ロレックスのミルガウスはどんな時計なのか?歴史やリファレンスの特徴は?

カテゴリ:ROLEX/ロレックス

磁気に対して強い耐性を持つことから医者や研究者など強力な磁気にさらされることの多い方向けに開発されたロレックスのミルガウス。

1956年に開発され世の中に流通しましたが、人気が振るわず一度生産中止となりましたが、ここ最近でヴィンテージウォッチとしての価値が再評価され、復活を果たしています。

他のモデルにはない変わった歴史を辿ってきたミルガウスにはどんな特徴があるのでしょうか。

一度は生産中止となった本モデルが再度注目を集めるようになったきっかけや人気の理由についても気になるところではないでしょうか。

今回はロレックスミルガウスの歴史やリファレンス、素材の特徴について時系列でご紹介していきます。

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ロレックスミルガウスの歴史について

https://housekihiroba.jp/shop/c/c01rxnw05/

一度は生産中止になった過去もある時計として知られるロレックスミルガウス。

医者や研究職など、磁気にさらされることの多い職種の方が使用することを想定して作られた腕時計です。

ロレックスミルガウスの歴史について振り返る前に、まずはミルガウスというモデルの基本的な情報についてみていきましょう。

ロレックスミルガウスとは?

https://galleryrare.jp/results/results-118731/

ロレックスミルガウスは欧州原子核研究機構(CERN)と共同で開発され、1000ガウスの磁場に耐えられるという驚異のスペックを兼ね備えて誕生しました。

「ミルガウス」という名称は「ミル」がフランス語で「1000」、ガウスが「磁束密度の単位」ということから1000ガウスの磁力に耐えることが可能であることを意味しています。

一般的な腕時計の耐磁性は50~100ガウス程度が基準ですから強力な磁気への耐性が非常に強くなっているのは一目瞭然ですね。

このような強力な耐磁性の秘密は通常の腕時計よりも非常に厚い文字盤と軟鉄性のインナーケースにあります。

文字盤とインナーケースでムーブメントを挟みこみ、磁気を完全にシャットアウトすることで1000ガウスという並外れた耐磁性を実現させているのです。

技術力に定評のあるロレックスだからこそできるまさに神業ともいえるようなスペックですね。

一度は生産終了していた?

https://a-watch.jp/11931/

現在はヴィンテージウォッチとして非常に人気があり、高値で取引されるミルガウスですが、過去には生産がストップしていたという歴史があるのも他のモデルにはない大きな特徴です。

1956年の誕生当初はサブマリーナやエクスプローラーなど代表的なモデルのようには人気が振るわず、誕生から30年頃に生産中止となっています。

腕時計が磁気に弱いのは今でこそファンやコレクターの間では常識的な知識として認知されていますが、当時はその価値が認知されていなかったことが原因にあるのでしょう。

しかし、時代の流れとともに携帯やタブレット端末といった電子機器が私達の日常に加わったことからその価値が見直されるようになり、2007年に復活を果たしました。

電子機器による磁気は腕時計の不具合や故障を引き起こす原因となってしまうため、ミルガウスのような耐磁性の高いモデルの必要性が高まるのは必然だったといえるでしょう。

その後、初代モデルを中心にヴィンテージウオッチとしての人気も爆発的に高まり、極めて異端なスペックを備えた腕時計として高値で取引されるようになったわけです。

ロレックスミルガウスの歴代モデルを振り返る

https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/vintage_rolex/milgauss-29/

一度は生産中止という苦い経験も味わったミルガウスは歴史とともにどのようなモデルチェンジを遂げてきたのでしょうか。

ここからはロレックスミルガウスが辿った半世紀以上もの歴史をリファレンスとともに時系列で振り返っていきます。

リファレンスによる違いや素材の特徴など詳しく解説しておりますので、ミルガウスの購入を検討している方は参考にしていただければ幸いです。

初代モデル・Ref.6541

https://chronograph-seno.com/?mode=f87

  • 製造期間:1956年~1960年代初期
  • 素材:ステンレススチール
  • ケース径:37mm
  • ベゼル:回転ベゼル、固定式ベゼル
  • 防水性能:50m
  • ムーブメント:Cal.1065M、1066M、1080
  • パワーリザーブ:48時間

