ロレックスには歴史ある腕時計の中にモデル名とは別のペットネームという愛称が付いているモデルが存在しており、その内最古のペットネームを持つモデルがエアキングです。
1940年代に登場して以来、現在に至るまで現役モデルとして確固たる人気を誇る銘品ですが、長い歴史の中でヴィンテージとなっているモデルも多く、オーバーホールやメンテナンスが重要な時計も多いですので、オーバーホールの内容や料金が気になる人も多いことでしょう。
ここではエアキングのオーバーホール料金やオーバーホールを依頼する際の注意点などを紹介していきますので、オーバーホールを検討している人や興味のある方は是非参考にして下さい。
また、こちらの関連記事ロレックスのオーバーホールの口コミの良い!おすすめな修理時計工房ではオーバーホールを行わないと、時計はどうなるのか何故定期的なメンテナンスが重要なのか、おすすめの修理専門店も含め詳しく紹介していますので合わせて参考にしてみてください。
ロレックスエアキングはロレックスと航空時計の結びつきの強さを象徴するモデルで、元々はパイロットウォッチとして開発されたため視認性の高さとメンテナンスのしやすさを究極まで考え抜いたシンプルな構造と高精度が最大の魅力になっています。
歴史の非常に長いモデルなのでオーバーホールに関しては必須の問題になり、やはり日本ロレックス正規サポートへ依頼するのが一番良い方法でしょう。
日本ロレックスの正規サポートに依頼した場合のオーバーホール料金は52,272円と金額だけ見ると高価に感じますが、一例でパテックフィリップコンプリケーションのオーバーホールが147,620円といった料金から考えると決して高価ではなく、むしろ適正な料金設定といえます。
ちなみにこの料金はあくまでオーバーホールのみの料金になっており、部品交換や修理作業が発生した場合には別途料金がかかってきますので、あくまで目安としておいたほうが良いでしょう。
元々エアキングはパイロットウォッチとして開発された経緯があり、メンテナンスのしやすさはモデル中トップランクに入りますので、デイトナ等のように複雑な作業が無くオーバーホール後の耐久性は非常に良いといえるでしょう。
しかし最低でも推定5年以上使い込んだムーブメントに関してはクオーツ式でも機械式に関しても部品の磨耗が生じてくる時期に当たりますので、日本ロレックス正規サポートにオーバーホールを依頼した場合、オーバーホール料金のみで終わらずにパーツ交換を行われる可能性があります。
大きな理由は日本ロレックスにとって見るとパーツ交換による利益が大きいことや、部品交換をするスタッフの判断が必要になるため、微妙な磨耗や傷みの場合は新品パーツに交換を行って、常に良好な状態にしたいと判断することが多いのが理由です。
別途主にかかってくるパーツ交換にはリューズ交換やチューブ交換・バネ棒交換・内部部品交換等があり、パーツ交換も含めてトータルで考えるとエアキングのオーバーホールには60,000~100,000円前後の料金になる事を最初から予想しておいたほうが良いでしょう。
高価ではありますが日本ロレックス正規サポートでオーバーホールした場合には技術保証として作業終了後2年間の品質保証が付きますので、アフターサービスが特に充実しており、その辺も正規サポートに依頼する魅力にもなっています。
元々パイロットウォッチとして開発されたエアキングは航空時計としてのロレックスの関わりが象徴的に示されたモデルとして、長い歴史を経て現在も世界中で愛用され続けています。
初代モデルが発表されたのが1940年代にRef.4925として登場し、発表当初はオイスターパーペチュアルの1モデルでしたが、ペットネームとして名付けられたエアキングとして独立したモデルの道を歩むことになります。
そしてエアキングの人気を決定付けたのがコレクション最長のロングセラーモデルRef.5500が登場し、1950年代~1988年までの40年弱に渡って生産されたエアキングを代表するモデルとなります。
そして基本ベースは継承しつつも1990年代に入りエアキングがモデルチェンジを行い、一回りケースサイズを大きくし風防をサファイアクリスタルガラスにグレードアップしたRef.14000としてリニューアルされます。
ムーブメントが従来のロービートからハイビートへ進化しより高い精度が追及され、文字盤デザインもより視認性が強調されたバリエーション豊なラインアップになっています。
ここからエアキングはRef.6桁のコレクションがしばらく続くことになり、Ref14000M・Ref.114200・Ref.114210・Ref.114234等の文字盤やケースフォルム、フルーテッドベゼルの搭載などモデルのバリエーションが広がった時期になります。そして2014年になってペットネームであったエアキングのロゴが消え、一時的にエアキングは生産を終了することになります。突然のモデル終了は当時大きな話題となりました。
