時計のオーバーホールとは?どんな内容や意味があるの?

カテゴリ:知識・雑学

時計のオーバーホールの意味を少しだけでも知る事ができれば、何処に依頼しても一緒ではないという事がわかると思います。

オーバーホールは技術的な仕事になるので依頼する場所、もっと言えば作業を行う人によって、善し悪しが変わってきます。

オーバーホールはどんな意味があるのか、どんな人に依頼するのが良いのかをまとめました。

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オーバーホールとは何?

ロレックスのサブマリーナ ブラックの精度オーバーホル

オーバーホールとは分解掃除の事です。

時計だけではなく車のエンジンやピアノ、釣りに使うリールなども定期的にオーバーホールを行います。

定期的にオーバーホールを行う事で良いコンディションを保つ事ができ時計を長持ちをさせる事ができます。

人でいえば、人間ドックのようなものになります。

逆に時計に、なんらかの症状が出てきてから、手を加えることを修理といいます。

オーバーホール作業はどんな事をするの?

大雑把な説明になりますが機会式時計のオーバーホールでは以下のような作業を行います。

裏蓋を開けて状態確認

時計の裏蓋をあけムーブメント(内部機会)を時計から外に出します。

ムーブメントをパーツごと分解し洗浄

時計のムーブメントの分解と組み立て

時計のムーブメントは数多くのパーツから成り立っています。

これらのパーツを1つ1つ外し分解します。

分解されたパーツには汚れた潤滑油が付着しているのでしっかり洗浄します。

この際に摩耗や劣化が激しいパーツは新しい部品へと交換されます。

ムーブメントの組み立て注油

腕時計オーバーホール ドライバー

洗浄された部品を組み立て、綺麗な潤滑油を刺し元の状態に復元します。

歩度調整

機械式時計の日差は平均値など精度計測機

機械式時計の場合はタイムグラファーという測定器を使い精度のチェックを行います。制度が悪い場合は再調整が必要になります。

防水テスト

時計の防水テストを行うマシーン

表示されている水深まで時計が耐えれるか防水テストを行います。

防水検査機のなかに時計を入れて減圧・加圧をおこないガラスや裏蓋、リューズがしっかり密閉されているかをチェックします。

持続時間のテスト、ランニングテスト

機械式時計の持続時間のテスト、ランニングテスト

巻き上げ機でゼンマイを巻き、決められた時間まで断続して動く事ができるのかをチェックします。

上の写真の機会は全体が回転しつつ先端のキューブも回転します。手首に時計をつけた状況に近い環境でテストを行う為です。

機械式時計は時計の姿勢で遅れ進みが代わります。実際の使用状況に近い状態に近いよう各姿勢でランニングテストを行い最終検査を行います。

不具合があった場合は、再度時計を分解をして調整を施し再びランニングテストを行います。

時計のオーバーホールは行わないとどうなるの?

機械式時計の注油

https://www.pellikaantiming.com/watch-technique/

壊れた時計を修理するのは分かるけど動いてる時計に、お金をかけてメンテンスを行う理由が今一つ分からないって方も多いと思います。

例えば、時計は多くの歯車が使われていますが、この歯車を効率よく滑らかに動かすために潤滑油というオイルが使われています。

しかし、潤滑油は時間と共に蒸発や劣化してしまいます。つまり油切れが起きてしまうわけです。

油切れが起きてしまうと、歯車が滑らかに動けないので金属部分が少しずつ擦れて削れていきます。

古びたドアを思い受けべると分かりやすいですが、開け閉めするたびにギィーギィーと嫌な音がなりますよね。あれは油切れを起こしていて金属が強く擦れてしまっているせいです。

時計は小さいので、ギィーギィーといった音は聞こえませんが、油切れが起きているという事は同じ状態にあります。

ドアは1日に10回ほどしか開け閉めしませんが、時計は動力がある限り動き続けてしまうので、知らないうちに部品が摩耗(すり減り)し故障に繋がります。

下の写真は機械式時計に使われてる油です。一つの時計にも多くの油が使われています。

時計に使われる油

オーバーホールでは消耗部品を交換する

また、時計は汗や湿気から守る為にガラスやリューズ(3時位置についた時間を合わせる突起部分)、裏蓋といった内部に通じる所にパッキンというゴム製のパーツを使用しています。