ロレックスミルガウスの初代モデルとして誕生したのがRef.6541というモデルになります。

「稲妻」をイメージした秒針に強力な耐磁性を実現させるために必要な重厚感のあるケース、サブマリーナを彷彿とさせる黒文字盤など上品で洗練されたデザインが特徴的です。

これだけ魅力的なデザインと高いスペックを持ちながら当時は人気が振るわなかったのが今では不思議でならない程魅力的なモデルですね。

ベゼルには回転式と固定式の2種類が製造されており、ムーブメントはミルガウス専用として耐磁性を高めるのに特化したCal.1065M、1066M、1080の3種類が存在します。

ミルガウスが一時生産中止となった1987年以前に製造されたモデルは残存個体数の少ない希少モデルのため、高値で取引されやすい傾向にありますが、Ref.6541の場合はそのレベルが桁違いです。

製造年が古い上にわずか数年しか製造されていないため、状態の良い個体であれば1000万円以上の価格で取引されることも珍しくありません。

中古市場でもなかなかお目にかかることのできない激レアアイテムとなりますので、運よく出会うことができればなんとしても手に入れたいアイテムですね。

第2世代・Ref.1019

https://www.udedokeitoushi.com/news/34649/

  • 製造期間:1960年代~1987年
  • 素材:ステンレススチール
  • ケース径:37mm
  • ベゼル:スムースベゼル
  • 防水性能:50m
  • ムーブメント:Cal.1580
  • パワーリザーブ:48時間

ミルガウスの第2世代として誕生したのが、Ref.1019というモデルになります。

文字盤カラーもホワイトへと変化を遂げ、初代モデルで特徴的だった稲妻をイメージした秒針も取り払われたため、一見すると別モデルかと思ってしまう程変わっていますね。

この背景には、当時ミルガウスが想定していたようには売れず、人気が振るわなかったことからロレックスが試行錯誤したことが関係しているのではないかと思われます。

初代のRef.6541と同じくムーブメントにはミルガウス専用のCal.1580を採用し、精度、耐久性ともに大きく進化を遂げました。

ヒゲゼンマイやテンプにも耐磁性のある素材が使われているだけでなく、ムーブメント自体を耐磁シールドが覆う形になったため、ミルガウスの象徴である強力な耐磁性もさらに向上しています。

1959年の誕生から廃盤となる1978年まで実に30年近く製造されたロングセラーモデルではありますが、人気が振るわなかったことから製造本数としてはそう多くありません。

そのため、初代モデル程の価格高騰は見られないものの、希少性としては非常に高いため、300万円~400万円以上の価格で取引されており、現在も相場は高騰し続けています。

状態の良い個体も年々少なくなってきていますし、そもそも市場に出回るのが稀なアイテムとなりますので、Ref.1019も初代モデル同様、出会うことができればぜひとも手に入れたいアイテムの1つです。

第3世代・Ref.116400

https://housekihiroba.jp/shop/g/gRX1661/

  • 製造期間:2007年~2015年頃
  • 素材:ステンレススチール
  • ケース径:40mm
  • ベゼル:スムースベゼル
  • 防水性能:100m
  • ムーブメント:Cal.3131
  • パワーリザーブ:48時間

ミルガウスの第3世代モデルとして誕生したのが、Ref.116400というモデルになります。

1980年代後半に製造中止となってから実に20年近くの月日を経て、2007年に第3世代モデルとして復活を果たしました。

2000年代といえば、携帯電話が一般家庭に普及するようになった時代です。

それを契機に腕時計の耐磁性が見直されたのがミルガウス復活の兆し、人気爆発の所以となったといえるでしょう。

文字盤はブラック・ホワイトの2種類展開で、初代モデルの象徴であった「稲妻秒針」と第2世代モデルで特徴的なスムースベゼルを掛け合わせた良いとこどりのモデルとして大きな話題となりました。

