チュードル(チューダー)「デカバラ」のオーバーホール料金は?修理工房と正規の値段の価格差は?

カテゴリ:お役立ち・サポートケア

1926年に誕生したスイスの高級腕時計ブランド、チュードル。ブランドが世界に飛び立ったとき、その始まりはロレックスのディフュージョンブランドの立ち位置にあったことをご存知でしょうか。

今や老若男女問わず憧れを集める腕時計ブランドであり、その圧倒的な地位を不動のものにしているロレックス。1905年にロンドンで創業してから、その高い品質と実用性、絢爛さを世界に広げていくために販路拡大の戦略が打たれます。

その戦略のひとつとして、より多くの人達に手に取ってもらえるように価格帯を抑えた「ディフュージョンブランド」が展開されます。それがチュードルです。

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チュードルのロゴの変遷と“デカバラ”

チューダーのロゴ

チュードルは外装にロレックスと同じ数多くのパーツを採用しています。文字盤やリュウズ、裏蓋をはじめ、かの有名な「オイスターケース」まで。ロレックスらしい雰囲気と品質の高さを低価格で実現しているチュードル。そのデザインは何度も刷新され、ディフュージョンブランドから独自の路線へと舵を切っていきます。

特に、デザインを象徴するブランドロゴの変遷にも注目です。

創設当初、チュードルのロゴはブランド名の「TUDOR」だけでした。その後、イギリスの一般層を中心に販路を拡大することになり、英国民にとって馴染み深い名門チューダー家にちなんでイギリス王朝のシンボルであるバラの花をロゴマークに決めました。

1936年~46年頃までは、盾マークの中にバラを入れた通称“盾バラ”が文字盤にあしらわれ、1946年~68年頃まではバラの意匠だけになります。

この時、バラのみのモチーフだった時代に、バラの大きさが異なる2種類のチュードルが販売されています。日本では小ぶりのバラのモデルは“小バラ”、大きなバラのモデルは“デカバラ”と呼ばれて親しまれています。

1969年に入ると文字盤からバラは消え、現在の盾だけのモチーフのデザインになりました。そのためバラのモチーフだけのモデルは市場価値が高くなっています。

デカバラはくさび型インデックスの12時位置に大きなバラのマークが入っており、アンティークウォッチ然としたクラシカルな佇まいのため特に人気が高いデザインです。

チュードルのデカバラは製造が終了してから50年以上が経過しています。現在は数十万円から購入ができますが、時計マニアだけでなくビギナーからもその独特の風格で注目を集めており、今後さらに稀少性が高まることが考えられます。

チュードル「デカバラ」を長く愛用するために大切なのがオーバーホール

チュードルのデカバラをすでに所有しているという方も、これから購入を検討しているという方も、デカバラを長く愛用していくために必要なことを知っておくと安心です。そのひとつがオーバーホール、すなわち定期的な腕時計の点検・ケアです。

腕時計は針が24時間絶えず動き続けています。身に着けていないとき、保管しているだけのときも内部機構に摩耗や経年劣化、サビなどの発生は避けられません。小さな不具合があることに気づいた時、「使うぶんには問題ないし、故障してから修理に出せば良いか」とそのまま放置しているとどんどん悪化していってしまう可能性があります。

故障が発覚してからいざ修理に出してみると、もう取返しがつかない状態になっていたというケースも少なくありません。こうした事態をあらかじめ避けるためにできること、それがオーバーホールです。

オーバーホールとは、時計を分解して内部を点検し、精度の調整、掃除、注油、パーツ洗浄、組み立てなどを行う一連のケア作業のことです。不具合や故障が見つかったら修理を施します。定期的にオーバーホールを行うことで時計本来の機能とケース・ブレスレットなどの美しさを回復し、良好なコンディションをキープすることができます。

この記事では、チュードルのデカバラのオーバーホールはどのように依頼すると良いのかをご紹介します。公式のリペアサービスに依頼した場合、他の業者に依頼した場合に分けて解説するほか、オーバーホールにかかる費用や注意点などをまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。

チュードルの公式リペアサービスで「デカバラ」をオーバーホールすると費用はどれくらい?

