ロレックスのプレシジョンの年代や歴史は?

カテゴリ:ROLEX/ロレックス

ロレックスの個体で文字盤下部に「Precision/プレシジョン」という表記の付いたモデルがあるのをご存知でしょうか。

1950年代に製造されていた一部のモデルで刻まれており、密かにコレクターから人気を集めるレア個体です。

「Precision/プレシジョン」には、「正確・精密」を意味する単語で言葉通り、高い精度を持つ時計の証明とされています。

本記事ではそんなロレックスのプレシジョンモデルの特徴や歴史、相場など詳しくまとめています。

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ロレックスのプレシジョンとはどんなモデル?

引用:https://store.shopping.yahoo.co.jp/kaleid/f0305143.html

「プレシジョン」には、「正確・精密」という意味があります。

通常高級時計の精度の高さは、スイス公認のクロノメーター検査で認められたかどうかで判断されますが、プレシジョンモデルは検査をパスしていないのが特徴です。

クロノメーターをパスしていなくとも高い精度と信頼性が担保できることを証明するために表記がつけられるようになったといわれています。

要するに、ムーブメントの精度と信頼性はロレックスが保証しているということです。

1950年代から2000年代までの一部モデルで表記が採用されています。

2007年のエアキングモデルチェンジ以降、全てのモデルがクロノメーター搭載ムーブメントを採用するようになり、現行モデルでは表記が付いていません。

プレシジョンが登場した理由は?

