ロレックスは創業当初から常に伝統ある機械式腕時計の技術と、新しい今まで誰も試みることの無かった新しい機能や技術との融合を模索し続け、数々の名作腕時計を生み出してきました。そんなロレックスが21世紀に入って発表したスカイドゥエラーは2012年の誕生からロレックスマニアの心をガッチリ捉え、現在も現行モデルとして高い人気を誇っています。
特に賞賛されているのがロレックスとしては初の24時間表示ディスクを使用したGMT機能とマニュアル式の年次カレンダー機能を搭載している点が高く評価され、コンプリケーションモデルとしては画期的なモデルといえます。
そんな新開発の精密機能を備えたスカイドゥエラーですので、メンテナンスを定期的に行うことは必須といえ、その中でもオーバーホールは欠かすことのできない作業になってきます。すでにスカイドゥエラーを所有している人やこれから購入を考えている人はオーバーホールの料金や期間は気になるところでしょう。
ここではスカイドゥエラーのオーバーホール料金やオーバーホールを依頼する際に注意すべき点について紹介していきますので、是非参考にして下さい。
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ロレックススカイドゥエラーのメンテナンスとしてオーバーホールを依頼する場合には、スカイドゥエラーはGMTダイヤルと年次カレンダーという複雑な機能を搭載しているため、日本ロレックスの正規サポートにオーバーホールを依頼するのがベストな方法です。
日本ロレックス正規サポートにオーバーホールを依頼した場合の料金は53,460円になっており、一見高価な料金に感じますが、他のブランド、例えばジャガールクルトのコンプリケーションのオーバーホールが99,000円かかることを考えるとスカイドゥエラーの場合はかえって良心的な料金設定といえます。
しかしこの料金に関してはあくまでオーバーホールのみの料金になっており、もし部品交換や修理作業が発生した場合には別途料金が上乗せになるので、あくまで目安として捉えておきましょう。
ロレックススカイドゥエラー日本ロレックス正規サポートパーツ交換料金
パーツ交換料金例 |
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リューズ交換 9,720円 |
チューブ交換 5,500円 |
バネ棒交換 1,080円 |
バネ棒(バックル)交換 540円 |
内部部品交換 5,400円~ |
ロレックススカイドゥエラーはモデルの誕生が2012年と歴史の浅いモデルではありますが、その独自な複雑機能のためオーバーホールには卓越した技術が必要になります。
また複雑機能を搭載しているということはパーツの磨耗も通常のムーブメントよりデリケートなものになるので、使用から最短でも5年以上経過した時計の場合には何らかの部品交換が行われるといってよいでしょう。
理由としては日本ロレックスにとってパーツ交換は高利益を生む作業であると事や、部品交換時期なのか部品を残しておくべきかの判断が要求されるので、まだ使える部品でも安全策として部品交換を行い、常にベストな状態を保っておく必要があると判断される場合が多いことが大きいと考えられます。
主にかかってくるパーツ交換はリューズ交換やチューブ交換・バネ棒交換・内部部品交換等があり、パーツ交換も含めてトータルで考えるとオーバーホールには60,000~100,000円前後の料金になる事を最初から予想しておいたほうが良いでしょう。
さらに日本ロレックス正規サポートでオーバーホールを受けた場合には技術保証として2年間の修理保証サービスがつきますので、こういった細やかなサービスの良さも正規サポートを利用する魅力になっています。
自社製傑作ムーブメントCal.9001の開発により24時間表示ディスクGMT機能、年次カレンダーという画期的な機能を搭載し登場したスカイドゥエラーですが、開発コンセプトとしては世界中を飛び回るビジネスマンや旅行愛好者向けに開発されたものであり、独自機能に加えて従来までの高い防水機能やタフな構造のケースを融合させた安定性の高いモデルとしても評価が高いです。
初代モデルが発表された当時はハイエンドラインモデルとして無垢素材のケースモデルのみでしたが、2017年になって実用性を高めるために無垢素材はベゼルのみになりケース・ブレスレットは扱いやすいステンレススチールのモデルRef.326934の登場により世界中で大ヒットを記録し、スカイドゥエラーの名前を世界中にとどろかせることになりました。
