ロレックスとマリンスポーツの係わり合いはとても深いものがあり、これまでの歴史の中で優れたダイバーズウォッチやマリンウオッチを数多く世に送り出しています。
その中でもヨットセイリングに特化したデザインと機能で有名なモデルがヨットマスターです。
名品といわれるヨットマスターにもオーバーホール等のメンテナンスは大切な部分になりますので、料金や期間が気になる人は多くいるでしょう。
ここではヨットマスターをオーバーホールに出す場合の価格や注意点を見ていきますので、参考にして下さい。
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ヨットマスターをオーバーホールする場合にはケース素材に無垢素材を使用している関係上、日本ロレックスの正規カスタマーサポートへ依頼するのが一番安全な方法といえます。日本ロレックスの正規カスタマーサポートへ依頼した場合のヨットマスターオーバーホール料金は53,460円となっており一見高価に感じますが、オーデマピゲ・ロイヤルオーク機械式のオーバーホール料金97,500円などを考えると決して高価ではなく、むしろ良心的な料金設定といえるでしょう。
ですがこの料金はあくまでオーバーホールのみの料金になっており部品交換や修理作業が発生した場合には別途料金が上乗せになりますので、あくまで目安としておいたほうが良いでしょう。
ロレックスヨットマスター正規サポート部品交換料金
パーツ交換料金例 |
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リューズ交換 9,720円 |
チューブ交換 5,500円 |
バネ棒交換 1,080円 |
バネ棒(バックル)交換 540円 |
内部部品交換 5,400円~ |
ロレックスヨットマスターの場合、構造そのものはオーソドックスな3針構造なので、防水性能を除けばデイトナのような特殊な作業のオーバーホールにはならないので耐久性は高いといえるでしょう。
しかし推定5年以上使い込んだムーブメントに関してはクオーツ式も機械式に関しても部品の磨耗が生じてくる時期に当たりますので、日本ロレックス正規サポートにオーバーホールを依頼した場合、オーバーホール料金のみで終わらずにパーツ交換を行われる可能性があります。
理由としては日本ロレックスにとってパーツ交換による利益が大きいことや部品交換をするかまだ残しておいたほうが良いかには判断が必要になるため、微妙な磨耗や痛みの場合は新品パーツに交換を行って良好な状態にしておきたいと判断することが大きな理由です。
主にかかってくるパーツ交換にはリューズ交換やチューブ交換・バネ棒交換・内部部品交換等がありますので、パーツ交換も含めてトータルで考えるとオーバーホールには60,000~100,000円前後の料金になる事を最初から予想しておいたほうが良いといえます。
さらに日本ロレックス正規サポートでオーバーホールを行った場合には作業保証として2年間の正規修理保証サービスが付属しますので、作業完了後のアフターサービスが行き届いています。
こういったところが正規サポートを利用する大きな魅力にもなっています。
ロレックスのスポーツウォッチとしての新しいコンセプトとして1992年に初代モデルが発表されたヨットマスターですが、ビーチリゾートやマリンスポーツ、さらには1950年代からロレックスと係わり合いの深かったヨットスポーツ向きに特化したコレクションとして発表当時から世界中の富裕層を中心に支持を集めました。それまでのロレックスのクラシカルなデザインイメージとは異なるファッショナブルなデザインが特色なので、発表から24年の間に七世代のモデルチェンジがあり、それぞれに特色があるのも魅力の一つです。
初代ヨットマスターが発表されたのが1992年となり、初代モデルRef.16628はスポーツモデルのロレックスとしては異例といえるイエローゴールド無垢仕様になっており、ベゼル、ベルトも金無垢で次世代モデルの重要なデザインコードになっています。
また男女別にサイズも豊富でボーイズのRef.68628、レディースのRef.69628が発表されています。
二世代目は素材が新しく開発されたロレゾール(ステンレス+ゴールド)になり、1997年の発表当時はボーイズのRef.68623とレディースのみのリリースになっています。生産期間が約2年と短いため市場の流通が少ないため現在はレアモデルの扱いになっています。
三世代目になりいよいよヨットマスターの人気を決定することになるロレジウム(ステンレス+プラチナ)モデルとしてRef.16622が1999年に発表されました。プラチナ素材の価値が高く、デザインに赤い秒針をトレードマークにした事で現在のヨットマスターにつながるスマートさも確保されています。また他にはボーイスのRef.168622も発表されており、現在も中古市場で根強い人気を誇っています。
四世代目になり再びロレゾールモデルが登場し、Ref.16623としてリリースされています。このモデルは2016年まで生産されましたが、ヨットマスターロレゾールのイエローゴールド仕様はこのモデルが最後になっています。
