ロレックスのなかでも人気のあるモデルのサブマリーナ。
16610は1989年から2010年まで、約20年間製造されたモデルです。現在は廃盤となっており、現行の116610LNに引き継がれていますが、シャープな印象が強いこのモデルは、いまなお高い人気を誇っています。今回はロレックスサブマリーナ16610の買取相場や、できるだけ高く買取してもらうコツを、買取店に勤めていた私の経験とあわせてご紹介します。
16610は、サブマリーナのなかでも特に人気の高いアイテム。1989年のデビューから2010年まで約20年間製造されたロングセラーモデルです。現在は廃盤になっていますが、現行の116610LNよりもシャープなデザインかつ価格も安いため、いまだに人気の高い一本です。基本的なスペックは下記通りです。
ロレックスサブマリーナ16610は20年間の製造期間の間に、いくつかのマイナーチェンジを行っています。
デイトナやエクスプローラーなどのモデルでは、マイナーチェンジによって価格が大幅に変わるものもありますが、16610はどうなのでしょうか。
今のところ、16610のマイナーチェンジによって価格が大幅に変わることはありません。16610の現在の買取価格は、年式が新しいほどわずかに高くなる傾向があります。
マイナーチェンジによって大きく金額が変わるわけではありませんが、今後もしかしたら上がる「かもしれない」と言われている個体もあります。
シングルバックル+トリチウム
まずひとつ目はシングルバックルにトリチウム塗料が使用された個体。このシングル+トリチウムは、サブマリーナだけでなくGMTマスターやエクスプローラーなどスポーツロレックス全般に見られ、これから金額が上がっていくのではないかと噂されています。
実際に私が買取店に勤めていた際も、すでにこの個体を積極的に買取っているバイヤーの方を何人か見かけました。
オンリースイス
引用元:https://watch-monster.com/articles/EbxTy2つ目は「オンリースイス」です。
文字盤の6時位置に記載されている「SWISS MADE」ですが、まれに「SWISS 」のみの表記の個体があります。「SWISS」表記はU番~A番に存在していると言われ、ごく短い期間のみ製造されています。そのため、今後もしかしたら価格が高騰するかもしれません。
ロレックスサブマリーナ16610の現在の人気は、どのくらいあるのでしょうか。ここでは現在の人気の度合いと買取相場について解説します。
ここでは買取相場の推移について説明します。ロレックスサブマリーナ16610の近年の買取相場は、下記のグラフように年々上昇しています。
特に状態の良いものだと100万円の査定額も出ています。廃盤製品で保護シールがついているような状態の個体はかなり珍しいため、このような高額査定につながります。
年 | 買取金額(平均) | 買取金額(最高値) |
---|---|---|
2016 | 460,000 | 540,000 |
2017 | 520,000 | 620,000 |
2018 | 580,000 | 900,000 |
2019 | 750,000 | 1,000,000 |
2020 | 720,000 | 1,000,000 |
また高額時計の買取をしてもらう際に知っておきたいのが、高額査定の目安になる換金率(リセールバリュー)です。
換金率とは、定価の何%で買取してもらえるかの指標になります。換金率が高ければ高いほどよいとされています。
例えば50万円の定価の時計が25万円で買取してもらえた場合、換金率は50%になります。ロレックスのデイトナなど、一部の人気モデルは定価を超える買取金額のため、換金率は100%を超えます。
計算式は次のとおりです。
買取金額÷定価×100=換金率例で言えば、
買取金額250,000円÷定価500,000円×100=50%
となります。
ロレックスサブマリーナ16610の換金率は、下記のようになります。
平均買取価格の換金率
720,000円(2020年平均買取価格)÷588,000円(定価)×100=122.4%最高買取価格の換金率
1,000,000円(2020年最高買取価格)÷588,000円(定価)÷×100=170%もちろん、これは平均買取価格なので付属品がない、経済情勢の悪化など、金額は上下するので、こちらはあくまで目安として考えましょう。
ここでは、サブマリーナ16610を高く売るコツをご紹介します。高く売るコツは大きく3つあります。
それぞれ見ていきましょう。
