰まったコレクションを彩りゆたかに展開しています。

ティファニー「アトラス」を長く愛用するために大切なのがオーバーホール

「アトラス」はコンテンポラリーな魅力とタイムレスな気品が共存するタイムピースです。そのベーシックで優美なデザインを毎日身に着けたい、何年も何十年も愛用したいと思えるはず。もちろん機能的にもタフネス的にも日常使いに耐えます。

この「アトラス」を長く愛用し続けるためにも、時計のベストコンディションをキープするためのメンテナンス「オーバーホール」を定期的に受けることが欠かせません。

腕時計の内部機構や針は、身に着けているときも身に着けていないときも、24時間365日休むことなく動き続けています。着用しているときは、さらに腕の動きによる重力の影響、何かにぶつかったり接触したときの衝撃などを受けます。また、腕から外して保管しているだけのときも油断はできません。雨や湿度などの水分、気温の変化にさらされることで、内部機構に何らかの影響が出ていることはよくあります。こうした要因からサビや摩耗、経年劣化はかならず発生し、やがて小さな不具合が生じ始めるのです。

ここでもし、「使っている分には気にならない程度の不具合だから」といって放置しているとどうなるでしょうか?いざ修理に出す段階になったところで、「もう直せないほど悪化しています」と返されてしまうケースもあります。取返しのつかない不具合になる前に、オーバーホールを定期的に受けることが必要なのです。

オーバーホールとは、時計を分解してひとつひとつのパーツに分け、点検・精度調整・組み立て・注油・洗浄・磨きなどを行う一連のケア作業です。不具合や故障が見つかったら修理も施します。時計は精密機械のため、修理補修に精通したプロフェッショナルに依頼するようにしてください。間違っても素人作業でオーバーホールを行ってはいけません。

さて、今回はティファニーの「アトラス」のオーバーホールに関する情報をまとめました。「依頼先はどこにすると良いか?」「ティファニーに依頼するよりも安くオーバーホールすることは可能か?」「オーバーホールにかかる費用相場はどれくらいか?」など、ぜひご参考になさってください。

ティファニーの正規サービスセンターで「アトラス」のオーバーホールを受ける場合の費用相場

ティファニーアトラスのオーバーホール

オーバーホールは時計本来の機能を回復し、ケースやブレスレットなどの輝きを取り戻す重要な作業です。

テイファニーウォッチの修理は、ティファニーの正規サービスセンターで受け付けています。修理の内容に応じて「コンプリートサービス」と「オーバーホール」の2種類に分けられています。

ティファニーに所属する専門の時計技師が各パーツごとに徹底的にチェックし、計時機能や防水機能などを標準に整えます。ティファニーではオーバーホールの頻度を、通常のメンテナンスサービスは2年に1回、コンプリートサービスは3~5年に1回を目安に行うことを適切としていますので、ご参考になさってください。

修理を希望するときは、全国のティファニーブティックに持ち込むか、あるいはティファニー クライアント サービスに電話をかけて直接依頼します。

ティファニーのオーバーホール・修理をティファニー公式サービスに依頼した場合の費用感は、「アトラス」の場合は6万円~7万円ほどです。なお、パーツの交換や修理が必要となった場合は、部品を購入しなくてはならないので、さらに追加の料金がかかります。

ティファニー正規サービスセンターよりも安くオーバーホールできるところはある?

ティファニーの正規サービスセンターにオーバーホールを依頼すると、7万円前後の作業費と、パーツ交換や修理が必要になったは追加費用も発生するため、1回につき10万円弱になると考えられます。

ちなみに、正規サービスセンターにオーバーホールを依頼する際には注意点があります。腕時になんらかの不具合や傷・摩耗が生じていた場合、実際に時間を見るなどの実用面では気にならない程度のものであっても、ティファニー側としては早期に修理やパーツ交換を行おうとすることです。

その結果、当初オーバーホールで予定していた価格よりも費用が高くついてしまったり、腕時計のオーバーホールにかかる時間が延びてしまい、なかなか手元に戻ってこなかったりといった心配な面が出てくるかもしれません。

ウォッチブランド各社が設定している「部品保有期間」に注意

また、「アトラス」は現在も新しいモデルが発売されている人気コレクションですが、モデルによってはすでに廃盤になっているものがあります。ウォッチブランドには各社、部品の保有期間というものがあり、同モデルが製造終了してから一定の期間が過ぎると交換用パーツなどが提供できなくなります。

ティファニーでは部品保有期間を公式に発表していませんが、参考までに他ブランドでの保有期間を下記にご紹介いたします。

・ロレックス 製造終了から25年間
・グランドセイコー 製造終了から10年間
・シチズン 製造終了から7~10年間
・ブライトリング 製造終了から10年間

廃盤モデルの「アトラス」を持っている方は、部品保有期間を過ぎてしまうと、正規カスタマーサービスではオーバーホールを断られたり、オリジナルパーツ以外の代替品で修理を行われる可能性があります。代替品でもたいていは問題ありませんが、見た目の印象が大きく変わることがあります。

「オリジナル本来の機能や美しさをできるだけ長く保持したい」という方は少なくないのではないでしょうか。そのためにも定期的なメンテナンス、オーバーホールが必要になってきます。

しかし、「1回のオーバーホールにかかる費用が高すぎる」という場合はどうすればいいのでしょうか?そうしたお悩みを持っている方に向けて、今回この記事で解決方法を解説させていただきます。その方法とはずばり、時計修理専門店に依頼するやり方です。

腕時計修理専門店でオーバーホールを受けると費用はどのくらいになる?

