ロレックスの中でも非常に希少性だ高いといわれるフジツボダイヤルをご存じでしょうか。
1960年頃から1980年代の間に製造されたGMTマスターとサブマリーナ―の一部モデルでのみ確認できるダイアルのことです。
他モデルにはないアップライトのインデックスが上品な高級感を醸し出しています。
フジツボダイヤルを搭載した個体数は非常に少なく、腕時計愛好家やコレクターからも一際人気の1本です。
製造年が古いことから最近は見かける機会も少なくなりましたが、2023年のGMTマスター新作発表でコレクターを中心に注目が再燃しつつあります。
本記事ではロレックスの一部個体でのみ確認できるフジツボの特徴や搭載モデルについて詳しく解説していきます。
後半では、GMTマスターの新作モデルに関する情報もまとめておりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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引用:https://item.rakuten.co.jp/kanteikyoku/a2008169/
1960年代から1980年代に製造されたGMTマスターとサブマリーナーの一部モデルにのみ存在するフジツボダイヤル。
上品に光るアップライトインデックスを備えたダイヤルは他モデルではまず確認できません。
フジツボダイヤルで1番の特徴といえば、夜光塗料のインデックス部分が小さく、インデックス枠のイエローゴールド部分の面積が大きいことでしょう。
その外観は海岸に生息するフジツボさながらであることから「フジツボダイヤル」と呼ばれています。
海外では「ニップル」と呼ばれることもあるようです。
そんなフジツボダイヤルは製造時期によって大きく2種類に大別されます。
製造開始当初のフジツボはマット調でアンティーク感のあるインデックスが特徴的です。
通常ロレックスのアンティークモデルはダイヤルの夜光インデックスにあるメタル枠の有無によって「フチあり」と「フチなし」モデルに大別されますが、初期タイプはフチなしのモデルとなります。
よりアンティークモデル感があるという意味でコレクターからの評価や人気が高いのは初期タイプです。
フジツボの個体というだけでもレアモデルですが、その上初期タイプのモデルとなると希少性は格段に上がるでしょう。
フジツボ製造期間の中でも比較的後半に製造された艶のあるインデックスが特徴的な後期タイプ。
初期タイプと比較するとやや近代的でスポーティな印象を感じさせる仕上がりとなっています。
フチあり・フチなしで分けるなら、後期タイプはメタル枠のあるフチありタイプです。
人気こそ初期タイプには劣りますが、フジツボ自体の希少性が高いので、滅多にお目に掛かれないレアモデルいえます。
引用:https://store.shopping.yahoo.co.jp/ginzarasin/a-1675bw-2.html
ロレックスのフジツボはなぜファンやコレクターからこれほどまでに注目を集めているのでしょうか。
具体的には下記3つの特徴が関係していると考えられます。
それぞれ解説します。
1つ目が上品なカラーリングとデザインです。
フジツボと呼ばれるモデルは全てオール金無垢かステンレス×金無垢のコンビモデルです。
そのため、非常に煌びやかでエレガントさのある雰囲気に仕上がっています。
金無垢なのに派手過ぎず落ち着いた雰囲気も兼ね備えたことによる身に着けやすさも魅力です。
レアモデルのため、周囲と被る可能性が限りなく低いのも、コレクターに狙われる理由なのではないでしょうか。
2つ目が経年劣化による文字盤カラーの退色を楽しめることです。
フジツボのダイヤルバリエーションの中でもブルー文字盤を持つ個体は経年劣化で色合いに変化が出てきます。
どんな色に変化するかは、個体毎に様々で、これまでには下記のように変化した個体の存在が確認されました。
パープルやグレーと言ってもそれぞれが同じ色味ではなく、個体によっては色味が強く変化することもあれば、淡い色合いに変化するなど様々。
つまり経年劣化によって自分だけのオリジナルにより近い1本に育てていくといった面での楽しみも併せ持ったモデルなのです。
変色する理由については、工場や製造年の違いなど諸説ありますが、はっきりとした理由は分かっていません。
