機械式時計を着用してバイクを運転しても、問題ないのか気になってる人がいますよね。この記事ではバイクの振動が機械式時計に影響があるのか纏めました。
結論から言うと、バイクの振動が機械式時計ムーブメントに与える影響はほとんどありません。
と、言うのも特に自動巻ムーブメントでは手を動かすことでゼンマイを巻き上げています。
腕時計は全て手を動かすことを前提に製造しているからです。ただバイクに限らず、機械式時計の場合「振動」より「衝撃」の方が時計に与える影響は大きくなります。
では「衝撃」とはどんな力でしょう?
時計に関しての「衝撃」は時計本体にハンマーのように叩く外的な力を指します。バイクで置き換えると転倒して時計本体を地面に叩きつけるるような力です。
ツーリングのような振動だけが伝わる走行では機械式時計をつけていてもほとんど問題ありません。
しかしモトクロスで、オフロードバイクを使った走行では段差での衝撃や、高い所からのジャンプによる着地では注意が必要でしょう。
大手ブランドの機械式時計で実施している衝撃テストはISO 1413またはJIS B7001というものです。
それらをクリアした時計が市場に出ているため多少の衝撃には耐えられるようになっています。
多少の衝撃と言ってもプラスティックハンマーを振り子状に動かし2回当てる試験内容です。
機械式時計では衝撃を与えた後30秒以内に元の精度に戻ることが求められます。
このような内容の衝撃テストにパスした時計のみが製品として市場に出ます。普通に考えてもハンマーを「振り子状に時計に当てる」テストはバイク走行ではそう滅多にありません。
バイク専用時計となると限られるので、ゴルフ用の腕時計が「ヤーマン&ストゥービ」というブランドからリリースされています。
またオメガでも同様のモデルが発売予定です。しかしより簡単に見つけるには耐久性が高い、通常のスポーツモデル(ダイバーズウォッチ)で問題無いと僕は思います。
機械式時計にはある程度の振動や衝撃に耐性があるとは言っても、ムーブメントによっては注意が必要です。
数は多くは無いですが振動数毎時2万振動以下の「ロービート ムーブメント」と言われるムーブメントは振動によって精度に影響が出ます。
最近のムーブメントの多くは毎時28,800振動のハイビートが多く、18,000振動や21,600振動といったロービート・ムーブメントは限られたモデルになります。
所有しているムーブメントの振動数は取扱説明書に必ず記載されており、チェックしておくと良いでしょう。
一般的に振動数が多いほど精度が良くなります。ただ振動数が多いと部品の耐久性が落ちるためブランドやモデルによっては低い振動数を採用しているのです。
またアンティークモデルもロービート・ムーブメントが多くなっています。
ロービートやハイビートに関しては機械式時計のハイビートとロービートって何?メリットとデメリットは?を参考にしてください。
バイク走行の時も機械式時計を楽しみたいけど、どのようなモデルが良いか?大手ブランドの最新モデルであれば、振動による影響はありません。
それよりも、転倒による衝撃を注意することが重要でしょう。それを防止するためにも安全で無理のない運転を心がけてください。
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