チュードルの時計のオーバーホールを公式リペアサービスに依頼する場合、正規販売代理店に持ち込むか、あるいは修理代行を引き受けている日本ロレックスに依頼するという選択肢があります。

なお、チュードルまたは日本ロレックスの公式リペアサービスでオーバーホールを受けると、2年間の防水・動作保証がつきます。

修理保証があり、ロレックスに在籍している腕の確かな時計職人に任せられる公式サービスは安心ですよね。

チュードルのオーバーホールを公式リペアサービスで受けると費用はどのくらいかかるか、あくまで目安になりますが、下記の価格表をご参考になさってください。

<チュードルの正規のオーバーホール料金目安>

タイプ・仕様 「オーバーホール料金
機械式 38,500円
機械式(デイト付き) 39,600円
機器式(デイデイト) 45,100円
機械式(ダブルデイト) 50,600円
機械式(アラーム) 63,800円
機械式・クロノグラフ 55,000円
機械式(フライバッククロノグラフ) 55,000円
クォーツ式 38,500円

※使われているキャリバーの種類や、パーツの交換・修理の発生などによって料金は異なります。

一般論ですが、腕時計のオーバーホールは、クォーツ式は4~5年、機械式時計は3~5年ごとに行うと良いとされています。チュードルでは、公式サイトにて機械式時計は4~5年、クォーツ時計は使い込んでも7~8年に一度のオーバーホールを推奨しています。

チュードルや日本ロレックスよりも安くオーバーホールできるところはある?

公式リペアサービスに依頼すると、純粋にオーバーホールの作業価格のみで約4万円ほどかかります。ここへさらに、修理や部品の交換が発生したときは、部品の購入のために追加の費用が重なっていきます。

公式リペアサービスにオーバーホールを依頼するときに気をつける必要があることが一点あります。公式サービスでは腕時計の品質を守るため、小さな不具合や痛みが見つかると、持ち主が「実用には問題ないから修理しなくて良い」と思っていても、早い段階で部品交換・修理を施される可能性があることです。特に、製造終了から時間が経っているモデルの場合は、それ以上不具合の程度が悪化しないようにと、かなり早期に修理に回されるかもしれません。

そのため、当初希望していたオーバーホール・修理の予算を大きく上回って費用がかかるケースが考えられます。さらに、部品の製造期間が終了してから時間が経過していると、在庫切れの問題から純正品を使っての修理ができなくなることが。高いお金を払っても代替品を使って修理されてしまう可能性があります。特に、チュードルのデカバラはすべてのモデルが製造終了して50年ほど経過しています。チュードルの部品保有期間は製造中止から25年と定まっているので、パーツの純正品は在庫がなくなっている可能性があります。注意する必要がありますね。

「オーバーホールを定期的に受けたいけど、予算を超過してしまうのは困る」
「部品の保有期間が終了していても、純正品を使って修理してもらえる可能性はない?」

「公式リペアサービス以外に腕の確かなオーバーホール業者はいないの?」

このような思いを抱えている方のために、今回の記事では、チュードルの腕時計を公式サービスよりも安い価格で、優れたオーバーホール技術を提供しているお店があることをご紹介したいと思います。

腕時計修理専門店でオーバーホールを受けると費用はどのくらいになる?

オーバーホールイメージ

腕利きの時計職人にオーバーホールをしてもらえるお店、それが時計修理専門店です。

腕時計修理専門店とは読んで字のごとく、時計の修理に精通したプロフェッショナルのお店のことですが、その規模やタイプは千差万別。全国各地に展開している大手のチェーン店から、個人経営で地元の人たちから愛されている小さなお店までさまざまです。サービスの品質や価格・納期がどのように設定されているかはお店によってひとつひとつ異なると考えて良いでしょう。

時計修理専門店でチュードルのオーバーホールを受けた場合の平均相場ですが、おおよその目安だと2万円後半~くらいの傾向です。最終的にはお店に見積もりを出してもらう必要がありますが、それでも公式リペアサービスに依頼した場合の半分ほどの価格で済みますね。