理由はともかくこうした楽しみがコレクター達のロレックス愛をより高めてしまうのでしょうね。
ロレックスの腕時計は通常文字盤12時位置に王冠マークがあるのはご存知のことでしょう。
実はフジツボダイヤルの初期タイプではその王冠マークがアップライト仕様になっています。
ロレックスの王冠マークがまるで浮き出たような立体感あるシルエットが高級感をより一層引き立てているのです。
後期タイプのフジツボダイヤルでは、プリント仕様の王冠マークに変更されているため、王冠マークがアップライト仕様になっているのは、フジツボ製造開始初期のモデルのみとなっています。
ロレックスの中でもフジツボインデックスは以下7モデルで確認できます。
全てがオール金無垢かコンビモデルです。
それぞれ特徴についても解説していきます。
引用:https://item.rakuten.co.jp/chuukotokei/v071/
GMTマスター Ref.1675/3はGMTマスターの歴史上では2代目を飾るモデルとなっています。
ステンレス×18Kイエローゴールドのコンビモデルで、文字盤カラーはブラックとブラウンの2種類がラインナップに並びました。
基本的なスペックは以下でまとめています。
フジツボダイヤルの話題性からコンビモデルとしては当時異例の大ヒットを果たした本モデル。
製造期間の間でブレスレットの改良も図られており、大きく3種類のブレスが存在するのも特徴です。
中でも誕生初期に製造されていたリベットブレスや巻き込みブレスは状態の良い個体が年々少なくなっており、ブレスだけでも高額で取引されることも少なくありません。
フジツボの希少性とブレスの希少度次第では今後ますます価格高騰が著しくなりそうなモデルでしょう。
引用:https://haf.dieary.top/decorousness/QsBmPvQ86g.html
GMTマスターRef.1675/8はRef.1675/3と同様、GMTマスターの2代目モデルですが、コチラはステンレス不使用のオール金無垢モデルです。
素材が全て18Kイエローゴールドのため、Ref.1675/3と比較しても非常に華美で高級感ある仕上がりとなっています。
素材以外のスペックは先述したRef.1675/3と同様です。
引用:https://www.goodspress.jp/features/529937/2/
GMTマスターRef.16753はGMTマスターの中では3代目を飾るモデルです。
フジツボダイヤルとしては、後期タイプに該当するモデルで12時位置の王冠マークはプリント仕様となっています。
基本的なスペックは以下の通りです。
外観的な特徴は前モデルであるRef.1675/3のデザインを引き継いでおり、文字盤カラーもブラック・ブラウンの2種類展開となっています。
パワーリザーブや防水性能を見ると、スペック面は向上しているのが分かりますね。
引用:https://colletn.theshop.jp/items/75852790span>
GMTマスター Ref.16758は前項のRef.1675/8のデザインはそのままにスペックアップしたGMTマスターの3代目モデルです。
オール金無垢によるド派手な外観が印象的で非常に目を惹きますね。
文字盤カラーはブラックとブラウンの2種類展開となっています。
基本的なスペックは先述したRef.16753と同様です。
引用:https://www.dinh.dk/dnovcmenu-527239.html
サブマリーナーRef.1680/8はサブマリーナーとしては初のオール金無垢モデルです。
スポーツモデルであるサブマリーナーがドレス感漂う金無垢素材のみで包まれているのには良い意味で違和感もありますが、ブルーの文字盤と合わさると非常に鮮やかで美しい仕上がりになっていますね。
基本的なスペックは以下の通りです。
ブレスレットは金無垢のハードブレスとジュビリーブレスの2種類から選択できます。
ハードブレスでは、バックル中央に刻まれた王冠マークが飛び出たように見えるレア個体も存在するため、ブレス単体でも高額で取引されることがあります。
引用:https://item.rakuten.co.jp/auc-rasin/u-16803bl/
