テレビの近くに時計をおいてはいけないと昔から言われていますよね。
これは磁気によって時計に使われている鉄製の金属が帯磁してしまい正確に動かなくなってしまうからです。
例えばクリップに磁石にくっつけておくと磁力を持ち、別のクリップを引き寄せます。
このように時計のケースや内部の鉄製部品(ヒゲゼンマイ等)が磁化してしまい磁力の力によって正確に時間を刻めなくなってしまうので時計はテレビに近づけてはいけないと言われてます。
昔はブラウン管のテレビでしたが、今は液晶テレビが一般的です。
昔のブラウン管式テレビからは強い磁界が出ており、時計を狂わすことがあると言われていました。
今の液晶テレビでは磁界はほとんどなく、機械式時計もクオーツ式時計も気にする事はないと言われてます。
しかし、スピーカー部分は気をつけた方が良いです。
テレビにはスピーカーが装備されています。スピーカーはマグネットが搭載されているので磁気をを発しています。
また、家電製品全般に当てはまる事ですが、ACアダプターは電力の供給をうけているため磁気を発しています。
上の写真のようなテレビ台を使っている人は多いんではないでしょうか。
中には帰宅してテレビ台の上に機械式時計を置いてしまう人もいかと思いますがおすすめできません。
磁界の強さ(単位:A/m・アンペア・メーター)と表ます。
テレビ・オーディオスピーカーは密着状態で、~20,000A/mの磁気を発しています。5cm離れた状態でも~3,200A/mの磁気を発しています。
テレビのスピーカ部分からは機械式時計は離した方が良いですね。
時計はどのくらいの磁気に耐えられられなければいけないのか、日本工業規格は規定を設けています。
日本工業規格による耐磁時計は、次の3種に分かれます。
(1)非耐磁時計1600A/m1990年までの輸出検査で行われていた基準値
(2)第一種耐磁時計
時計を4800A/mの磁界にさらして、一日45秒以上の誤差を生じないこと。
(3)第二種耐磁時計
時計を16000A/mの磁界にさらして、一日45秒以上の誤差を生じないこと。
つまり第一種耐磁時計であっても第二種耐磁時計であっても、テレビ・オーディオスピーカーから5cm離した所であれば、基本的には時計に影響は無いと言う事になります。
ただし、1990年以前の非耐磁時計の場合は影響を受ける可能性があります。
磁気帯びしているかは方位磁石を時計に近づけると分かります。
磁気帯びしていなければ、針は西と東をさしますが、磁気帯びしている時計は内部の部品が磁化しているので針が時計の方へ振れます。
機械式時計が磁気帯びすると内部の鉄製のパーツが磁化されて、てんぷの動作に影響をもたらすため、精度に影響がでてしまいます。元の精度に戻すには脱磁が必要になります。
機械式時計の脱磁の料金は500円から1,000円程度で5分程度で行なってもらえます。一般的な時計店や修理専門店であれば何処でもやってもらえるはずです。
更に下の記事では磁気帯びした機械式時計はどのくらい狂うのか、アンティーク時計は磁気に弱いなど、磁気に強い機械式時計はどんなものがる?など、もう少し磁気に対して詳しく纏めた記事もありますので参考にしてみて下さい。
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