五世代目は2016年に発表されたロレジウムモデルRef.116622で、デザインコンセプトは三世代目をコンセプトにしていますが、ムーブメントの進化と夜光塗料がクロマライトに変わっています。
六世代目の2015年に発表されたRef.116655はロレックス初のラバーストラップ採用、さらにロレックス独自素材のエバーローズゴールドケースになっています。生産数が少ないためになかなか見ることがない希少モデルで、マニアの間でも話題になることが多いモデルです。七世代目は2016年に発表された最新のRef.116621で、ロレゾールのエバーローズゴールド仕様になっています。
こうして七世代にわたって変換を遂げてきたヨットマスターですが、初代モデルのRef.16628の1992~1995年までのモデルに関してはロレックスの規定による部品保有年数の25年を超えてしまったため、正規サポートにオーバーホールを依頼した場合、オリジナル部品が再現できないので、オリジナル仕上げにこだわる人にはオーバーホールを依頼する場合に注意が必要になります。オリジナル仕様にこだわってオーバーホールをする場合にはオリジナルの部品ストックを保有しているか、パーツ製作ができる腕時計修理専門店に依頼したほうが融通が利きます。
ヨットマスターをオーバーホールに出す場合にオリジナルの仕様にこだわる人や、部品交換を避けてオーバーホールをしたい人、さらに予算の関係で正規サポート以外にオーバーホールを依頼したい人は、腕時計修理専門店を使用するのが得策といえます。ここで問題になるのは、わが国では腕時計修理店の数が多すぎて、どの修理店に出したらよいのか選択に困ってしまうことが多く見られます。やはり技術のしっかりした信頼性の高い修理店に依頼したいものです。腕時計修理専門店にロレックスヨットマスターをオーバーホール依頼した場合に料金は一体どのくらいになるのでしょうか。修理店によって多少の差はありますが料金相場はヨットマスターの場合38,000円~とかなり割安になっており、正規サポートとは大きな差があります。
腕時計修理専門店でも部品交換が必要な場合にはパーツ交換が行われますが、オリジナルのパーツストックが無い場合の部品交換にはジェネリックパーツが使用される形になります。
オリジナル仕様にこだわる人にとってはデメリットになりますが、腕時計修理専門店によってはオリジナルパーツのストックを持っている修理店も存在するので、逆にパーツ交換に難色を示す人にとってもメリットになる場合があります。パーツ交換や部品交換の際に腕時計修理専門店の場合には融通がかなり利くケースが多いので、オリジナルの価値を落としたくないヴィンテージモデルをオーバーホールするには良い方法であるといえます。
ロレックスヨットマスターの場合には防水検査を除けば構成は通常の3針なので腕時計修理専門店の場合、大抵のお店が受付してくれるはずです。
しかし日本は腕時計修理専門店の数が非常に多いので、どのお店に依頼したらよいか分からない人も多いでしょう。できることなら技術のしっかりした信頼の置ける修理店に依頼したいのが本当のところです。
となると選択の基準として資格取得者が在籍しているかというのもポイントになります。特に1級腕時計修理技能士になると上級資格者として登録されていますので、依頼するポイントの一つにはなるでしょう。しかし全ての資格取得者が優秀な技能士とは限らないので、ロレックスに対しての幅広い知識や実際の修理経験値の高い技能士を見つけてお願いするのが得策といえるでしょう。
日本ロレックス正規サポートにオーバーホールを依頼することは安心と信頼度に対価を支払うことなので、ヨットマスターをオーバーホール依頼するには一番確実な方法といえます。
しかしヴィンテージモデルの場合や生産完了のモデルのパーツ交換をなるべくしないでオリジナルの状態でメンテナンスしたい場合には、腕時計修理専門店に依頼するのは大きな選択肢になり有効といえるでしょう。
しかし腕時計修理専門店の数が多過ぎて、どこに出したら本当に良い結果が得られるのか不安な場合もありますから、そういった際にはこの記事が参考になりますので、興味のある方はチェックしてみてください。
特に記事一番下で紹介しているクラフトワーカーズは複数の時計修理専門会社から優秀な技術者を紹介しており技術者の修理担当暦や取得資格、所属会社まで公開していて本人に直接依頼ができます。
また、依頼する側は複数の技能士に時計を送らずに職人全員へまとめて見積りを頼むことができ非常に便利です。
メンテナンス終了時から1年間の動作保証もつきますし、ロレックスの純正部品を使用してもらえるのでおすすめです。
合わせて参考にしてみてください。
ロレックスヨットマスターのようなケースや部品に無垢素材を採用している腕時計を正規サポート以外にオーバーホールを依頼するには技術の優れた信頼の置ける腕時計修理専門店に依頼するのがおすすめです。くれぐれも注意して依頼する腕時計専門店を見極めて依頼するようにしましょう。
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