ケース径も37mmから40mmにサイズアップしたことで、より男性的なイメージの強い外観へと変化を遂げています。

ムーブメントには一部のコレクターの間で最高傑作と囁かれるほど秀逸なCal.3131が採用されており、現行のモデルにも引き継がれています。

初代や第2世代のようなヴィンテージモデルではないものの、近年のロレックススポーツモデルの価格高騰やミルガウスの人気爆発の波に乗じてRef.116400の価格も高騰し続けている状況です。

相場は100万円~200万円台を推移していますが、2015年で廃盤となっているので、今後もさらに上昇する可能性は高いでしょう。

Ref.116400GV

https://housekihiroba.jp/shop/g/gRX2327/

ミルガウス第3世代であるRef.116400と同時期の2007年にリバイバル版として風防がグリーンで包まれたRef.116400GVというモデルも誕生しました。

20年ぶりのミルガウス復活を祝うかのようにロレックスのブランドカラーであるグリーンで外観が彩られていることからもRef.116400GVが特別なモデルであることがわかります。

これまでのミルガウスと同様に稲妻秒針が採用されていますが、夜光やインデックスの光り方が変わっているのが特徴です。

3時・6時・9時のインデックスにオレンジ夜光を塗布させることで、絶妙な色使いが演出されており、非常におしゃれなビジュアルとなっています。

2014年にはZブルー文字盤といわれる爽やかな青系の顔立ちを構えたモデルも誕生しました。

当時トレンドであったブルーを採用したアイテムということで、話題性も抜群でしたし、ミルガウス復活を祝うにふさわしいモデルですね。

ロレックスミルガウスが人気の理由や特徴は?

https://pillaralreadyacc.xyz/index.php?main_page=product_info&products_id=21891

誕生当初は思うように人気の出なかったミルガウスですが、携帯端末の普及に伴い人気を爆発させました。

現在はロレックス愛好家やコレクターの間でも大人気で入手困難なレアアイテムとまで呼ばれるようになったミルガウスにはどんな魅力があるのでしょうか。

ここではミルガウスの特徴や人気の理由について解説していきます。

強力な耐磁性

1つ目は強力な耐磁性です。ロレックスに限らず腕時計全体で見ても耐磁性の面でミルガウスの右に並ぶアイテムはないといっても過言ではないほど秀でています。

携帯端末やタブレット端末が人々の生活や仕事に当たり前のように普及した現代においてミルガウスのような強力な耐磁性を誇る腕時計が評価されたのは必然だったのでしょう。

ロレックスの現行モデルでは基本的に全てのムーブメントにパラクロムヒゲゼンマイを採用することで、磁化しにくいように製造されていますが、ミルガウスではさらに「高性能磁気遮断システム」を採用することで、強力な耐磁性を実現させています。

それ以外にも素材として磁気の抜けやすい特殊な鳴っている使用するなど、細部に渡るまで拘っているところがコレクターから高い支持を集める所以となっているのでしょう。

独特な文字盤で個性が出しやすい

2つ目は独特な文字盤で個性が出しやすいことです。個性的なビジュアルが魅力の「稲妻秒針」や鮮やかな挿し色がおしゃれに使われているので、他モデルにはない独特な味わいがあります。

現行モデルでは、Ref.116400GVのような美しいグリーンに包まれた独特なデザインのモデルが登場したことで、ミルガウスの存在感がより際立つようになったことも人気爆発を助長させる所以だったといえるでしょう。

主張の強すぎないシンプルなデザイン

3つ目は主張の強すぎないシンプルなデザインです。独特で個性のある文字盤ながらも全体としてみると着用シーンを選ばない主張の強すぎないシンプルなデザインとしてまとまっています。

ロレックスのような高級ブランドの時計ですと、デザインが派手過ぎて落ち着いたビジネスシーンではなかなか身に着けにくいということもありますが、ミルガウスはオールマイティに活躍できるというのは非常に大きな魅力といえるでしょう。