水筒の水漏れをゴムが防いでいるような感覚です。

しかし、パッキンはゴム製なので、定年劣化をしてしまい防水の役割を果たせなくなってしまします。

古いゴムは、ひび割れていたり引っ張っても弾力性が無くすぐに切れてしまいますよね。

下の写真の節についているのがゴムパッキンです。白く劣化しているところがあります。

時計のゴムパッキンの劣化

パッキンが劣化してしまうと時計内部に湿気や水分が入ってしまい、知らない間に錆びついてしまいほおっておくと故障に繋がります。内部に水が入ってしまうと時計は数日程度で錆びが発生してしまいます。

パッキンや油の劣化は使っていると必ず起こるので4〜5年に1度、オーバーホールをおこない新しい油の刺し直しや、消耗部品の交換、摩耗状況など様々な角度から点検を行うオーバーホールが必要になります。

定期的にオーバーホールを行う事で、致命的になるような大きな故障を未然に防ぐことができるし、時計を万全の調子に維持することができるので寿命を延ばす事ができます。

アナログの電池式時計も防水を維持するためにパッキンを使っていますし、歯車を使い針を動かしているので、5,6年に一度は定期的にオーバーホールを行う事が推奨されています。

どこに依頼しても一緒ではない理由

時計修理工房

時計の修理やオーバーホールを行ってる場所は数多くありますが「どの店に修理してもらうかではなく、誰に修理してもらうかが大事」になります。

本来の時計のオーバーホールは単純に分解し、消耗部品を交換し、注油して、組み上げるだけではありません。

必要であれば歯車の歯や、軸といった細かい部分も丁寧に磨きます。

美しさはもちろんですが、歯を磨く事で金属摩耗を減らす事ができますし、軸を磨くことで潤滑油が劣化しづらいく、もちが良い時計に仕上がります。

つまり、手がけた技術者によっても持続力が変わるという事です。

経験や知識が未熟な人がオーバーホールを行うとトラブルにつながる

毎回、腕の良い職人がメンテンスを行なっているのであれば良いのですが、決してそうでないケースもたくさんあり、近年はそういったケースがよく目立ちます。

雑な修理やオーバーホールををされた時計は、一時的には動いているかもしれませんが、すぐに問題が起きてしまったり最悪の場合、メンテンスとはいえない粗悪な作業をされてしまい正常の状態に直す事が困難になってしまうケースもあります。

また、ドライバーのサイズが合わないのに、無理やり回そうとしてネジ山が潰されたり時計に傷をつけられるといったトラブルもよくあります。

時計の修理やオーバーホールは行う人間の知識や技量で善し悪しが決まります。

大事な時計であれば、信頼できる技術者に時計を預ける事をおすすめします。

国家試験を取得した時計修理技師にオーバーホールや修理を依頼

時計修理技師

車やバイクのエンジンのオーバーホールは、命に関わる事なので自動車整備士という国家試験を取得している人間でしか行う事ができません。これは法律で決まっています。

時計のオーバーホールや修理を行う人間の為にも、厚生労働省では時計修理技能士という国家試験を用意しています。

しかし、国家試験を取得していなくても時計の修理やオーバーホールを行っても構わない事になっています。

上記で説明してきたとおり時計のオーバーホールは腕のいい技術者に依頼する必要がありますが、依頼側はどの人が確かな知識があるか外見だけでは見てわかりません。

そういった時には国家試験の時計修理技能士の資格をもっている人間なのかを一つの基準にする事をおすすめします。

時計修理技能士には3級から1級までがあり1級は上級技術者と位置付けされています。

もちろん、時計修理技能士の資格がなくても、優れた技術者はいると思いますが、どんな人に依頼しら良いか分からない場合は良い判断基準だといえます。

時計修理技能士資格を持っていないものが時計修理技能士と称することは職業能力開発促進法で禁じられています。

オーバーホールを行なっている、おすすめの修理工房

時計のオーバーホール洗浄

こちらでは全ての時計を1級修理技師がオーバーホールしています。

価格もメーカーより2,3万円安く設定されているのでおすすめです。

オーバーホール後の品質保証期間も1年間と長期なので安心して依頼できるかと思います。

ぜひ参考にしてみてください。

時計修理の千年堂

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