1874年に時計ムーブメントを製作する工房を開いたピアジェは、その卓越した技術で優れたムーブメントブランドとしての評判を上げ、経営が代替わりしてからはラグジュアリーな宝飾腕時計や懐中時計のブランドへと変容していきます。
そして宝石の美しさと芸術的なデザイン、高精度なムーブメントが融合したラグジュアリーウォッチとして優秀な評価を獲得するに至りました。
さらにピアジェは薄型腕時計の創造に意欲を燃やすようになり、薄型のムーブメントを生み出すための専門技術を磨き上げ、1960年に創意工夫が施された世界最薄の自動巻きキャリバー、Cal.12Pを完成させ、ピアジェはエレガントな薄型メンズウォッチを代表するブランドとして確固たる地位を確立させました。
そしてピアジェはラグジュアリージュエリーを腕時計に取り入れるようになり、メゾンの独創性を世に知らしめることになります。
ジュネーブに金細工とジェムセッティングに特化したアトリエを新たに設置し、今まで誰も考え付かなかった宝石と腕時計のデザイン上での融合という魅力ある独創的な腕時計を手に入れ、サロンピアジェの名は世界中に広まっていったのです。
そのラグジュアリーな腕時計達は主に上流階級の人々の熱烈な支持を得て、ピアジェは次々と大胆かつ上質なデザインと品質の腕時計を世に送り出していきます。
現在は新しいアトリエをプラン・レ・ワットにオープンさせ更なる高みへ腕時計のデザインを飛翔させています。
ピアジェのムーブメントはその薄型ゆえ非常に込み入った複雑な構造をしており、オーバーホールなどに出すときには十分な注意が必要です。
ピアジェのブティックでも4~5年間に一度はオーバーホール(ピアジェではコンプリートサービスという)を受ける必要があると明示しており、その際にはブティックを必ず通して正規カスタマーサービスへ依頼することを推奨しています。
特にピアジェの場合他とは異なる構造であの薄さを実現しているために、部品も特殊になるので確実に部品の用意ができるのが正規カスタマーサービスであることは言うまでもありません。
さらにコンプリートサービスを受けた際にはピアジェの2年修理保証がつきますので、安心して大切な財産を預けることができます。
そして正規カスタマーサービスでは特に難しいといわれるケースの研磨や、ポリッシングといい、購入時の輝きを再び腕時計に与えることも可能になっています。
これはコンプリートサービスと別料金になりますが、その美しさが身上のピアジェの腕時計をその美しさのまま保つためにも、受けておくと良いサービスとなります。
またピアジェは使用している腕時計がヴィンテージ物になっても過去140年にわたって設計された全てのムーブメントの修理が可能という、永久修理を行っていることでも有名で、本物のピアジェの腕時計であることが確認されればどの時代に製造されたムーブメントでも熟練した技術を持つ専門スタッフの手で見事に使用できるように蘇ります。
さらに外観の点検も行っていますので、全てのブティックで受付し、全てのコレクションのお手入れができるようになっています。
ピアジェのコンプリートサービス(オーバーホール)を正規カスタマーサービスに依頼すると料金はどのくらいになるのでしょうか。
ピアジェではコンプリートサービスは全てブティックでの受付になり、熟練した専門スタッフが時計を完全に分解し修理・再組み立てを行います。
ピアジェ・コンプリートサービス料金
メンテナンス内容 | 料金 |
---|---|
電池交換サービス(クォーツ式時計の場合) | 無料 |
コンプリートサービス(オーバーホール・修理共に・機械式時計の場合) | 88,000円~ |
ポリッシングサービス(ケース磨き・その他加工含み・新品加工) | 37,400円~ |
追加サービス | 要見積り |
クォーツ式に関しては電池交換に関しては無料となっており、さらにコンプリートサービスなどの充実度を考えると徹底された内容になっています。
その代わり料金に関しては多少高価な面があります。ただピアジェに関しては修理した腕時計には正規カスタマーサービスの2年間修理保証がつきますので、アフターサービスに関しては十分な配慮がうかがえます。
またピアジェの場合、製品が本物であることが確認できれば並行輸入製品でも修理は行いますので俗に言う並行差別は行っていません。
さらに創業からの全モデルのムーブメントに関しては永久に修理保障されますので、こういった点にムーブメント開発からスタートしたピアジェのプライドが垣間見えます。
料金的な負担を除いては正規カスタマーサービスのアフターサービスはとても優秀であることが分かります。
コストダウンのために正規カスタマーサービス以外の腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼した場合、料金はどのくらいに、またメリット・デメリットはどういったところが出てくるのか気になるところです。
国内だけでも腕時計修理専門店の数は物凄く多く、システムや料金・技術的な信用度もあって、どの腕時計修理専門店にに依頼したらよいかお悩みの方も多いことでしょう。
特にピアジェはその構造の複雑さからオーバーホールには高い技術が要求されるので、優秀な修理技術を持った修理技能士に修理を任せるのが賢明といえます。
修理専門店でピアジェのオーバーホールを行なった場合の料金ですが
オーバーホール料金
駆動方式 | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ式 | 34,000円~ |
手巻き式 | 48,000円~ |
自動巻き | 58,000円~ |
クロノグラフ | 要見積り |
電池交換(クォーツ式) | 2,500円~ |
といったくらいに設定しているところが多い印象です。
これは追加部品交換などの料金は含まれず、別途修理部品が生じた場合には追加料金がかかります。
修理保証に関しては修理店によっては設けているところもありますが、内容はかなり限定的になる修理店がほとんどになります。
またリスクとしては純正部品を修理で適用してくれる業者が限られてくる事と、完璧な精度を修理に望む事ができるかどうかは修理店しだいといった点が大きなリスクとして出てきます。
しかし修理専門店のメリットとしては大幅に料金が安い事です。また優秀な技術と経験を持った職人であれば、ピアジェのような精密で複雑な構造の時計でもレベルの高い仕事をしてもらえます。
特に腕時計修理専門店を探す場合にはその修理店に優秀な技術者が在籍していて、ベテランの技術者へ以来できるかが大切になってきます。
おすすめの修理専門店を以下のリンク記事でまとめているので参考にしてください。
特におすすめなのでが記事の下で紹介しているクラフトワーカーズというサイトで、ここでは技術者の修理担当暦や取得資格、所属会社などが明記されており、職人をこちらが選んでオーバーホールを直接依頼することが可能で安心できます。
また純正部品を使い品質保証期間も1年つくので、参考にしてみてください。
ピアジェのような高価で精密な作りをした腕時計を正規代理店意外に預ける場合には、確信の持てる優秀な修理技術者に依頼することが大切になってきますので、ぜひとも良い技術者との出会いを見つけて下さい。
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