サブマリーナRef.16083はサブマリーナとしては初めてのステンレス×金無垢コンビモデルとなっています。
フジツボインデックスを搭載したモデルは製造初期の僅かな期間だけ製造されました。
以降のモデルは、最近のスポーツモデルでも確認できるフチありインデックスへと変更されています。
基本的なスペックは以下の通りです。
イエローゴールドを採用したベゼルやリューズ、針が美しく非常に高級感あるデザインが魅力の1本。
ダイヤルはブラックとブルーの2種類が存在しますが、人気が高いのは海のイメージを彷彿とさせるブルーダイヤルです。
本モデルに限らずロレックスのレアモデルといえば、やはりブルーダイヤルの人気が凄まじいですね。
ブルーダイヤルは経年変化による退色で淡いグレー色に変わっていくのもコレクターから一際人気を集める理由の1つとなっています。
引用:https://store.shopping.yahoo.co.jp/ginzarasin/u-16808bl.html
サブマリーナーRef.16808はサブマリーナー金無垢シリーズの中では2代目となるモデルです。
外観的な特徴は前項のRef.1680/8のデザインを引き継いでいます。
基本的なスペックは以下の通りです。
ムーブメントの変更により、操作性や精度の面で向上を果たした他、防水性能の300mにスペックアップしています。
1980年代半ばまでに製造された個体は、アップライト仕様のフジツボダイヤルですが、途中からはフチありのインデックスに変更されています。
引用:https://japamart.com/yahoo_auction/
ロレックスのフジツボ仕様モデルの定価は通常のモデルと変わらないはずですが、当時の定価に関してはっきりとは分かっていません。
1つだけいえるのは、昨今の買取相場や取引価格が当時よりも格段に上がっているということでしょう。
近年ロレックスの急速な需要拡大に伴い、ロレックスを購入したくても購入できない状況が続いています。
通常モデルでも大きく価格高騰しているのですから、レアモデルであればそれ以上の上がり具合であることは容易に想像できるはずです。
最近では、フジツボダイヤルを彷彿とさせるGMTマスターⅡの新作も登場しているので、フジツボがさらに注目を集める可能性は高いのではないでしょうか。
引用:https://www.premiervalue.shop/shopdetail/000000001988/
2023年にGMTマスターⅡの新作発表で新たにラインナップに加わる「オイスター パーペチュアル GMTマスター II」というモデル。
ロレックスの公式サイトでは、イエローロレゾールモデル(オイスタースチール×イエローゴールドのコンビ)と18 ct イエローゴールドモデルの2種類が紹介されています。
これまでとは打って変わったカラーコンビネーションであるグレーとブラックのセラミック製セラクロムベゼルインサートが採用されています。
フジツボ仕様ではないですが、イエローゴールドを採用したエレガントなビジュアルを見て思わずイメージした方は多いのではないでしょうか。
GMTマスターの新作登場で、新作に近いビジュアルを持つGMTマスターのコンビモデルが再注目される可能性は高いのではないでしょうか。
なおGMTマスターに関しては以下記事で詳しくまとめています。
ロレックスGMTマスターⅡはどんな人におすすめの時計?長年愛され続ける理由とは?
引用:https://item.rakuten.co.jp/kanteikyoku/a2008169/
本記事ではロレックスのフジツボダイヤルについて特徴や仕様モデルをご紹介しました。
GMTマスターとサブマリーナ―の中でも一部の個体にしか存在しないフジツボ仕様モデル。
エレガントで上品ながら派手過ぎない輝きが海岸のフジツボを思わせることからその名が付いたレアモデルで、コレクターや愛好家からは長年高い人気があります。
アンティークモデルですから年々状態の良いモデルは少なくなっている状況です。
状態の良い個体は高いリセールバリューも見込める非常にレアなアイテム。
お目にかかることができれば何としても手に取りたいですね。
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