そして2016年にエアキングは大幅なリニューアルを遂げ、Ref.116900として見事に復活を果たしました。大きな特徴は文字盤12・3・9時位置の太字アラビアインデックスや数字入りのミニッツインデックスが視認性を非常に高めており、秒針がコーポレートカラーの緑になりムーブメントも最新のCal.3131が搭載され、現在も現役モデルとしてラインアップされています。
非常に長い歴史を持つエアキングですが、オーバーホールを日本ロレックス正規サポートに依頼する場合には1940~1950年代後半のヴィンテージモデル、1995年までの生産になるRef.6桁モデルに関してはロレックスの規定によって部品保有期間の25年を経過しているためオリジナルパーツのストックがありませんので、オーバーホールを正規サポートに依頼する際オリジナル仕様にこだわる場合には十分な注意が必要になります。
オリジナルパーツにこだわるか部品交換をなるべく避けたい人は正規サポート以外のオリジナルパーツのストックを持っている、あるいはパーツ製作が新たに可能な腕時計修理専門店を利用したほうが融通が利くことが多いです。
ロレックスエアキングをオリジナルの状態にこだわって使って行きたい、又なるべく部品交換でオリジナルの部品を交換されたくない人、後予算の関係で正規サポート以外でオーバーホールをしたい人は全国にある腕時計修理専門店を利用するのがお勧めの方法といえます。
ただここで問題になるのはわが国の腕時計修理専門店は非常に数が多く、どの腕時計修理専門店に依頼したらよいのか分かりにくい点があります。大切なロレックスエアキングですから、できることなら技術の高い信頼の置ける修理専門店に依頼したいものです。
あと腕時計修理専門店にロレックスエアキングをオーバーホール依頼した場合、料金はどのくらいになるのでしょうか。
腕時計修理専門店によって多少違いはありますが、エアキングオーバーホール料金の相場価格が35,000円~とかなり割安になっています。正規サポート料金の半額近くですので価格的には物凄くお得な料金になっています。
腕時計修理専門店でもオーバーホールの際、部品交換が必要な場合には当然交換が行われますが腕時計修理専門店の場合、純正品のストックが無い場合はジェネリックパーツが使用されることが多いですのでヴィンテージモデルやオリジナル仕様にこだわる人は注意が必要です。
ですが、腕時計修理専門店の中には古いオリジナルパーツのストックを多数所有しているお店や最初からパーツ作成を行ってパーツを自作してくれるお店もありますので、そういったお店に依頼すればヴィンテージモデルを持っている人やオリジナル部品にこだわりたい人には大きなメリットがあり、かなり融通の利く修理店が多いので有効な方法といえます。
ロレックスエアキングの場合、何といってもパイロットウォッチですのでメンテナンスのしやすさが魅力のモデルになっているので、キチンとした技術を持っている腕時計修理専門店なら大抵の修理店が受け付けてくれるでしょう。
しかし日本は腕時計修理専門店の数が物凄く多いので、一体どこに出したらよいのか判断しかねている人も多くいるはずです。
判断の大きな基準としては1級腕時計修理技能士ならば上級資格者として登録されているので在籍している修理店に依頼するのは一つの方法として良いでしょう。しかし資格取得だけでは本当に優秀かの判断はつきかねるので、ロレックスに対する知識や経験が豊富な技能士にお願いするのが得策といえます。
本当に安心して信頼の欲しい人にはやはり日本ロレックス正規サポートにエアキングはオーバーホールを依頼するのが良い方法でしょう。
つまり日本ロレックスにオーバーホールを依頼するということは安心と信頼度に対価を支払うことなので、多少高価な料金でもオーバーホールを任せる価値はあります。
しかしヴィンテージモデルを所有している人や、予算的に厳しいひとも多いと思いますその場合は修理専門店がおすすめです。
以下の記事では私のおすすめの修理専門店の紹介をしています。
中でも記事一番下で紹介しているクラフトワーカーズはおすすめです。
クラフトワーカーズは複数の時計修理専門会社から優秀な技術者を紹介しており技術者の修理担当暦や取得資格、所属会社まで公開していて本人に直接依頼ができます。
依頼する側は複数の技能士に時計を送らずに見積りを頼むことができ、見積もり金額や納期に納得した技能士にオーバーホールを依頼することが可能です。
メンテナンス終了時から1年間の動作保証もつきますし、ロレックスの純正部品を使用してもらえるのでおすすめです。
合わせて参考にしてみてください。
ロレックスエアキングは耐久性の高いメンテナンスしやすい非常にタフなモデルですが、ムーブメント精度が非常に高いモデルでもあるので、正規サポート以外にオーバーホールを依頼するには本当に技術の高い腕時計修理専門店に依頼するのがお勧めです。
くれぐれもオーバーホールを腕時計修理専門店に依頼するときには修理店の選択に注意して依頼するようにしましょう。
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