ここまで聞いて、感の良い方は少し疑問に感じたかもしれません。

ロレックスが自ら精度が高いと自信を持って言えるなら、クロノメーター検査も容易にパスできるはずです。

にも関わらずなぜ、ロレックスは検査を受けずわざわざプレシジョンの表記を付けたのでしょうか。

理由についてロレックスからは明かされていませんが、恐らくコスト面の理由が絡んでいるのでしょう。

基本的にスイス公認のクロノメーター検査を受けるには腕時計1個につき約130ユーロ(日本円で約21,190円/2023年時点)かかります。

証明書を発行する場合、さらに20ユーロ(約3,260円)が追加で必要です。

この検査を全ての個体でパスするとなればかなりの金額になるのは容易に想像できますよね。

今でこそ全てのモデルでクロノメーター検査が実施されていますが、プレシジョン表記モデルが製造された1950年代はまだロレックスも発展途上だった時代です。

高級腕時計ブランドとして名を上げ始めたばかりですから、全モデルでクロノメーター受けるにはコストの負担が大きく、価格を上げざるを得ません。

恐らくそうなるよりは、コスト面での負担を抑え、より多くの顧客にリーズナブルな価格で商品を提供することを優先したのではないでしょうか。

そもそも、ロレックスの品質の高さはブランド誕生当初から天下一品級です。

高級腕時計ブランドとして、商品の品質の高さを証明するには十分な信頼と権威を築けている自信があったのではないかとも考えられます。

スーパープレシジョンの存在

精度が高いことの証明となるプレシジョンモデルの中で、さらに高い精度を示す「スーパープレシジョン」という表記も存在します。

製造された個体数は通常のプレシジョンよりも少なく、非常に希少度の高い個体です。

エアキングRef.5500やRef.5700などの一部個体で確認されています。

スーパープレシジョンも、2007年以降は製造が終了していますので、今後の相場がどうなるのか注目して追っていきたいレア個体の1つです。

ロレックスオイスタープレシジョンの歴史と系譜

ロレックスプレシジョンは1950年代~1960年代製造のレディースモデルで表記されているモデルが多いのが特徴です。

華美で美しいデザインとフルーテッドベゼルによるキラキラとした雰囲気で女性らしさを一層惹きたててくれます。

そんなプレシジョンの具体的なモデル名をまとめると以下の通り。

  • カメレオンモデル
  • スクエア型モデル
  • 18KYG無垢モデル

それぞれ解説します。

カメレオンモデル

引用:https://aucview.com/yahoo/p1103668352/

カメレオンは1950年代より登場したロレックスのレディースモデル。

カメレオンという名前の通り、ベルトの付け替えが簡単で、使用シーンや気分に合わせて自由自在に変更できるのが魅力のモデルです。

1950年4月には「時計バンド交換可能女性用時計ケース」として特許も取得しています。

1950年代~1960年代までしか製造されていない短命モデルのため、カメレオン自体が希少モデルです。

そのため、プレシジョン表記付きのモデルとなるとかなりレア度の高い個体となるでしょう。

ロレックスカメレオンの歴史と人気の理由を解説

スクエア型モデル

引用:https://shop.globe-antiques.com/products/detail/19483

1960年代に製造されたロレックスのスクエア型モデル。

文字盤が正方形になっていて、シンプルかつ可愛らしい見た目が特徴のモデルです。

レディースロレックスのアンティークモデルの中では一際人気が高く、入手困難モデルの1つとされています。

18KYG無垢モデル

引用:https://store.shopping.yahoo.co.jp/foresight1717/fo08897.html

18Kを贅沢に使用した金無垢モデルでもプレシジョン表記のあるモデルが存在します。

金無垢モデルはノンオイスターケースで小ぶりなモデルが多く、ファッション性を求めて購入される方も少なくありません。

パーティーシーンやお祝い事など華やかな場で身に付けるにはぴったりのアイテムです。

ロレックスプレシジョンの魅力と人気の理由

引用:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r1095659289

現行モデルでは製造されていないロレックスプレシジョン。

製造終了後も多くの女性から人気を集めているのには大きく3つの理由があります。

  • 小ぶりで可愛いデザイン
  • ドーム型の美しい風防
  • ムーブメントの信頼性

それぞれ見ていきましょう。

小ぶりで可愛いデザイン

プレシジョン表記のあるモデルの大半はレディースロレックスのアンティーク。

ケース径が小さく可愛らしいデザインが特徴的です。

フルーテッドベゼル特有のキラキラとした輝きが女性の腕元を華やかに演出してくれます。

コーディネートに華やかさをプラスしたい時には大活躍してくれることでしょう。

ドーム型の美しい風防

ドーム型で柔らかい印象を与える風防もプレシジョンモデルが人気な理由の1つです。

中央部に掛けて緩やかに膨らんだ形状はデザイン性が高く、より上品で女性らしさのある顔立ちに仕上がっています。

ドーム型風防は、ガラスの強度を強くするために施された仕様でもあります。

レディースモデルは小ぶりで一見脆そうな見た目ですが、ドーム型風防により、ガラスが割れにくくなっています。

ムーブメントの信頼性

3つ目はムーブメントの精度と信頼性の高さです。

当時の最新技術が詰め込まれたムーブメントは製造から半世紀以上が経過した今でも、正常な時を刻み続けています。

アンティークモデルのため外見的な使用感はありますが、腕時計としてはまだまだ使っていける個体も多いです。

ロレックスプレシジョンの相場はどんな感じ?

引用:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h1104802323

ロレックス好きの女性から密かに人気を集め続けるプレシジョンモデル。

直近の相場推移についても気になる所でしょう。

基本的にロレックスの腕時計は全てのモデルが高価格帯で取引されやすくなっています。

ただ、プレシジョンの相場は他モデルと比較すると低めです。

直近のオークションでの販売価格や買取店の買取実績を見る限り、20万~40万円弱程度で取引されることが多くなっています。

レディースモデルは比較的高い印象

全体的な相場は低めですが、一部レディースモデルでは60万~80万円程度で取引されていることもありました。

レディースモデルは機能よりもデザインを重視した個体が多く、ものによっては1点物となることもあります。

その希少性からオークション等では取引価格が吊り上がることも珍しくないようです。

状態が良い個体であれば、平均的な相場以上の価格で取引される可能性もあります。

ロレックスは基本的にレディスモデルよりメンズモデルの方が高くなる傾向にあるので、プレシジョンの相場はちょっと特殊ですね。

ロレックスプレシジョンはオーバーホールできる?

引用:https://www.tanifood.co.jp/

ロレックスのような高級腕時計は、オーバーホールという定期的なメンテナンスが必要です。

オーバーホールにより部品を修理・交換すれば新品の時に近い状態まで精度を回復することもできます。

つまり、オーバーホールによって腕時計の寿命を延ばすことができるのです。

プレシジョンモデルのようなアンティークモデルもオーバーホールにより、メンテナンスすることができます。

プレシジョンのオーバーホール料金は?

プレシジョンのオーバーホール料金相場は3万円程度です。

交換する部品の数が増えれば、多少料金が上がりますが、大体の目安は3万円程度と考えておくといいでしょう。

オーバーホールを行うことで、腕時計を良好な状態で保てば、今後手放すことになった時も高価買取できる可能性が高まります。

プレシジョンは2007年以降のモデルでは見られない製造終了モデルで、今後ますます希少性が高くなることが予想されるアイテム。

今後価格が高騰する可能性も考慮して、購入後は定期的なオーバーホールも忘れず行うようにしましょう。

ロレックスのオーバーホールにおすすめな時計修理工房を厳選して紹介!

まとめ

引用:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h1104802323

本記事では、ロレックスプレシジョンの特徴や歴史、相場推移などまとめてご紹介しました。

プレシジョンは、クロノメーター検査を受けていない個体ながら、精度が高いことの証明として文字盤下部に「Precision」と表記されるようになったモデルです。

2007年にエアキングのモデルチェンジが実装されて以降は全てのモデルがクロノメーター認定を受けたため姿を消しています。

プレシジョンの表記は1950年代~1960年代に製造されたレディースモデルで散見されます。

小ぶりで可愛らしいサイズ感と女性らしさのある華美なデザインが魅力のプレシジョン。

普段のコーディネートをワンポイント格上げしてくれるファッションアイテムとして、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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