ロレックスミルガウスを着用している芸能人や有名人

高い耐磁性が魅力のロレックスミルガウスは医師や研究者だけでなく、芸能人や有名人でも身に着けている方が多いということで知られています。

ロレックスの中では比較的マイナーなモデルではありますが、流行の最先端を走る芸能人の目にはしっかりと収まっていたようですね。

他モデルには質感や外眼が魅力のロレックスミルガウスを着用している芸能人にはどんな方が名を連ねているのでしょうか。

ここではロレックスミルガウスを着用していることが確認された芸能人や有名人をまとめています。

ロレックスミルガウスを着用している日本の有名人一覧

芸能人名 職業 着用モデル
所ジョージ コメディアン Ref. 116400GV
桜井和寿 アーティスト(Mr.Children) Ref. 116400GV
粗品 お笑い芸人(霜降り明星) Ref. 116400GV
土田晃之 お笑い芸人 Ref. 116400
滝沢伸介 デザイナー Ref. 6541

日本でロレックスミルガウスを着用している有名人は5名確認されています。

サブマリーナやエクスプローラーなど王道ではなくあえてミルガウスを選択されるということから趣味や好みもかなりこだわりが深い方々なのではないかと考えられます。

ミルガウスの圧倒的なスペックの高さに惹かれたのか、独特のデザインに惹かれたのかも気になるところですね。

この中で好きな有名人がいたという方は着用モデルを参考に購入を検討してみるのも面白そうですね。

ロレックスミルガウスを着用している海外の有名人一覧

ここではロレックスミルガウスを着用している海外の有名人についてもまとめています。

芸能人名 職業 着用モデル
ダニエル・クレイグ 俳優 Ref. 116400GV
アッシャー(Usher) 歌手 Ref. 116400
エリック・クラプトン ミュージシャン Ref. 116400GV
トム・ハンクス 俳優 Ref. 116400GV
オーランド・ブルーム 俳優 Ref. 116400
ロジャー・フェデラー テニス選手 Ref. 116400GV
シルベスター・スタローン 俳優 Ref. 116400GV
ジャスティン・ティンバーレイク 俳優・歌手 Ref. 116400GV
ジェイク・ギレンホール 俳優 Ref. 116400GV
ニッキー・ヒルトン デザイナー Ref. 116400
イリーナ・シェイク モデル Ref. 116400GV
ケイティ・キャシディ 女優 Ref. 116400GV

海外では12名の方がロレックスミルガウスを着用しているのが確認されています。

日本でも海外でもやはり断トツで人気があるのはRef.116400GVですね。

Ref.116400GVはロレックスのブランドカラーであるグリーンを採用したサファイアクリスタルの風防と3.6.9時位置のインデックスがオレンジ色という独特な色合いが目を惹くアイテムです。

他にはない個性的なデザインであることから腕元にあるだけでも有名人のオーラが自然と滲み出てきそうな気がしますね。

まとめ

https://a-watch.jp/11931/

今回はロレックスミルガウスの歴史や素材の特徴について時系列でご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

強力な耐磁性を兼ね備え、医師や研究職など磁気にさらされることの多い方々向けに開発されましたが、誕生当初は人気が振るわず、一時は生産中止となることもあった珍しい歴史を持つ時計です。

携帯端末やタブレット端末が普及したことで、日常的に磁気にさらされることの多くなった現代においてミルガウスは非常に使い勝手の良い実用的な時計といわれるようになりました。

専門職の方はもちろん普段からスマホやパソコンに触れる機会が多いという方にはぜひともおすすめしたいアイテムとなっています。

2007年の復活から急速に人気が爆発し、相場は右肩上がりに上昇を続けていますし、残存個体数の少ない非常にレアなアイテムですので出会うことができたらぜひとも手に入れておきたいですね。

ミルガウスの購入を検討しているという方はぜひ当記事の情報を参考にしていただけたら幸いです。

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