カルティエはその長い歴史の中で宝飾の世界を腕時計のデザインに持ち込み、多くの優れた名品といわれる腕時計を世に送り出してきました。
その優雅で豪華な印象の腕時計は装飾品としての価値も生み出し、腕時計の世界に更なる付加価値を与えました。その中でもカルティエは他のブランドには少ないスクエアケースを逆に得意としてきましたが、印象的なラウンドケースが特徴の現在人気のモデルが2007年に発表されたカルティエバロンブルーです。
バロンブルーの由来は青い風船という意味でいままでのカルティエのラインアップにはなかった独自のラウンドケースが印象的なドレスウォッチになっており、さらに同じくラウンド型のリューズガードに守られたブルーの宝石付のリューズがケースに絶妙にマッチして飽きのこないデザインが主に女性の圧倒的な支持を得ています。
ケースに合わせてダイヤルにも工夫が施されモデルによってさまざまな顔を見せてくれますが必ず中央部に刻まれるギョーシェ彫りが優雅な表情を見せ、リューズに合わせたブルーの針と絶妙なコントラストを見せています。
これら複数の加工技術によるデザインの細やかさで何とも言えないデザインのまとまりを見せているのがバロンブルーの大きな特徴といえ、身に付ける服装を選ばずにカジュアル・フォーマル両用として使える便利さもこの腕時計の大きな魅力の一つといえます。またサイズの豊富さも人気の秘密でレディースはもちろんのことメンズやボーイズサイズまで揃っているのがファンを惹きつけてやみません。
バロンブルーに限った事ではありませんが機械式時計を長く愛用すためには、定期的なメンテナンスが不可欠で、時計の制度を保つためにも正規メーカーにお手入れに出すことがおすすめです。
ではカルティエバロンブルーを正規メーカーへメンテナンス依頼するにはいったいどの位の料金がかかるかかるのでしょうか。
カルティエバロンブルー正規メーカーコンプリートサービス料金
駆動方式 | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ式 | 44,000円~ |
手巻き式・自動巻き | 66,000円~ |
腕時計のメンテナンスといえばオーバーホールが一般的で分解・修理・注油・再組立て・防水検査などを行いますがカルティエの場合はコンプリートサービスと呼ばれており、独自の方式をとったメンテナンスになります。
腕時計のメンテナンスは一般的にオーバーホールと呼ばれ分解・洗浄・注油・再組立て・防水検査などの作業を行い傷んだ部品に関しては交換を行うという作業内容になりますが、カルティエの場合、コンプリートサービスと呼ばれる独自の作業を行っています。
コンプリートサービスとは機械式・クォーツ式を問わず細かな調整を行うのではなくムーブメント一式を新品交換する作業になります。
内容的にみればムーブメントは常に新品になりますので信頼度は高く安心できる部分は大きいです。
しかし内部の機械一式を交換してしまうので、ムーブメントまで愛着を持っているオーナーからは腕時計本来の楽しみを阻害しているなど否定的な意見もあります。
特にヴィンテージモデルを所有している人にとっては常に最新の部品に交換されてしまうのでオリジナルの価値を落としてしまう事もあり、問題が生じることがあります。
全ての高級ブランド腕時計に共通する事柄ですが、販売ルートとして正規輸入ルートと並行輸入ルートがあり、正規販売店での購入と並行輸入で購入された腕時計には商品は全く同じものですが、購入後のアフターサービスに関して正規メーカーの対応が異なることは良く言われています。
並行差別といわれますが、正規販売店で購入されたもの以外の並行輸入品に関しては修理を受け付けしない、また受付されたとしても正規料金以上の高額な修理料金を要求されるなどの事例がメーカーによっては多く挙げられています。
ではカルティエの場合はどうかというと修理やコンプリートサービスそのものに関しては、保証書があり本物であることが証明されれば正規品と同じ扱いで修理を受け付けてくれます。
この辺りは老舗の貫録といいますかカルティエの正規販売網が世界中にいきわたっていることの証明になります。
カルティエの販売マーケットは世界中に及んでいますので精巧な模造品やコピー商品の発見や鑑定も完璧に行われるために自社の製品に関しては絶対の自信を持っていることがうかがえます。しかし一部の正規販売店などでは保証書の提示がないと修理を受け付けてもらえないことがありますのでこの辺は注意が必要です。