まずひとつ目のポイントは時計の状態です。当然ながら時計の状態が綺麗であればあるほど、値段は高くなる傾向にあります。
手垢がついていたり、汚れがついていたりするよりも日頃から丁寧に使用していたことがわかれば、買取金額もアップする可能性が高まります。
しかし壊れていた場合でも、修理をして販売することはできます。修理代金の分、買取金額は低くなってしまいますが、買取を行ってもらうことは可能ですのでまずは問い合わせをしてみましょう。
2つ目のポイントは、付属品の有無です。
付属品とは、時計の箱やギャランティ、あまりゴマなどを指します。多くの時計は付属品の有無で買取金額が変わってきますが、特にロレックスはその価格の幅が大きいです。
特にロレックス公式が発行しているギャランティカード(保証書)は、買取価格に最も影響します。ギャランティカードの有無だけで、数万円変わることも多くあります。
またコマ詰めをしている方は、詰めたあまりコマも忘れないようにしましょう。
3つ目のポイントは買取時期です。
ロレックスの最適な買取時期は、円安時です。為替が円安になると、海外ブランド時計の金額は高くなります。定価が上がれば中古価格も上がるため、自ずと買取金額も上がります。
実際に2012年のアベノミクスをきっかけに円安となり、ロレックスの価格が軒並み高騰しました。
また高額買取の時期としてあげられるのは、新作発表の直後です。新作のモデルが登場する=現行モデルが廃盤になるということです。当然ながら現行モデルの価格は上昇しますが、その一つ前のモデルもあわせて上昇する傾向があります。
ロレックスサブマリーナの現行モデルである116610LNの廃盤が、近年噂されています。というのも、ロレックスは新型ムーブメントへの移行を進めており、すでにディープシー126660をはじめ、GMTマスターⅡ126710BLNRなど新作のスポーツロレックスには、すでに新型ムーブメントが搭載されています。そんななか、まだ搭載されていないモデルがサブマリーナであり、2019年のGMTマスターⅡに引き続き、2020年にはサブマリーナの新作が発表されるのではないかと噂が広まっています。
残念ながら新型コロナウイルスの影響で、2020年のロレックスの新作発表の場がなくなってしまいました。しかしこれまでも唐突に新作発表を行ってきたロレックスですから、今度もまた突然新作を発表するということもあるかもしれません。
新型サブマリーナが発表されれば、旧型のサブマリーナも注目され、金額が上がると予想されます。
16610の売却方法は、下記の3点があります。
店舗買取とは、各買取店に行って鑑定士に査定してもらい、売却するかどうか決める方法です。各店舗によって査定金額が異なるため、必ず何店舗か回って相見積もりを取りましょう。
店舗によっては、相場よりもかなり低い金額を提示するところもあります。買取店は、安く買い取るほうが当然利益が大きくなります。多くの買取店は最初に希望の売却価格を聞きますが、これは
・顧客がどの程度時計の価値を知っているか
・他店でいくら提示されているか
を知るために聞いています。当然、顧客が時計の知識を全く持っていないとなると、買取金額を通常よりも安く提示されてしまいます。そのため、
いくつか店舗を回っているという旨をしっかりと伝えておくことが重要です。
1店舗目で「うちで出せる限界の価格を出すから売却してほしい」と言われても、まずは複数店舗を見たほうが良いでしょう。
店舗買い取りを希望されている方には、こちらの記事がオススメです。
宅配買取は、売却したい商品を買取店に送って査定してもらう方法です。
自宅にいながら時計を買取ってもらえるため、時間が無い方にオススメの方法です。また対面の取引ではないため、断りやすいという点もポイントです。ただ発送してから査定、現金化するまでに時間がかかります。そのため1週間前後現金化するまでに待てる方向けの買取方法です。
一括査定は、複数の買取業者から買取金額を提示してもらい、一番高い業者を選んで買取ってもらうことのできる方法です。一括査定に登録している業者は時計を専門に買取し、販売先も多数持っているため、通常よりも高い買取金額を提示することができます。
また複数店舗が一斉に提示していることを業者側も把握しているため、買い叩きが発生しないのもポイントです。
こちらの一括査定は、写真と必要事項を入力するだけで最大8社の買取業者から、買取金額を提示してもらうことができます。今持っている時計がいくらになるのか、知っておけば売るタイミングについても見極めることができるでしょう。
この記事が役にたてばシェアして下さいpublic
Comment