それからコンビモデルのRef.326933や金無垢ケースが復活したRef.326938・Ref.326935などモデルバリエーションを広げ、2020年に新作モデル・オイスターフレックスRef.326238・326235が発表され、近年スカイドゥエラーの人気が急上昇しているため、市場ではプレミア価格も付いています。
スカイドゥエラーはロレックスの中でも新しいモデルコレクションに入りますので、現状はアフターサービスやオーバーホールに際してはヴィンテージモデルのように部品が手に入らない等のトラブルはありませんが、日本ロレックスの規定で各モデルの部品保有期間が生産終了後25年間と決まっているので、今後長い期間の使用に関しては注意して確認することは必要です。
また価値の高騰を考慮に入れてオリジナルの状態のまま維持したい人や、予算の関係で正規サポート以外を利用したい人には腕時計修理専門店のほうが融通が利きますので、そちらを利用するのも一つの方法といえます。
腕時計修理専門店でスカイドゥエラーのオーバーホールを依頼した場合にはどのくらいの料金がかかるのでしょうか。修理専門店によっても開きがありますが平均相場としては36,000円~と非常にお得な価格設定になっており、正規サポートの半額に近い料金です。
もちろん腕時計修理専門店でも部品交換が必要な場合や修理作業が発生する場合にはパーツ交換が行われ、その際に多いのは純正部品ではなくジェネリックパーツが使用されるケースが見られます。
しかし腕時計修理専門店の中にはロレックス純正部品の仕入れる事ができる専門店もありますので、オリジナルパーツにこだわる方はそういったお店を選ぶ事をおすすめします。
特にスカイドゥエラーのオーバーホールの場合には24時間ディスクGMT機能や年次カレンダー機能が搭載されているので、通常のムーブメントよりも構造がより複雑になっており、確かな技術がオーバーホールには要求されます。
オーバーホールしたは良いが精度や機能に支障が出てしまっては台無しになりますので、日本ロレックス正規サポート以外の腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼するには技術のしっかりした信頼の置ける修理店に依頼したいものです。
しかし日本には腕時計修理専門店の数が多すぎて一体どこに依頼したらよいのが迷っている人も多いことでしょう。そういった場合には一つの目安として資格取得技能士が在籍する修理専門店に依頼するのがお勧めといえるでしょう。
特に1級腕時計修理技能士は上級資格者として登録されていますので技術の高さを測る目安になります。しかし、ロレックスを専門に手がけている技能士ではないので、特にスカイドゥエラーのような特殊機能を持ったモデルを依頼する際にはロレックスの修理担当暦が長く、ロレックスに関しての知識や経験が豊富な技能士にお願いすると良いです。
技術者を見極める方法の一つとして腕時計修理専門店を何件か訪問して実際に担当する技能士と直接対話してみると良いです。直接話をする事でロレックスに対しての知識や経験が本物かどうか伺い知ることでできるので、優秀な技能士の場合には納得してスカイドゥエラーを預けることができるでしょう。
特にスカイドゥエラーのように多機能を持った腕時計をオーバーホールする場合、日本ロレックス正規サポートにオーバーホールを依頼するということは安心感と信頼度に対価を支払うことなので、高価な料金でも安心してオーバーホールに預けることができます。
一方、腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼する場合には魅力はその格安な料金になります。
以下の記事では私のおすすめの修理専門店を紹介していますので合わせて読んでみてください。
特に記事一番下で紹介しているクラフトワーカーズは複数の時計修理専門会社から優秀な技術者を紹介しており技術者の修理担当暦や取得資格、所属会社まで公開していて本人に直接依頼ができます。
依頼する側は複数の技能士に時計を送らずに見積りを頼むことができ、見積もり金額や納期に納得した技能士にオーバーホールを依頼することが可能です。
メンテナンス終了時から1年間の動作保証もつきますし、ロレックスの純正部品を使用してもらえるのでおすすめです。
スカイドゥエラーのような独自の機能を持った精密腕時計を日本ロレックス正規サポート以外の腕時計修理専門店にオーバーホール依頼をするには、本当に技術のある信頼できる腕時計修理専門店に依頼するのがお勧めですので、腕時計修理専門店にオーバーホールを依頼する場合はくれぐれも修理専門店の見極めをしっかり行ってください。
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