カルティエの腕時計を正規メーカーにコンプリートサービス依頼する際に注意しなくてはならない点があり、カルティエのコンプリートサービスの場合は修理調整ではなくムーブメントを新品に交換してしまうサービスになります。
ですので部品に関しては常に最新の部品が使用されることになり現行モデルの場合は問題ないのですが、ヴィンテージモデルの場合にはムーブメント部品のストックが正規メーカーに存在しない場合があるので、モデルの価値を落としてしまうことになりヴィンテージの趣もなくなってしまいます。
こういった現象を防ぐためにはあえて正規メーカーを頼らずに、腕の良い信頼できる腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼するのも一つの選択肢として良い方法です。では腕時計修理専門店にカルティエバロンブルーをオーバーホール依頼した場合、料金はどのくらいになるのでしょうか。
カルティエバロンブルー腕時計修理専門店オーバーホール料金平均相場
駆動方式 | オーバーホール料金 |
---|---|
クォーツ式 | 24,200円~ |
手巻き式・自動巻き | 35,500円~ |
店舗によって料金については差がありますが、平均相場を見るとこのような料金設定になっており大変お得になっています。
腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼するメリットは、オリジナルのムーブメントをそのまま残してもらるところです。
また料金的な面も大きな魅力でコンプリートサービスとはいえメンテナンス料金が正規メーカーの半額近くで仕上がるのは魅力として大きいです。
さらに納期の早さもメリットが高く、正規メーカーの場合1ヶ月~3ヶ月かかってしまうところを2~3週間で仕上げてもらえる修理専門店もあります。
逆にデメリットとなる点は純正パーツを持っていない店舗ではジェネリックパーツが使用されること、作業の仕上がりが担当する技能士の技術次第でバラつきが出てしまうことなどが挙げられます。
特に腕時計修理専門店の場合は作業を担当するのがカルティエ専門の技能士ではない為に思わぬリスクも多々ありますので、オーバーホールを依頼する場合には店舗の見極め、更に言えば担当する技術者の技量が大切になってきます。
カルティエのバロンブルーをメンテナンスに出すならやはり正規メーカーにコンプリートサービスに出すのが一番賢明な方法といえるでしょう。
他社海外有名ブランドのオーバーホール料金とほぼ同じ価格帯でムーブメントを新品にしてくれるのですから非常に手の行き届いたサービスといえます。
しかしヴィンテージモデルやムーブメントはオリジナルのまま残した場合、または予算をなるべく抑えたい事情の際には腕の良い腕時計修理専門店を利用するのは良い選択でしょう。
幸い日本には多数の腕時計修理専門店が存在しており、依頼には事欠きません。
しかしあまりにも数が多すぎていったいどのお店に依頼したら良い結果が得られるのか迷っている人も多くいます。
この場合修理を担当する技能士の取得資格を調べるのが良い方法です。特に1級腕時計修理技能士は上級資格として登録されているので信頼度を測る目安になります。しかし最近の腕時計修理専門店は多くの店舗が1級腕時計修理技能士在籍と謳っているので資格取得イコール技術の高さとは一概に言えない面もあり悩ましいところです。
最近はインターネットなどで簡単に情報も収集できますが何せ情報の数が多すぎて不確かな情報も多く、かえって混乱してしまう事も多いです。
こちらの記事では私のおすすめの修理専門店を紹介していますので合わせて参考にしてみてください。
こちらの、記事のなかで一番私のオススメしている修理専門店はクラフトワーカーズです。
このサイトでは複数の修理専門店から優秀な腕時計修理技能士を紹介しており、依頼する側は一括で複数の技能士に見積もりを依頼することができます。
一括見積もりでは、料金や納期はもちろん、職人として何年の実績があるのか、どんな資格をもっているのか、過去のお客さんのレビューなどから比較することができ、本当に信頼のおける技能士に作業をお願いすることができるのでとても便利です。
カルティエバロンブルーのような独自性のあるデザインのケースを持ち、精密なムーブメントで構成されている腕時計を正規メーカー以外にオーバーホール依頼する場合には店舗の選択がとても重要になってきます。しっかりと情報を多く集めてくれぐれも間違いの無いよう、店舗選びには十分注意してください。
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