前述した通り、チュードル公式では部品保有期間が過ぎているため、デカバラのモデルのパーツ純正品での交換はできないと思っておくべきです。

しかし、時計修理専門店の中には、有名ブランドの時計であれば部品を保管しているお店もあります。さらに、自社で旋盤を使って、そのモデルに一番合うかたちでパーツを製造してもらえることも。

技術力があって料金設定なども良心的な時計修理専門店と出会うことができれば、チュードルの時計はもちろん、さまざまなブランドの時計のオーバーホールをお願いすることができるので一生の付き合いになるかもしれません。

時計修理専門店の中には、世界的な時計ブランドや総合百貨店から腕時計のオーバーホールや修理の仕事を委託されているというところもあります。だからこそ、時計修理専門店はよく見極めて依頼することが大切です。

腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼する場合には店舗の見極めが必要になる

オーバーホールのイメージ

腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼するメリットには、公式リペアサービスよりも低価格でサービスを受けられるという点があります。対して、デメリットもあります。それは、時計修理専門店の間で技術力やサービスの質にばらつきがあり、それほど優秀でないお店に依頼してしまうリスクがある点です。

もし、大切にしている時計のオーバーホールを依頼したお店の技術力が一定の水準に達しておらず、不具合や故障がさらに悪化して返ってきたらどうでしょうか?チュードル「デカバラ」のようにアンティークウォッチとしての価値がこれから増していくような時計だと、なおさら避けたい事態です。

「時計修理専門店にオーバーホールを依頼したいけど、どれくらいの実力があるお店かを事前に知る方法はない?」

こうした疑問が浮かんでくると思います。ひとつオススメの方法が、そのお店に在籍する時計職人さんが国家資格の「1級時計修理技能士」を保有しているかどうかで判断するというものです。

「時計修理技能士」資格は3級からあります。1級は実務経験7年以上がある人が取得できます。または、3級取得後の実務経験が4年、2級取得後の実務経験が2年あるという人も取得可能です。

1級時計修理技能士の職人さんなら、オーバーホールの技術力は一定の水準以上に到達していると思って大丈夫でしょう。そこに加えて、お店の示している価格や納期などもろもろの条件が、ご自分の希望に沿うものであるかを考えてみると、お店の見極めがしやすくなるのではないでしょうか。

チュードル「デカバラ」のオーバーホールを行なっている、おすすめの専門店

腕時計修理専門店の選び方がわかったところで、早速お店を探してみましょう。とは言え、1級時計修理技能士が在籍している時計修理専門店をひとつひとつリサーチするのは大変です。

今回、チュードルのデカバラのオーバーホールを考えている方におすすめの時計修理専門店をご紹介いたしますので、ぜひ次の記事をご参考になさってください。

時計のオーバーホール本当におすすめの3つの修理店

特におすすめなのが、上記の記事の最後に掲載している「クラフトワーカーズ」です。「クラフトワーカーズ」は、日本各地の優秀な時計職人さんたちを一挙ご紹介している、時計修理に関する総合サイトです。

クラフトワーカーズは、時計職人さん一人一人に掲載の交渉をして、直接OKをもらった人だけを紹介しています。そのため、技術や値段、納期に自信がある実力派の人だけをサーチすることができます。

さらに、多くの時計職人さんたちからまとめて見積りをとることができる点が非常に便利です。自分でインターネットなどを使って地道に探しているとなかなか見つけられないような遠方の優秀なお店など、一度に比較して調べることができます。遠方のお店の場合は、時計のやりとりは郵送とメール・電話が主になるため手軽に手続きできます。予算や納期などを比較して、納得してからお店に依頼できるのは安心ですよね。

チュードル「デカバラ」はすでに製造終了しているモデルです。アンティークの佇まいが愛されており、これからさらに市場価値は上がっていくことでしょう。デカバラを入手したら長く愛用したいですよね。定期的にオーバーホールでメンテナンスしてあげることで、日常使いにも耐えられる品質をキープできるはずです。そのためにも優秀な時計修理職人さんを見極めてお店選びをすることが大切です。ぜひ本記事をご参考になさってくださいね。

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