オーバーホールイメージ

時計修理専門店は全国各地にあります。全国展開の大手チェーンから地元の人に愛されている小規模な個人店まで、規模やタイプは千差万別です。それらすべてのお店でサービスのクオリティや価格が統一されているということはなく、それぞれのお店で個別に設定しているものです。

時計修理専門店でのティファニー「アトラス」のオーバーホールの平均相場は1万円後半~3万円ほど。正確な費用と納期はお店に見積もりを出してもらう必要がありますが、それでも正規サービスセンターに依頼するときよりもはるかに低い値段で済むケースが多いようです。(※パーツ交換や修理が発生した場合は追加料金が発生)

また、先ほどご説明したとおり、廃盤モデルの「アトラス」を持っている方は部品保有期間が切れてしまったらどうすれば良いのか気になるかと思います。ティファニーは修理作業を外部委託していることがあり、時計修理専門店の中にはティファニーウォッチのパーツの在庫を保有していることがあります。

そうしたお店と出会うことができれば、ティファニーウォッチの修理経験も豊富なため、安心して任せることができますよね。自社で旋盤を使って、そのモデルにぴったりを1から製造できるというお店もありますし、色々細やかに相談に乗ってくれるでしょう。

腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼する場合には店舗の見極めが必要になる

オーバーホールのイメージ

時計修理専門店なら、ブランド正規のサービスでオーバーホールを受けるときよりも比較的お安く済むことがわかりました。

その一方で、注意が必要なのは、「お店のサービスの品質や職人の技術力がどれほどのものか、事前によく調べて見極めて選ばないといけない」というハードルがあることです。たとえば、自宅の近くに時計修理専門店があったからといって、特に下調べもせずに高価な時計のオーバーホールを依頼してしまうと、手元に戻ってきたときに何らか調子がよくない点が見つかったり、勝手に塗装などの見た目を帰られたりしてしまう恐れもあります。

一般の時計修理専門店の中には、世界的なウォッチブランドや百貨店の時計フロアから、修理やオーバーホールなどのメンテナンス作業を外部委託されているお店もあります。そうした信頼の確かなお店を見つけてオーバーホールを依頼できれば、大切な時計が美しく整備されてまた使い始めることができるでしょう。

すぐれた時計修理専門店は、いわば「時計のお医者さん」。時計を愛する人にとって、良いお店とは一生のつきあいになることもあります。だからこそお店選びは慎重に行うことが大切なのです。

それでは、オーバーホールを依頼したい時計修理専門店はどのように判断すればいいのでしょうか?お店は全国各地に非常に数多くあります。あらかじめ時計修理の技能がどれほどなのかを知る方法はないのでしょうか?

判断のひとつの目安として、そのお店に在籍する時計職人さんが国家資格の「1級時計修理技能士」を保有しているかどうかで見極める方法があります。

「時計修理技能士」資格は3級からあります。1級は実務経験7年以上がある人が取得できます。または、3級取得後の実務経験が4年、2級取得後の実務経験が2年あるという人も取得可能です。

1級時計修理技能士の職人さんは、オーバーホールの技術力が高いと考えてまず間違いありません。お店探しのスタートは、この資格を所有している職人さんが在籍しているお店を探してみると良いでしょう。

さらにその次に、価格設定や納期がご自分の希望とあっているかを確認することです。このように考えれば、お店選びがぐっと具体的になってきますよね。

ティファニー「アトラス」のオーバーホールを行なっている、おすすめの専門店

時計修理専門店の選び方がわかりましたね。それでは、さっそくお店を探してみましょう。しかし、1級時計技能士がいるお店の数は少なくありませんので、どのお店が自分に合っているのか、1店1店リサーチしていくのは大変です。

ティファニー「アトラス」のオーバーホールをしたいと思っている方に向けて、次の記事でおすすめの時計修理専門店をご紹介したいと思います。

時計のオーバーホール本当におすすめの3つの修理店

この記事の最後でご紹介している時計修理の総合サイト、「クラフトワーカーズ」は、とくにおすすめです。「クラフトワーカーズ」は、時計のオーバーホール・修理をしたいと思っている人と時計職人さんのマッチングを実現するサイトです。日本全国のえりすぐりの時計職人さんと直接交渉して、サイトに掲載OKをもらった方だけをご紹介しています。これのどこがすごいかと言うと、求められる技術力・価格・納期それぞれについて、自分は期待にこたえられると自信をもっている時計職人さんだけが集まっていることになるからです。

さらにこのサイトの便利なところは、複数の時計職人さんたちから見積りをまとめてお取り寄せできる点です。自力でインターネットなどで地道に探しているとなかなか見つからないような、高い実力があるけれど遠方にあるお店なども含めて、一度にリサーチすることができます。なお、遠方のお店の場合は、時計のやりとりは郵送とメール・電話で行うため、手間がかかりません。

複数のお店の予算・納期などを比較して、その中から納得できるお店をピックアップして依頼できるのは安心ですよね。オーバーホールは1回きりではなく、定期的に行うことで時計は新品同様のはたらきと輝きを持ち続けてくれます。相性や条件のあった時計修理専門店を見つけて、「アトラス」を大事に使い続けてあげてください。

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