古いロレックスは、現行品には無い魅力がありますよね。同じ時計でも個体によって文字盤や針日焼け具合で雰囲気が異なり40年50年たった今でも根強いファンがいて高額で取引されています。
しかし、残念な事にこれらヴィンテージやアンティークに部類される時計の、ほとんどが日本ロレックスでは、オーバーホールや修理を行なってもらえません。
オーバーホールや修理を行なってもらえる場合もありますが、 状態によって針や文字盤を新しく交換されてしまいます。
ケースやバックルは当時のままなのに針や文字盤だけが新しいと、全体の調和がとれなく本来のヴィンテージの風合いが半減されてしまいます。
交換される文字盤や針は、オリジナルとは異なる夜光塗料やデザインをしているので厳密にいうと別物の時計になってしまいます。
そのため、 資産としての価値は下がってしまいます。
ヴィンテージやアンティークのロレックは一つ一つのパーツに価値があり当時のオリジナルパーツで残してあげる事が資産価値としては大事です。
ヴィンテージロレックスの価値は2016年頃から冒頭しています。
例えば上の写真の1970年に販売された赤サブマリーナ1680はヴィンテージロレックスを代表的モデルで2019年3月の現在300万円前後で販売されています。
こちらは1980年製のデイトナRef.6263で、現在なんと1000万円以上で販売されています。
ロレックスは一生の資産となる時計なので、オーバーホールや修理の際は針や文字盤は交換せずに当時のままのパーツで残す事が大事です。
日本ロレックスでは針や文字盤のインデックスの夜光塗料が、経年劣化している場合は交換をします。
夜光塗料はパウダーと樹脂を固めているものなので長年時計を使っていると定年劣化して割れたりヒビが入ったりします。
割れたりヒビがはいった塗料の破片がカレンダーの隙間などからムーブメント内部に入りこむと、精度や動作に悪影響をもたらす可能性があるので日本ロレックスはで古い文字盤や針を交換したいわけです。
しかし、アンティークロレックスの針やインデックスにはラジウムという素材、1960年から1990年までのロレックスはトリチウムという素材が夜光塗料に使われています。
www.timezone.com/
上の写真の文字盤はトリチウムを使用しています。6時位置のインデックス下に「SWISS-T<25」との表記がされています。
T<25とは放射量が安全基準の25mCi(ミリキューリ)より低いことを示しています。
これらの昔の夜光塗料は現在では使用されていないので、オリジナルと同じ素材で作る事ができません。
1990年から2007年まではルミノバ、それ以降はクロマライトという素材が登場し現在は使われています。
こちらが現在のサブマリーナの文字盤です。
6時の位置がSWISS-T<25ではなくSWISS MAIDEになっています。またインデックスのの節が金属で覆われています。
「実用性」を考えるなら新しい素材の塗料の方が良いのですが、新しい塗料は夜光塗料が強いし、塗料自体の色が白いので古い風合いの時計に合わないと思うロレックスファンが方が多いです。
たまに針とインデックスの塗料の色がバラバラというヴィンテージロレックスを見かけますが、どちかだけを日本ロレックスで交換されたものになります。
ヴィンテージロレックスファンにとっては、文字盤や針は非常に重要なポイントで新し素材のものを使うと資産性がさがるので、オーバーホールや修理でしっかり伝える事は大事です。
当然ピカッと磨かれている時計の方が綺麗ですが、資産価値の事を考えるであればケースやベルトはできるだけ磨かかない方が良いです。
理由は磨けば磨くほどケースやベルトは痩せて、もとのフォルムでは無くなってしまうからです。
ポリッシュ(新品磨き)は最大で5、6回前後まで、ケースのフォルムを保てるのは3、4回まででと言われています。
日本ロレックスでオーバーホールや修理を行なった場合は、何も伝えなければ自動的に研磨がされてしまいますが、ケース磨きはできるだけ断った方が良いです。
時計は金属でできているので磨いた分だけ減ります。どうしても気になる方は簡易磨きやライトポリッシュの支持ができる時計修理専門店へ依頼する事をおすすめします。
タンスにしまっていた動かないロレックスを、修理にだしたら内部が錆びだらけでケース交換が必要といわれてしまう例がよくあります。
ケース交換をしてしまうと、当然ケース自体が別の物になるのでシリアルナンバーも変わってしまいます。
最初のシリアルナンバーは裏蓋に刻印されます。ケースの交換は修理のなかでも高額ですし、資産としての価値も下がります。
こういった場合はできるだけオリジナルのケースを研磨して磨いてもらえる修理工房に依頼する事をおすすめします。
基本的どこのメーカーでも修理保管期間を設けています。
ロレックスの場合は販売終了後から25年で修理交換部品が廃棄されてしまいます。
そのため修理が不可能になったり、当時のパーツが無く新しい物に変更されてしまう事になります。
ヴィンテージやアンティークロレックスは、希少価値が高いので個人的には針や文字盤を交換しないでオーバーホールや修理を行なってもらえる修理専門店に依頼する事をおすすめします。
アンティークやヴィンテージのロレックは修理交換部品が生産されていないため日本ロレックスではオーバーホールも修理も受け付けない事が多いですが、本国スイス、ジュネーブのロレックスであれば修理やオーバーホールを受け付けてもらえるようになりました。
しかし、その価格は100万円からと高額です。さらに納期は最短1年からととても長くキャンセル不可能との事です。
世紀ロレックスの社員さんに聞いたので間違いない情報ですが、かなりハードルが高いです。
こちらの修理工房は日本ロレックスより2,3万円やすく修理やオーバーホールを行なっています。
手元に時計が届いてからの品質保証期間も1年長期なので安心して依頼できます。
こちらの記事時計のオーバーホール本当におすすめの2つの修理店に纏めてあるので合わせて参考にしてください。
この記事が役にたてばシェアして下さいpublic
Comment