機械式時計は精密で繊細なつくりをしているものが多く取り扱いについては気をつけなければいけません。
時計に負荷がかかる使い方をし続けた場合、パーツの摩耗や破損に繋がるので気をつけましょう。
引用元:https://mainichi.jp/articles/20171122/gnw/00m/040/002000c
基本的に順時計回しで時刻を合わせるのはルールのひとつで、逆回しをするのはなるべく避けなくてはいけません。
時計の部品が時間の動きと同じように動いていかないと微妙に調整されている歯車が負荷がかかると言われてます、基本的には順時計回しで時刻を合わせする事をおすすめします。
最近の機械式腕時計は針の巻き戻しは数時間分行っても問題無いなものもありますので、作られた年代や機種に使われているムーブメントによって変わってきます。
戻し合わせを極力行わないほうが良い腕時計には、年代物やアンティークの腕時計です。
逆にここ数年内に発売された最新の機械式腕時計やクォーツ式の腕時計の中には針の巻き戻しはOKとなっているものもありますが、自分の時計が戻し合わせしても問題ないか分からない場合は避けた方が良いですね。取り扱い説明書などを確認してからのほうがよいでしょう。
引用元:https://karitoke.jp/
機械式腕時計の機能の中で時刻合わせに重要な項目となるのがハックという機能で、リューズを引き出すとテンプの回転にストップを掛けて秒針を止めるという原理になっておりこれによって秒針をぴったり時間に合わせることができます。
基本動作としてはまず秒針が12時の位置に来たらリューズを引き上げ秒針をストップさせます。
次に引き上げたままリューズを時計の進行方法に回して時刻を合わせます。そしてリューズを押し下げると合わせた時間で時計が動き始め時刻を刻みだします。
ただこの方法は時計製作技術士の間で議論となり、テンプに負担をかけることで長期間で見た場合に時計の精度を落とすなどの理由でハック機能をあえて搭載していない機械式腕時計も存在します。
しかし多くのクォーツ式腕時計や現在の機械式腕時計にはほとんどこのハック機能がついており、現在ではごく一般的な機能として認められています。
ハック機能が付いていることで針の回し戻しが可能になっている腕時計も多く、動力に歯車とゼンマイを使用しないクォーツ式腕時計の場合には、時刻の戻し合わせはまったく問題ないと表記されている腕時計もあります。
このハック機能の起源は1950~1960年代になるといわれ、軍用腕時計に搭載されていた兵士同士の腕時計の時間を正確に合わせるための機能であったといわれています。
腕時計の時刻合わせをする際に針の戻し合わせを行うことは極力しないほうが良いということは先にも述べましたが、基本的な考え方に腕時計のゼンマイの力を無数に組み合わされた歯車などの部品に伝える目的は時刻を正しい速度で進めるために設計されており、逆進するということは計算に入っていないので針を逆戻しすると部品に負担が大きいためといわれてきました。
実際、機械式腕時計の場合は極端な時間数戻し合わせを行うと無理な負荷が歯車にかかってしまい機械には悪い影響があるのは事実です。しかし、部品を長持ちさせるための策として各部品はピッタリあわせているわけではないので多少の戻し合わせは範囲内と考えるメーカーもあります。
一例としてはハック機能のついていない機械式腕時計の場合に秒数まで合わせたい場合には、良く使われるテクニックとして秒針が12時に迫ってきたらリューズを引き上げ5~10分ほどワザと針の巻き戻しを行うと巻き戻している間は秒針はリューズの回転に引っ張られ止まります。その間に正確な分数に分針を直すと正確な秒数で時計は動き出します。
5~10分程度の戻し合わせならば時計の部品への負担は最小限で済むので、こういった工夫によって腕時計を使いこなすテクニックもあるので時間の戻し合わせが全て悪習というわけではありません。
しかし先に述べた腕時計自体の運用構造からすると極端な巻き戻しは時計にとって悪影響を与えるので、極力避けたほうが結果として腕時計のムーブメントが長持ちして時計自体の寿命を延ばし、オーバーホールなども容易になりますので機械式腕時計を愛用する上では守らなくてはいけないルールとなるでしょう。
機械式腕時計というものは時代を飛び越え、クォーツ式や電波時計が主流の今この現代でも、堪え切れない魅力を持って腕時計愛好家たちの心を現在も魅了し続けています。
それには機械式腕時計の完成されたメカニズムや時を知る道具というものを超越した機械としての完成された美しさなどに大きな理由があるのではないでしょうか。
その機械式腕時計を末永く愛用するためにはいくつかルールがあり、それらを守ることによって大切な貴方の腕時計は飛躍的な長寿命を得ることになり、いつまでも身に着ける者の時の伴侶になってくれます。
ではどのようなルールが存在するかについて機械式腕時計の原理・構造と合わせながら解説していきましょう。
まず日付つきの腕時計の場合、午後8時から午前4時までの間は日付合わせをするのは基本的にNGです。
機械式腕時計というのは精密な部品たちがその動作を行うために計算しつくされて組み合わされており、計算外の位置で歯車を動作させてしまうと精度に影響が出たり、最悪の場合部品が破損してしまいます。
ですので日付部品を操作する際に最も機械部品を傷めない位置が6時にあたり、午前に合わせて置かないとカレンダーが誤作動しますので、時計が動作していない場合には午前6時に時針分針を合わせるのが一番良い方法といえます。
時計が動いている状態で日付合わせを行いたい場合には上記の通り午後8時から午前4時の時間帯を避けて行えばOKです。
日付を動かす日送り車という部品に一番負担を掛けてしまう時間が午後8時から午前4時までに当たるためです。詳しくはこちらの記事機械式時計の日付をあわしてはいけない禁止時間は?を合わせて参考にしてください。
機械式腕時計は精密な部品と芸術的といえる組み立て技術によって完成されており、非常に繊細な構造をしています。そのため扱いの仕方次第によっては後世に伝えられるほど長寿命であったり、粗末に扱うとすぐ故障してしまったり寿命を縮めてしまうほど傷んでしまったりします。
ですので末永く腕時計を愛用するためには基本的なルールをしっかり守って正しく扱ってあげることが大切で、このコツを知ると知らないでは腕時計の寿命に大きな違いが出てきます。
そのために日付を合わせるときの注意点や戻し合わせが腕時計に与える影響などを理解して使用するほうが快適に、しかも長く腕時計を楽しめる使い方ができます。戻し合わせは極力普段の使用では避けて、腕時計の構造によって上手に戻し合わせを使いこなすことが機械式腕時計を長く愛用する秘訣になりますので、しっかり覚えておきましょう。
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